チェケナ:嵐の日
デスサーペント戦。怪我もなくいけてよかった。道中も危険は無かった。仲間のお陰だ。今日は西街レガリアへの船探し。気長にいこうかな。
起床。大広間へ。みんな集まっている。近づいて座る。
「外みたか。嵐だぞ」
「チェケナ」
「これじゃ船を探すどころじゃないな」
「チェケナベイベー」
「残念か。しょうがないだろう」
「また明日に期待しましょう。今日は私たちと動きませんか」
「チェケナ」
「了解です。行けるところっていっても酒場くらいしかありませんけどね」
「そうだ。最高だぞ」
「ユシャに言われるとむかつきます」
「な、なんでやー」
エル。
「まぁまぁ。今日はなにする」
「酒場でしょうか」
「メリルちゃんまで」
「だよな。酒場が最高だよな」
「ユシャはもう喋らなくていいです」
「えー。それは悔しいぞリーレ。おいリーレ」
「まぁ。情報集めなら酒場ですよね。それくらいは理解してます」
「なら」
「ユシャはただ飲むだけで行動しないから言ってるんです」
「そ、そんなことないぞ。西街レガリアの情報もってきたじゃないか」
「それは......そうでしたね。失礼しました」
「おっ。納得した?納得したんか」
「むかつきますねー」
「メリルちゃんも酒場行くよな」
「はい。チェケナが行くならお供します」
「チェケナ行こうぜ」
「チェケナベイベー」
「だな。決まりだ。酒場へレッツゴー」
終え、宿屋アルゾーを後にする。貸し出しの傘を持って行きさす。雨を防ぐ。酒場に到着だ。昼間。酒のビールと枝豆を頼み席に着く。
「西街レガリアにあるダンジョンはどんな感じなんでしょうか」
「ん。わからんな。おーい。そこの青年」
近づいてくる。
「なんでしょうか。迷惑はかけてないつもりですが」
「西街レガリアって知ってるか」
「はい。行ったことありますよ」
「本当か。じゃあダンジョンとかは」
「やりますねぇ」
「と言いますと」
「罠が3階からあって。最終階層は6階です。それくらいでしょうか。私が出せる情報は」
「罠か。厄介だな。ちなみにどんなのかわかるか」
「矢が飛んできたり。落とし穴ですね」
「そうか。情報ありがとう」
青年が去っていく。チェケナベイベーだ。チェケナしてベイベーだ。間違える訳にはいかない。
「ユシャにしては情報集めましたね」
「おいおい。俺はいつだって真面目だぜ」
エル。
「集めたとしても俺らは行かないもんな。チェケナにとってはいい情報かもしれん」
「チェケナベイベー」
「そうか。ありがとうか」
「チェケナチェケナベイベー」
「明日は嵐止むかって?それはわからん。天気はきまぐれだからな」
「チェケナ......」
「そう悲観になるな。明日を楽しみにしよう」
「チェケナベイベー」
メリル。
「船旅楽しみです。乗ったことはあります。奴隷運搬ですけどね......。今度は普通にいけるんですね。良いことです」
「メリルちゃんも辛い思いしたんだな」
「はい。埃だらけで咳が止まりませんでした」
「でも、買われた際も咳してたよな」
「生まれつきで弱いんです私」
「いやいや。強いよ。弓であんなに正確に狙えるなんて凄いことだよ」
「ありがとうございます」
2杯目のビールとつまみ。楽しみながらチェケナしてベイベー。チェケナベイベーだ。
「ダンジョン沈静化しちゃったな」
「だな。復活までやれることと言ったら庭掃除と荷物運びくらいだぞ」
「なんか寂しいですね。ボス倒さなきゃよかったかも」
「そんなことはないぞ。ボス倒せば魔物のスタンピードの危険性がしばらくなくなる。とても凄いことなんだぞ」
「そうですよね。スタンピードって過去に起きたことありましたっけ」
「あるぞ。全冒険者でなんとか退治できた。特に魚人の群れが大変だったらしい」
「引っ掻きは厄介だからな。体当たりもそうだ」
「チェケナチェケナ」
「チェケナもそう思うか。魚人の相手は辛かっただろう」
「チェケナチェケナベイベー」
夕時。嵐は少し収まっているが雨は健在だ。傘をさし宿屋アルゾーへと帰る一行。扉を開き大広間へ。食事。豚肉野菜炒めとコーンスープだ。それらをチェケナベイベーしながら口に運んでいく。
エル。
「西街レガリア着いたら早速ダンジョン行くのか」
「チェケナベイベー」
「そうか。1日目はゆったりとした依頼をこなしたいと」
「チェケナ」
「じゃあ2日目からだな。頑張れよ」
「明日でお別れですか。寂しいですね」
「それは仕方ないだろう。チェケナがやりたい事をさしてやれ。それが俺達の優しさだ。どうせまた会える気がするよ」
「チェケナチェケナベイベー」
「だな。会えるよな。信じてるぜ」
「私もです。チェケナとの経験は素晴らしいものでした」
「明日出発出来そうだな。この感じだと」
「ですね。止まない雨はないってね」
「船。楽しみです」
「あー。多分お金取られるけど手持ちは大丈夫なのか。なんなら俺が出してやってもいいけど」
「チェケナチェケナチェケナ」
「大丈夫だって?それなら良かったよ。2人でダンジョン潜った時の成果か」
「チェケナチェケナベイベー」
「そうかそうか」
「チェケナチェケナベイベーチェケナ」
「見送りはしてくれるのかって?そりゃするぜ。仲間だもんな。みんなはどうだ」
「俺もいいぜ」
「私もです」
「皆さんありがとうございます」
「チェケナチェケナベイベー」
終え、それぞれの部屋へ。メリルが入ってくる。寂しいのだろうか。また一緒に寝る事になった。身体と顔を拭きベットに入る。背中合わせだ。明日こそ船を探そう。そう思いながら眠りについた。おやすみなさい。
チェケナベイベー。