魔法訓練
第三練兵場に着いた。
「ルーティアはいるか?」
「はい。団長。」
ロイさんの声に奥から走ってきた人が答える。
「ルーティアこの二人が属性外魔法だったからこの二人を頼む。」
「了解しました。」
「二人はルーティアから色々学ぶといい。」
「君達二人が属性外魔法の子だね。私は魔法師団副団長のルーティアよ。同じ属性外魔法持ちとしてサポートするよ。よろしくね。」
「姫島 蓮です。よろしくお願いします。」
「井伊石 拓磨です。よろしくお願いします!」
「挨拶も終わったし早速始めよう。付いて来て。」
俺たち二人はルーティアさんと練兵場の一角へ行く。
「始める前にまず自分の魔法について理解しないといけない。二人ともステータスで確認してみて。」
そう言われてステータスの〈魔法-変成-〉を確認する。
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魔法-変成-
物体の組成、形などを変成させる。非生命体であれば効果は永続であるが生命体の場合、効果は1日。
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「まずは実際に使ってみよう。どちらからやる?」
「じゃあ、俺からで。」
拓磨が前に出る。
「君の魔法は?」
「固定です。物や人の位置や、形を固定して動いたりしない様にする魔法のようです。」
「固定ね。それならこれに使ってみましょう。」
そう言ってルーティアさんは壁側にあった訓練用の槍の石突きを地面につけた状態で持った。
「この槍と地面とを固定してみて」
「分かりました」
拓磨が地面に手をついて魔法を使いルーティアさんが槍から手を離すと槍は倒れる事なくルーティアさんが持っていた状態のまま静止していた。ルーティアさんが叩いたりするがびくともしない。
「うん。中々に面白い魔法だね。後は手をつかなくてもできるようになる事と、動いているものにも使えるようになったらいろんな場面で使えそうだね。」
「はい!頑張ります!」
自分の魔法が成功した事と美人に褒められた事で舞い上がっているみたい。
「次は君だね。君の魔法は?」
「変成です。物の形や素性を変えてしまう魔法のようです。」
「変成ねー。何か使えそうな物あったかな。」
そういってなにかを探し出すルーティアさん。
「あったあった。壊れて使えなくなった魔道具だ。修理できないくらいに壊れてて、廃棄するだけのものだから遠慮なくやってみて。」
渡された魔道具を見て、変成させるものをイメージする。魔力を流すと流した先からまるで液体みたいに変わっていく。変化が終わった後俺の手にあったのは赤い線が入ったダガーナイフだった。
「ふむふむ。形だけでなく材質まで変えられるのは便利ね。二人とも使用時の魔力の減りは?」
そう言われてステータスから確認する。
姫島 蓮
種族 人
性別 女
Lv 1
クラス 使徒Lv1/銃皇Lv2
HP 250/250
MP 330/280
筋力 38
防御 35
俊敏 44
魔攻 33
魔防 27
耐性 39
スキル
剣術 Lv2
拳術 Lv3
格闘術 Lv3
投擲術 Lv3
暗器術 Lv3
刀術 Lv3
抜刀術 Lv2
魔法-変成-
言語理解
収納
料理 Lv5
クラススキル
神代 Lv1
銃弾創造 Lv2
ラビットショットLv1
称号 異世界人
ギフト
創造領域
???
??????
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「今の消費は50です。」
「俺は30だ。」
「まあだいたいそんなもんか。私達の魔法は使用する対象によって魔力消費が変わるから色々なものに試して大体の消費を把握しておくといいよ。」
と言いながらルーティアさんは拓磨によって固定されたままの槍に触れる。すると槍が急に支えが無くなったかの様に倒れた。
「これが私の魔法、魔法支配よ。相手の魔法に干渉してコントロールを奪ったり、解除したりできるのよ。」
それってかなり強力な魔法じゃないだろうか。
「さて、私の魔法もお見せしたところで訓練といこうか。」
こうして俺と拓磨はルーティアさんの元魔法の訓練をする事となった。