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非道な実験を受けた俺は高校生活で何気に成り上がる  作者: 聖なる悪の株式会社
1章 学園入学編・1年生編
6/23

06 高校生活の要となるもの

早速ネタがつきそうだけど頑張ります!

02話と同じく修正を入れました。

 「ねえ、キミ一人?」


 この一言がなければ俺の高校生活は全く違うものになっていたかもしれない。


 「私も一人なんだー。独りぼっちかどうかわかんないけど仲良くしようね」


 勝手に話が進んでいる。どちらかといえば、俺は高校生活で誰かと交友関係を作る気はなかった。


 「何?俺は仲良くするつもりなんてない。勝手に話を進めないでくれ」


 きっぱりと、突っぱねるように言って、その場を立ち去る。施設で学んだ社会の常識では、これだけ言えば大抵の人は関わろうとしなくなるらしい。


  「ねえ、待ってよ。せっかく仲良くなろうとしたのに一方的に断られても理由が分かんないんだけど」


 こいつは社会の常識に当てはまらないらしい。


 「じゃあ逆に聞くけど、いきなり見ず知らずの相手に一方的に話しかけられて一方的にこれからの高校生活にかかわることの話を進められて、どう仲良くしろと?」

 「うっ…」

 「それに、初対面の名前も知らない奴と仲良くする気はない」

 「あ、そうだ。私は望月紗綾(もちづきさあや)、気軽に紗綾って呼んでね。だからさ、仲良くするのは嫌かもしれないけど、名前くらいは教えて?」


 まあ、名前くらいなら本当の俺の名前じゃないし、こだわりもないので教えようと思う。


 「俺は結樹櫂斗。呼ぶなら好きに呼んでくれ」

 「じゃあ櫂斗、一緒に行こ?」

 「好きにしろ」


 まあ、表情を見れば悪意などの類はなさそうだし、悪い奴ではないだろうと思い、仲良く(・・・)とはいかないが、関りくらいは持ってもいい。


 「やったぁ」


 紗綾(俺だけ下の名前で呼ばれるのもあれなので、下の名前で呼ぶことにする)はにへらと蕩けるような笑みを浮かべている。


改めて紗綾の容姿を見てみる。

 ポニーテールにまとめられた色の薄い茶色の髪はサラサラなのが見るだけで分かるし、女性らしい起伏もちゃんとある。施設の知識で表現するなら美少女といったところか。


 それからは質問の嵐だったが、答えられる部分は答え、答えられない部分(施設に関わること)は適当にはぐらかした。


 高校に到着して受付を通るときに紗綾とは別行動をとることになった。

 それぞれの寮の部屋に案内されるらしい。


 「この用紙の案内に沿って部屋に荷物を置いて始業式に参加してください。不明な点はありますか?」

 「いいえ。ありがとうございます」


 用紙には豊穣学園の案内と俺の寮の部屋となる271号室の場所が記載されている。カードタイプのキーも一緒に貼り付けられている。


 寮である施設はそこそこ大きく、案内にも既存の寮の中でトップクラスの広さとスペックを兼ね備えている、と書いてある。

 さらに、オートロック機能がついているらしいので、セキュリティーも問題ない。

 実際、部屋に入ってみると、ビジネスホテルのような内装できれいだった。かなり広い空間であるその部屋は、そこで生活するのだと考えると少し落ち着かない。

 風呂やキッチン、トイレ、洗濯機、その他もろもろの生活用品がそろっている。

 まさに至れり尽くせりである。生活するのに困ることはなさそうだ。

 さらに、家賃や寮の管理費、光熱費や食事などの費用もすべて学園が負担してくれる。

 施設にいたころの生活に慣れている俺は、ここでの生活に慣れるのに時間がかかるだろうと思う。


 とりあえず、部屋に荷物を置いて受付で言われたとおりに体育館へ向かい、自分の席を見つける。

 隣の席にはまだだれも来ていないようだが、まだ、入学式の開始まで30分以上ある。始まるころには来るだろう。

感想とかレビューとか評価とかあればください!なくても時間があればください!

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