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プリン視点 ①

私、プリンはこの家に仕えるメイドだ。

そして、()()()だ。


「失礼します。リーヴァ様そしてアリザ様、朝食ができておりますが、どうなさいますか?」



「ごめんなさい。なんかリーヴァちゃんが記憶喪失みたいなの、ちなみに、リーヴァちゃんこのメイド………プリンのこと覚えてる?」



「えっ!リーヴァ様、記憶喪失になってしまったんですか?今まで、いろいろな意味ですごく可愛いがっていただいたのに………私のこと覚えておられないのですか?」


アリザ様がリーヴァ様に話しかけている

という言うのに、驚きのあまり先に反応してしまったことに焦っていたが、それどころではない。


【記憶喪失】私からすれば聞いた事のある程度のものだ。

でも、リーヴァ様の記憶がなくなったということは、人格もなくなったってこだとするんなら

………()()()()ね。

とりあえず、アリザ様もいらっしゃっるし、悲しい顔するのが無難かしら。





そうは、言っても信じきれないわね。

少し探りを入れてみましょうか。


とりあえず、リーヴァ様の耳元で囁いてみることにした。


「少し前に、体を重ね合ったじゃないですか。また重ね合えば、思い出すかもしれませんよ………♡」



言い終わった後、自分の顔が自然に熱くなっていくのを感じた。


驚いたためか、リーヴァ様の目が大きくなっている。

この反応を見るに本当に記憶がなさそうだ。

以前の、リーヴァ様なら間違いなくこのような反応を示さなかったはずだ。



「ねぇ君、何歳?」


予想外の質問がきた。

しかし私は、質問の内容より、君と呼ばれたことが気になってしまった。

前の、リーヴァ様には、「おい」とか「お前」で呼ばれていたからだ。


「14歳です。でも、成人はしてますからねぇ~それと、君じゃなくて、プリンとお呼びください♡」


私を名前で呼んでもらえる、チャンスと思い、あえてカワイク言ってみた。

別に、絶対に名前で呼んで欲しいわけではないが、やっぱり名前呼んでくれたほうが嬉しいのである。


「えっ!成人してるの!」


「はい。この国では、14歳で成人ですよ。……………リーヴァ様もしかて一般常識もお忘れになってしまったんですか?」


一般常識すら忘れてしっまたなんて、

ロクな、教育を私は受けでいないが、それ以下と言うことか。


「悪い、この世界の常識も忘れてしまったみたいだ。教えてくれると嬉しい」


「………そうですか。アリザ様どうなさいますか?」


私は、この世の中の必要最低限のことしか知らないため、良いことを教えられる自信はない。

そして何より、私がリーヴァ様に教育をするのは、主人のバース様やアリザ様が許さないだろう。


「そうね。……とりあえず、バースに相談してみましょうか」


「リーヴァちゃん、歩けますか?バースは………ほとんど歩けないから」



ここで私は、昨日リーヴァ様が熱を出していたことを思い出した。

リーヴァ様は、歩けるのだろうか、一応聞いてみることにした。



「リーヴァ様、大丈夫ですか?もし歩けないなら、私が担いであげますよ♡」


あえて、カワイク言ってみた。

この言い方をすると以前のリーヴァ様なら切れながら無視して私を置いて行ってしまうはずだ。




「冗談は、よせ。プリンじゃ俺を担げないだろ!」


そうか、一般常識を忘れてしまった、リーヴァ様は私が普通の人間種ではないことを知らないのだ。

なので、担ごうとすれば簡単に担ぐことはできる。

リーヴァ様のプライド許さないだろうけど……………



「冗談じゃないですよ♡」


「えっ?マジで」


「マジです!」



「じゃあ、お願いしちゃおっかなぁ~」


私からしたら信じられないことが今目の前で起きた。

お願いされるなんてこれぽっちも予想してなかったのだ。

でも、言ってしまった以上やるしかない。



リーヴァ様がどうしたらいいのかとそわそわしておられたので


「リーヴァ様、そのままのベットで寝た体制でいいですよ~」



「待て、このままの体制でいいって事は、お姫様抱っこするつもりか?」


「………はい、もちろんそのつもりですけど、何か問題ありますでしょうか?」


リーヴァ様は、歩けないのだそれを加味すると私の頭にはお姫様抱っこしか残らなかったのだ。

もちろん、私だってお姫様抱っこされるならまだしも、するのはかなり恥ずかしい。



「いや問題ない、やってくれ!」




「じゃあ、2人ともバースのとこに行きますよ」


アリザが話し終えたのと同時に、私はリーヴァ様を持ち上げた。



「えっ!なんで。」


リーヴァ様の声が聞こえてきたが無視することにした。

運んでいる最中はできる限りリーヴァ様を見ないようにした。

見てしまうと余計に恥ずかしさがこみあげてくるからだ。



「リーヴァ様降ろしますよ~そのまま、イスに座らせて差し上げますね」


やっとの思いで、着いた部屋のイスにリーヴァ様を座らせ、私は後ろで控えることにした。



「えっ~~~~~~~~~!」


少しすると、リーヴァ様がバース様の存在に気が付いたのか。

声にならない声で驚いていることが分かる。


それはそうだ、バース様のこの巨体を見て驚かない人はいない。

しかも、顔も怖い。



アリザ様がが話し始めた。


「あなた、どうやらリーヴァちゃんが記憶喪失みたいなの、どうしましょうか?」




「それは、本当なのか」




「申し訳ありません。父上、記憶喪失になってしまいました。」


私は、この巨体を前にリーヴァ様が言葉を発したことに驚いていた。



少し時間を空けた後、バース様が私の方を見た。


「プリンこれは本当に、事実か」


やはり、リーヴァ様の記憶喪失に関してだった。

私だって、本当かどうかなんて分からない

でも、分かりませんなんて、言ってしまえば殴られてしまうだろう。


煮え切らない部分はあったが。この場に、リーヴァ様もいらっしゃったのでとりあえず、肯定しておくことにした。


「はい、ご主人様、間違いないと思われます」


私は、緊張した面持ちで話し終えたのだった。








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