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非道な実験を受けた俺は高校生活で何気に成り上がる  作者: 聖なる悪の株式会社
1章 学園入学編・1年生編
3/23

03 新しい生活にあるもの

 エンジンの音で俺は目を覚ます。

 ここは車の中のようだ。たばこのようなにおいに気分が悪くなる。


 それと、確かさっき施設で眠らされたんだ。

 施設のことを覚えているということは、俺の記憶は消えていなかったらしい。

 運転席に座っているのは中年の男性だ。


 「ここ…は?あなたは?」

 「おお、目が覚めたか。君が道端で倒れているのを見かけたから、病院に行くところだよ。べつに、誘拐しようなんて思ってないし、不審者だと思わないでね」


 会話の第一印象は人当たりのいい人だということ。


 今まで優しくされたことがない俺は、反応に困ってしまう。

 施設で社会の常識は教えられたとはいえ、いざとなると完ぺきにこなすのが難しいこともあるようだ。


 「どこか痛いところはある?」

 「あ、はい。だいじょうぶです」

 「病院には行くかい?」

 「いいえ、大丈夫です。ここでおろしてください。ありがとうございました」

 「家まで送ろうか?」

 「この近くなんで大丈夫です」


 とっさに出まかせを言ったものの、どうしてもしゃべり方が単調になってしまう。

 今まで人としゃべることがあまりなかったせいだろう。


 しかし、俺の荷物には大金と最低限の生活必需品、スマホや俺が通うことになった高校のものとみられる制服まで入っている。何とかなると思う。


 「じゃあ、気を付けてね」

 「はい、ありがとうございました」


 お礼だけ言って車を降りた俺はこれからどうしようか考える。


 まず、第一に俺の家はないだろう。あるのなら鍵がないとおかしい。

 ないもののことを考えても仕方ないので、俺が通うことになる高校につて調べようとスマホに目を落とす。

 制服に豊穣学園のシンボルがついていたのですぐに分かった。

 施設では、どこの学園かは言っていなかったが、入学手続きは済ませてあるらしい。


 ネットの情報によると、豊穣学園は国立の高校で近未来的な実力主義がモットーの学校であり、全寮制でもある。

 全寮制ということで、住む場所は最初から確保されていたようだ。

 学園までの道のりもマップを覚えればいいだろう。


 ちなみに、今は春休みで明日からが1年生としての高校生活が始まる。


 今日はネットカフェにでも泊まればいいだろう。


 あの施設でいろいろなことを調べておいてよかった。


 地図アプリを起動してこの地域一帯の地形や建物などをすべて記憶していく。もしかしたらいつかは役に立つかもしれない。

 というより、今まで覚えてきたことに比べたら簡単すぎた。


 そんなことを考えながらネットカフェについた。

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