008カプセル
「ではこちらへどうぞ」
地上に降りると作業ようロボットのような機体が俺たちを誘導する。
誘導された先には機体を包み込めるようなカプセル型機械があった。
「この機器で損傷のチェックを行います中へどうぞ。損傷があり次第自動で修復いたします。トイレ食事などの休憩をご希望でしたら私どもにお願いします」
「ベータ俺の本体の方は大丈夫なのか?」
『健康状態は常時チェックしているけど異常なしさ。この状態では君の本体は仮死状態だからね。便意尿意も湧き起らないし、エネルギーも消費していないから空腹も覚えていないよ』
「ならいんだが」
『どうするんだい? 降りて観光でもしてみるかい』
「いいや。こんな発展した街なんて観光したらきっと帰りたくなくなる」
『まぁ確かに街並みの見かけこそは中世だが、文明レベル的には遥かに進んでいる生活をしていると事前にもらったデータにあったよ。影襲来をするまえの僕たちの世界の文明より遥かに進んでいるのは間違いないだろう』
「だったらよけい観光なんてできないな。俺たちには俺たちの世界がある。今の俺がこの世界に憧れをいくら抱いても、それを持ち帰ることはできないからな」
『優勝して願いを使えばなんとかなるだろうけど。影がいる限り僕たちの世界に未来はない』
「そう言う事だな」
俺は係員の乗った作業ロボットの誘導に従いカプセルの中へ。
カプセルには緑色の光で満たされている。
俺はそっと目を閉じた。
「では損傷チェック前に次の対戦相手について、お知らせします」
トーナメント形式で発表の場があるかと思ったが以外だな。
「対戦相手はそれぞれの機体武装のデータをもとにこちらで取り決めさせていただきました。どうぞご容赦を」
なるほど全て運じゃ文明レベルのよって機体の強さがばらばらだからな。
運よく弱い奴にあたって勝ち上がってラストで瞬殺では興ざめもいいところだ。
「タクト・シャドーリベンジ様の次の対戦相手は、マック・ギネス氏の操るレギオンとなっております。データ転送します」
『これは僕が解析しておこう。ゆっくり休みたまえ』
そのベータの言葉におれは意識を沈めていく。
肉体的には疲れていないが精神的に少し疲れた。
しょっぱなからルベナスのような強敵とかち合って負けそうになったのだ。
今は休んで精神を万全な状態するのが優先だ。
『起きたまえタクト君』
その言葉に俺の意識ははっきりし始めた。
どうやらリラックスしすぎて寝てしまったらしい。
「今は何時だ? ベータ」
『安心したまえそれほど時間は立っていない。すでに修復は終わっている。まぁ損傷はほとんどなかったわけだけどね』
「そうか次の試合の時間は?」
『いつでもOKだそうだ。選手控室と外の時間の流れは違うそうだから。ゆっくり休みたまえ』
なるほど常に全力で戦えというわけか。
嫌いじゃないぜ。
「大丈夫十分休んだ。対戦相手の解析は終わったのか?」
『終わったけど。渡されたデータが予選の映像だったから推測だがね』
暫くそれを聞いてからおれは、控えていた係員の乗る作業ロボットに声をかけ誘導に従い一回戦の舞台へ足を進めた。