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おばちゃん(しずさん)視点SS

 子どもたちの背中を見送っていると無意識にタメ息が溢れた。

我が夫ながら、誤解されやすい性格で胸が痛む。

 居間から出ていった後は、今まで寝室の窓辺から子どもたちを見送った居たのが見て取れた。


「源さん、子どもたちは帰りましたよ」


 そう声をかければ、目尻をさげ口角を少し上げた表情で、暗くなる前で良かったと話す夫の優しさは、なんとも分かりづらく不憫に感じた。

 私は夫の隣へと腰を下ろすと疑問を一つ投げかける。


「わざと、かみなり親父になって居るのですか?」

 夫は、俺はかみなり親父だったのか?と何故か嬉しそうに聞き返してきた、私が返答に困っていると真面目な表情で言葉を投げ返して来た。


「しず、皆が皆やさしい物言いでは上手く伝わらない事もあるのではないか?俺の話すことが全て正論だとは思わないから、何かの取っ掛かりになれば良いと思っているんだ、その為には言いたいことは言うぞ。」


 そう話す夫は、やっぱり分かりづらい人ではあるけれど、決して冷たい人間ではないのは妻の贔屓目はあるかもしれないけれど、そう感じる。

 そんな事を考えていると、名前をよばれ質問の答えを促しているのがわかった。


「確かに源さんの言うように、甘さだけでは駄目でしょうけれど風くんを流したのは、やりすぎだと思いますよ。」

 少しだけ語尾を強めて答えると、目尻が下がりに下がった表情で言葉を投げてくる。


「いつも、しずがフォローしてくれると信じているからこそ俺は言いたいことが言えるんだよ。」

 普段は強面な顔のくせに、時折みせる優しい笑顔に私は年甲斐もなく弱いのだ、顔が赤らむのを夫に気付かれたくなかった私は、次からはもう少し優しい物言いをしてくださいね、フォローするのも大変なんですから!と捨て台詞を吐きながら、そそくさと夕餉の支度へと向かったのだった。


 しばらくすると、夫が何処かに電話をしているようで声が聞こえてきた、話の感じから卯月と話しているみたいだった。


「風を泣かしてしまった………すまない………」


 そう声が聞こえてきて、私はなんだか笑みが溢れてしまった。

昔は、夫から沢山の雷を落とされていた卯月くんも今や2児の父親になり普通に夫と話をしている、時の流れと言うのは面白いものだと思いつつ、これからも夫に足りない所は私が、私に足りない所は夫にフォローしてもらいながら、一緒に過ごしていきたいと改めて感じた。


 電話が終わったようで9時頃に卯月くん達が来るから、お茶菓子か何かの準備を頼むと話す夫は何処か楽しそうで背中には【ウキウキ】と文字が見えるようだった。


 夕飯の時にチラチラと時計を見てはソワソワとしていて本当に分かりやすい人だと思いながらも、そしらぬ振りをする事にした。

 きっと久々に卯月くんに会えるのが楽しみなのが手に取るように分かった。


 しかし、数時間後にやってきた卯月くんと雷くんに向けて楽しそうに特大の雷が落とされたのは言うまでもなかった………

最後まで読んで頂きありがとうございます。

次回は本編に戻ります。

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