第8話 魔法
この世界で鍛錬を始めてから数日が経った。今では実際に武器を持ったことのなかったクラスメイト達も武器の扱いが上手くなっていき、道場などに通っていた人はさらに腕を上げていた。俺は途中から愛佳と共に副団長との模擬戦を繰り返していた。
この数日の間にステータスが上がっている。
------------------------------------------
姫島 蓮
種族 人
性別 女
Lv 1
クラス 使徒Lv1/銃皇Lv2
HP 250/250
MP 330/330
筋力 38
防御 35
俊敏 44
魔攻 33
魔防 27
耐性 39
スキル
剣術 Lv2
拳術 Lv3
格闘術 Lv3
投擲術 Lv3
暗器術 Lv3
刀術 Lv3
抜刀術 Lv2
言語理解
収納
料理 Lv5
クラススキル
神代 Lv1
銃弾創造 Lv2
ラビットショットLv1
称号 異世界人
ギフト
創造領域
???
??????
------------------------------------------
これが今の俺のステータスになる。
魔攻や魔防、耐性はまだ上がっていないがその他は結構上がった。スキルは暗器術が増え、拳術と格闘術はあまり使わなかったからか上がらなかったがそれ以外の戦闘用スキルは上がった。クラススキルは銃弾創造が上がって新しい弾丸が作れるようになり、新しくラビットショットが増えた。ラビットショットは銃をホルスターから抜いて構えて撃つまでの動きの速さと命中率への補正がつくスキルみたい。今回増えた弾丸は
------------------------------------------
火炎弾 MP10
氷結弾 MP10
------------------------------------------
この二つだった。
こんな風にステータスが上がってもステータスを下げた副団長には一撃もいれられなかった。一撃入れるために考え、実行するもことごとく防がれ、弾かれ、躱されて逆にカウンターをいれられるの繰り返しだった。久那峰流暗器術の無気音殺を勘だけで躱された時は思わず「は?・・・」って言ってしまった。愛佳と二人で副団長と戦っても一撃が遠かった。
今日は練兵場ではなくステータスの説明を受けた部屋に集められた。どうやら演習へ行っていた魔法師団が王都に戻ってきたので魔法の訓練を始めるようだ。
魔法を習うということで皆うかれているみたい。さっきから隣の拓磨が興奮でうるさくなっている。
部屋の中の喧騒も一人の男が入ってきたと同時に静まる。
その人はルイスさんより少し都市が上に見え、魔法師のような服装をして手には大きな杖を持っていた。
「はじめまして。私は王国魔法師団団長のロイ・ハールステッドと申します。これから魔法は我ら魔法師団が始動させていただくことになる。よろしく頼む。」
「まずは魔法について話をさせてもらう。魔法とは自身の魔力を用いて現象を起こすというものである。火の玉や水の壁、風の刃などといったものだな。魔力さえあれば魔法は誰もが使うことができる。だが人によって使える属性は違う。魔法には属性魔法と属性外魔法がある。まずは属性魔法から。属性魔法には火、水、風、土、雷、光、闇、無の8属性がある。この中で全員が使えるのは無属性で、それ以外の7属性は使えるものと使えないものがある。ごく稀に全ての属性が使える奴がいたりするがな。」
普通使える魔法は無属性合わせて2つか3つらしい。
「魔法は初めから誰でも使えるものではなくてな、こいつに触れて適性を調べてからじゃないと使えない。」
ロイさんはそう言って水晶玉のついた置物を取り出した。
「こいつに触れれば適性がある魔法の色になる。火属性は赤、水属性は青、風属性は緑、土属性は橙、雷属性は黄、光属性は白、闇属性は紫といった具合にな。2つ以上適性がある場合は色が切り替わる。このようにな。」
そう言ってロイさんが水晶玉に触れると赤、青、緑、橙、黄、白、紫と色が切り替わっていった。
「次は属性外魔法。これは干渉魔法とも言われていて、使えるものは稀である。例えば未来を見る予知魔法、情報を見る鑑定、時間を遅くしたり早くしたりする時魔法、空間を操作する空間魔法などといったものがある。これらは強力なものが多いがその分制御が難しい。」
属性外魔法は使い手が少ない為分からない事が多いとのこと。
「属性外魔法を持つものがこいつに触れると灰色になる。次の説明に入る前に適性を調べたいと思う。一人ずつ来てくれ。」
一人ずつ水晶玉に触れていき魔法の適性を見ていく。赤一色や、黄一色、赤と緑、青と白、など皆んなが触れるたびに色が変わっていった。
「おおー」
一宮君が触れると赤、青、緑、橙、黄、白、紫と色が切り替わっていった。
「初めて全属性持ちか。今までの勇者の中にいたという記録がなかったからな」
ロイさんもいるとは思っていなかったようで驚いていた。
皆それぞれの適性属性がわかった。問題は拓磨と俺で、
「灰色、属性外か。」
二人とも属性外魔法を示す灰色だった。
「全員ステータスを見てほしい。スキルの中に魔法スキルが増えているはずだ。」
そう言われてステータスを見てみる。
------------------------------------------
姫島 蓮
種族 人
性別 女
Lv 1
クラス 使徒Lv1/銃皇Lv2
HP 250/250
MP 330/330
筋力 38
防御 35
俊敏 44
魔攻 33
魔防 27
耐性 39
スキル
剣術 Lv2
拳術 Lv3
格闘術 Lv3
投擲術 Lv3
暗器術 Lv3
刀術 Lv3
抜刀術 Lv2
魔法-変成-
言語理解
収納
料理 Lv5
クラススキル
神代 Lv1
銃弾創造 Lv2
ラビットショットLv1
称号 異世界人
ギフト
創造領域
???
??????
------------------------------------------
「どんな属性外魔法だ?」
「俺は-変成-」
「俺の方は-固定-」
「魔法にレベルはあるか?」
「ないです。」
「こっちもないです。」
「ならあいつと似たタイプか。ならなんとかなるか。」
少し思案した後
「よし。説明を再開するから席に戻ってくれ。」
俺が席に戻ったのを確認して説明を再開する。
「まずは属性魔法からだ。スキルを見ると○属性魔法の隣にレベルがあるだろう。これはその魔法の熟練度だ。これを上げることで使える魔法が増えていく。皆はレベル1となっていると思う。ステータス画面で魔法スキルを選んでほしい。そうすると今使える魔法が出てくる。レベル1で使えるのはボール系だな。魔法も他のスキルと同じく何度も使うことでレベルが上がっていく。」
「次は属性外魔法。これには二つの種類があって、一つはレベルがあるもの、もう一つはレベルが無いもの。レベルがある方は制御がしやすいがレベルが高くないと強い魔法は使えない。逆にレベルがない方は魔力さえあれば強い魔法が使えるがその分制御が難しい。これ以上のことは私より副団長の方がよく知っているからこの後副団長の方から説明を受けてくれ。それでは第三練兵場へ行くとしよう。」
俺たちは第三練兵場で魔法の練習をすることになった。