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まだまだ覚えることがある

お久しぶりです。

 今日からキースさんのお孫さんに贈る人形造りを始める


 今朝、朝食を食べて一息ついていると、キースさんが迎えに来た


 「それではクロナさん、クランさん、昨日はお世話になりました。人形が出来たらまた来ます」


 クロナさんの家の前で二人にお礼を言う


 「楽しみに待ってるよ」


 「私も気になるので、楽しみにしてます」


 二人に笑顔で見送られる


 「さてと、すぐに人形作りを始めるのかい?」


 キースさんの家に向かう途中でこれからの事を話す


 「そうですね…とりあえず人形の本体を造って、その後に衣服の類いを造ろうかと…」


 キースさんと話終える頃にキースさんの家に着いた


 「それじゃあ僕は近くで見てるから、何か必要な事が有ったら言ってくれれば手伝うよ」


 「その時はお願いします」


 キースさんの工房に向かう


 [9:10]


 「それじゃあ始めますか!」


 今回の材料は


 〔フラーの木材(各種)〕×6


 〔ラフシープの毛〕 ×2


 〔ラバースライムの皮〕大×1小×2


 〔色付硝子玉(黄色)〕×2


 〔ブラインドモスの糸〕×4


 〔ブラインドモスの布生地〕×3


 〔染料(黒)(白)(ピンク)〕×3


 〔塗料(硬化)〕×2


 これで人形と衣類を造る


 「人形創造ドール・クリエイト


 勿論手作業(マニュアル)で造る


 スキル【細工】、【見る・初】、【鑑定】、【集中】を併用する。


 【細工】level6 細かい作業を出来る様になる。レベルが上がるにつれて精度が上がり、細かい作業での失敗率が下がる。


 【集中】level1 一つの物事に対して感覚を集中する事が出来る。レベルが一定値上がると、感覚を段階毎に引き上げる事が出来る様になる。


 さて、集中集中っと…



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 [13:32]


 「ふぅぅぅぅ~~…、一先ず人形の方は出来たっと……、まだ後衣類関係が残ってるんだよな…」


 因みにどんな人形を造ったのかと言うと、キースさんにお孫さんの好きな物を聞き、それを元に工夫アレンジを加えて造り上げたのだ!


 先ずフラーの木材ーーこのフラーと言う木は、ある程度堅さが有りつつ見た目より軽く、更に木自体から花の様な香りが仄かにして、家財道具等の家具類を中心に女性に人気が有るーーを全体的に小さな子供の形に成る様に粗く削り、人の形に近づいて来たら一先ず止める。勿論球体関節仕様だ


 ここから更に全体の想像イメージを強くする


 其所には無いものを写し出す様に想像する


 その想像を保ったまま人形を削り出していく


 仮組が出来るぐらいに削り出したら人形は一先ず置く


 次にブラインドモスーーこのブラインドモスと言う蛾の魔物は、森の中に棲み、昆虫等を主食としている。この魔物の幼虫の出す糸は、一般に多く流通されている。成虫の出す糸は、生産品には向かないーーの糸を一本では強度が心許ないので、三本を結い合わせて強度を上げて、さらに塗料に二度程潜らせる。浸け過ぎると固く成り過ぎるのでサッと浸けては乾かすを二度繰り返す。固く成り過ぎてないのを確認したら糸は完成


 糸が出来たら人形を仮組して、全体のバランスを見る


 仮組したら大体身長140位の大きさに成った人形ーー勿論そう成る様に造ったのだがーーに想像を重ね合わせ、体の大きさの調整を繰り返していく


 ここまでも気を使っていたが、ここから更に集中していく


 ここから更に人形に追加で加工を施していく


 頭部に二ヶ所溝を掘り可動域を付け、在る部位パーツを二つ付けられる様にし、別に造っておいた三角状の突起を二つ付け少し動く様に固定する


 次に臀部に一ヶ所ーー人で言う尾骨の場所ーー穴を開け、在る部位パーツを付けられる様にする


 この在る部位を造るのが苦労した


 直径三センチ程の球体関節を量産ーー途中何個か割れたが必要数はなんとか確保ーーし、それに合わせて同じく直径三センチ、長さ三センチの円柱状の部位を量産ーー一つだけ片側に丸みを付けるーーして、球体関節が付けれる様に加工ーーこれも幾つか壊れたが必要数は確保ーーし、少し硬めだが滑らかに動く様に調整して、長さ四十センチ程の動く部位を造る


 そして造った部位を臀部に仮組して、具合を見る


 もう一度全体のバランスを見て、問題無いのを確認したら仮組を外し、細部の調整をする


 顔をある動物に似せてーーしかし動物より人間寄りの顔にーーして仕上げ


 身体全体も少し引き締まったーーけれど少女らしい柔らかい線を残してーー様に仕上げる


 そこまで仕上げたら、塗料を塗っては乾かし表面を軽く仕上げてまた塗ってを二回繰り返し、斑が無い事を確認する


 遂に本組に入り、全ての部位を組付けていく


 組付けが終わったら、ラバースライムの皮を全体に均等に、頭部と臀部に付けた部位には、重ねて少し厚くコーティングする


 目の部分に色付硝子玉(黄色)ーー硝子玉に小さな孔を開け、其処に染料(黒)を少量入れ孔を塞ぎ、中の染料が出ない様にして完成ーーを向きを調整して入れ固定。染料(白)に(黒)を少量ーー白がうっすら灰色に成る様にーー混ぜ、ラフシープーー草原等の草がよく生えた場所に棲息する魔物、草食で警戒心が強く、自分より強い者が現れると直ぐ様感付き、草群に隠れて体から青臭い草の匂いのする体液を出して危険を回避する。この体液は一週間は匂いが取れないーーの毛を染めた物を頭部に腰までの長髪を植毛し三つ編みにする、臀部の追加部位に長さ五センチ程で揃えて全体を覆う様に植毛する


 見よ!見た目は十歳前後の白(灰)髪猫耳尻尾付少女を…!


 ………んんっ!失礼…、疲れでテンションが変に成ってた様だ…


 さて…、人形は出来たが…


 「次は衣類関係だな…」


 ブラインドモスの布生地を一枚毎に染料ーー(黒)(白)(ピンク)の三色ーーで色付けをした物を出す


 先ずは下着だな。ブラインドモスの布生地(黒)ーーブラインドモスの布生地伸縮性が有り、そこそこ丈夫なので一般的な服によく使われるーーに人形を造った時の寸法を元に線を引く、ハイネックにしたスポーツブラの様な形の下着で、下も同じくスポーツタイプのショーツにする。勿論尻尾を出す穴も完備。


 次に、上に着る服にブラインドモスの布生地 (ピンク)を使う。これはシンプルに手首まである長袖のワンピースタイプにする。装飾等は付けない。


 最後にブラインドモスの布生地(白)を使いエプロンを造る。エプロンの長さは、ワンピースの丈より少し短めに。肩紐の部分にフリルを付け、胸の真ん中辺りに歩いている一匹の黒猫の刺繍をする。


 次は靴だな。ブラインドモスの布生地 (ピンク)の余りで足の形を取り、取っておいたフラーの木材の切れ端を薄くし、靴底にする。しっかり縫い付けて固定したら、取っておいたラバースライムの皮の余りで靴全体をコーティングする。


 ついでに、余った布生地で髪を結うリボンと、尻尾の先に付けるリボン、二種類×三色の計六個のリボンを造る。


 「ふぅ~…っ、完成…っと~」


 や~これで本当に終わった~…


 「クドー君、完成したのかい?」


 今まで近くでずっと見ていたキースさんが声を掛けてきた


 「ええ、完成しました…っと忘れるとこだった、創造完了オーダー・エンド!」



 ▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲


 name:※※※ 球体関節人形 〈獣人型〉

 ※は名称未設定です。

 made:〈クドー〉

 unit  type:〈女性〉〈半猫人ワーキャット

 doll type:〈オブジェクト〉

 rank:【S】

 rarity:【固有】

 memo:鍛冶屋のキースに依頼され、九歳の孫娘用に製作した等身大の人形。製作者〈クドー〉が孫娘の好きなものが猫と聞き、半猫人の外見にした。フラーの木材を使っている為重量は軽く、子供でも抱えて持ち上げられる程。使われている材料は有り触れた物だが、完成度が高く、造形の美しさから芸術、美術品としても申し分無い。


 ▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲



 ポポポポポーンッ!


 ピコピコピコピコーン!


 『称号≪造形師≫を得た』


 『称号≪想像する者(イマジネーター)≫を得た』


 『称号≪裁縫師≫を得た』


 『称号≪双子女神のお気に入り≫を得た』


 「はい、今度こそ完成です」


 ………………………………………うん、今はスルーで…


 「そうか…もっと近くで見ても良いかい?」


 「いいですよ、と言うかキースさんの依頼で造ったんですから、俺に断らなくてもいいですよ」


 「いや…そう言われると確かにそうなんだが…、ここまで凄いのが出来るとは思わなかったものでね…」


 驚き半分、感嘆半分と言った声でそう答えるキースさん。……相変わらず無表情だけど…


 「まぁ…、造った俺もここまで凄いのが出来るとは思ってなかったですから」


 【S】は無理でも、【B】か【A】を取るつもりで造ってたが、まさか二回連続で【S】になるとは…


 「そうなのかい?」


 「えぇまあ…」


 「まぁ確かに、【S】なんてそうそう出来るものじゃないからね」


 何か目に見えない運みたいなモノが減ってるとか無いよな?


 「そうなんですよね…、でもまぁ…とりあえずその話は置いといて、人形はそれで良いですか?」


 「あぁ、文句無しだよ。孫娘に良い贈りプレゼントが出来た、ありがとう」


 そう言い、キースさんは一礼した


 「そんな…俺は依頼された仕事をしただけです」


 「とても素晴らしい贈り物を作ってくれたからね、そのお礼をだと思ってくれ」


 …真面目すぎだろ……


 「分かりました」


 「それじゃあクロナさんに人形を見せに行こうか」


 「そうですね」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 [17:15]


 「クロナさん、これが彼の作った人形です」


 クロナさんの家に行き、人形を見せる


 「おや、もう出来たのかい?」


 驚いた様子はないので、確認で聞いてきたのだと思う


 「どれ………、ほぅっ……これは……」


 「わ~……、素敵な人形ですね………」


 クランさんは、クロナさんの後ろで目を輝かせて驚いている


 全体を見て、腕や足を曲げたり伸ばしたりし、服を脱がせて、服に隠れて見えない場所を確認し、衣類の出来を細かく見ていった。


 「人形に関しては私から言う事は無いね。衣類も丁寧に縫われているし…」


 人形を見終わり、キースさんに返すと、人形の感想を述べるクロナさん


 「では、クロナさんも彼の作った人形は問題無いんだね…」


 「人形は……ね、服に関しちゃ少し有るね…」


 「服…?この人形の服に何か問題が…?」


 キースさんは人形を見て、着ている服の何処に問題が有るのか首を捻るーークロナさんの後ろでクランさんも首を捻っている


 「………」


 「服としては問題無いんだよ、ただ…その人形の出来に対して、服の出来が普通過ぎるだけでね」


 「普通じゃ駄目なんですか?」


 「お前さんも職人なら、少し考えれば分かるだろ。そっちのボウズは何が問題なのか分かってるみたいだしね…」


 クロナさんはどうやら俺が、何処か納得仕切れてないのを見抜いたらしい


 「ふむ…………、その問題とは、外見と中身の差による、謂れの無い中傷を受けるかもしれないと言う事ですか?」


 「まぁそうゆう事さ…」


 「そう言う奴等が現れたら、僕が証人になるさ」


 キースさんは力強く断言する


 「お前さんがそれで良いならいいさ。さっさと孫娘に持ってってやんな」


 「それでは、これで失礼します。ではまた…」


 「失礼します。また何かあったら来ます」


 「はいよ、何時でもおいで」


 「またいらしてください」


 クロナさんとクランさんの笑顔に送り出された



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 [18:25]


 「さて、クロナさんに合格を貰った事だし、これで僕からの依頼は完了だ、ご苦労様」



 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 Quest『孫娘への贈りプレゼント』clear!!


 依頼達成条件:評価【C】以上の人形を作る


 依頼達成:評価【S】の人形を作る


 依頼達成報酬:[???]



 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 ポーン


 クエストはクリアしたが、報酬は???で分からんままか…


 「お孫さんが喜んでくれると嬉しいです」


 「大喜び間違い無しだよ。…そうそう、君に渡したい物が有るんだ。一寸待っててくれ、今取ってくる」


 そう言うと、キースさんは奥の部屋に入っていった


 それから十分ぐらい待っていると、布に包んだ物を四つ持ってきた


 「待たせたね。クドー君…、君にこれを受け取ってほしい」


 「これは?」


 作業台テーブルの上に置かれた四つの包みを見る


 「これは依頼達成の報酬だ。 確認してほしい、 これはもう君の物だ」


 「分かりました」



 ▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲



 name:守護の小剣

 made(製作者):〈キース〉

 material(材質):〈鋼〉

 |weapon typeウェポン・タイプ:〈小剣〉

 rank(ランク):【B】

 rarity ( レアリティ):【稀少レア

 statusステータス

 Atk(攻撃力):30⇒33 10%up

 Def(防御力):60⇒66 10%up

 Stam(耐久力):800⇒1200 50%up

 skillスキル

 【防御ガード

 memo:〈キース〉の作った、守りに特化した小剣。鋼を繰り返し鍛え上げて、折れないことを目指した。



 ▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲


 ▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲



 name:守護の短剣

 made(製作者):〈キース〉

 material(材質):鋼

 |weapon typeウェポン・タイプ:〈短剣〉

 rank(ランク):【B】

 rarity ( レアリティ):【稀少】

 statusステータス

 Atk(攻撃力):22⇒24 10%up

 Def(防御力):50⇒55 10%up

 Stam(耐久力):600⇒900 50%up

 skillスキル

 【防御】

 memo:〈キース〉の作った守りに特化した短剣。繰り返し鍛え上げて、折れないことを目指した。



 ▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲


 ▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲



 name:守護者の長剣

 made(製作者):〈キース〉

 material(材質):鋼

 |weapon typeウェポン・タイプ:〈片手剣〉〈長剣〉

 rank(ランク):【A】

 rarity ( レアリティ):【稀少】

 statusステータス

 Atk(攻撃力):50⇒57 15%up

 Def(防御力):70⇒80 15%up

 Stam(耐久力):900⇒1800 100%up

 skillスキル

 【防御】【硬化】

 memo:〈キース〉が作った、前線で仲間を護る為に、守りに重点を置き鍛え上げた長剣。



 ▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲


 ▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲



 name:守護者の盾

 made(製作者):〈キース〉

 material(材質):鋼

 |weapon typeウェポン・タイプ:盾

 rank(ランク):【A】

 rarity ( レアリティ):【稀少】

 statusステータス

 Atk(攻撃力):※

 Def(防御力):130⇒149 15%up

 Stam(耐久力):1200⇒2400 100%up

 skillスキル

 【盾防御】【硬化】【盾打ち】

 memo:〈キース〉が作った、前線で仲間を護る為の盾。仲間を守り続ける為に、耐久性を重点的に鍛え上げている。



 ▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲



 ………これは…


 「気に入ってくれたかな?」


 「あっ…はい、その…良いんですか、四つもいただいて?」


 「構わないよ…実は昔に、冒険者をしてた事があってね。それ等は僕が使ってた物なんだ、僕はもう冒険には行けないし、君さえ良ければ使ってやってくれ」


 鍛冶師で冒険者をやってたのか…


 「では、ありがたく使わせて頂きます」


 「うん、じゃあ次は【鍛冶】の獲得と、剣の訓練をしようか」


 「へ…?これが報酬なんじゃ…?」


 「それは報酬の一部さ、【鍛冶】の獲得と、【片手剣】と【盾装備】、【短剣】の獲得までが報酬さ」


 ……いや…どんだけだよ…、報酬多すぎだろ…


 「えっと…、報酬にしては多くないですか?」


 疑問はキチンと聞いとくべきだな


 「正当な報酬さ。君は素晴らしい贈り物を作ってくれた、私の個人的な依頼なのもあるが、本当ならもっと良い物を報酬にしたいのだが、さっきの四つが今この家に在る最高の出来の物なんだ。それでもまだ足りないから、【鍛冶】と剣の訓練をして戦闘系スキルを覚えて貰おうと思ってね」


 いやいや…、充分でしょ。どんだけですか、そりゃあ【鍛冶】も戦闘系スキルも覚えれたら嬉しいですけど…


 「いや、嬉しいですけど…」


 「では問題無いね」


 キースさんの目を見るが、本気だ。冗談じゃないらしい


 「……分かりまし た。それではお言葉に甘えさせて頂きます」


 「うん、それじゃあ今日はもう遅いし、明日にしよう。それで良いかい?」


 「はい、大丈夫です。…あっ!ただ…昼間は一寸無理そうなので、夕方からになると思います


 「そう…うん分かった、じゃあそう言う事で」


 「はい、ではまた明日…」


 「あぁそうだ…、クドー君…君は宿は決まってるのかい?」


 「いえ、まだです」


 「そうか、君さえ良ければ家に泊まっても良いよ。それとも宿を紹介しようか?」


 確かに今から宿を探すのは疲れるけど、だからと言ってこのままキースさんの家に泊めて貰うのは…


 「…宿の方を教えて貰えますか?これからの事を考えると、宿に慣れといた方が良いですし」


 「ああ良いよ、宿の名前は〔肝っ玉母さん〕と言ってね。料理と冒険者顔負けの包丁捌きが売りの宿なんだ」


 料理は分かるが冒険者顔負けの包丁捌きってなんだ?



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 [19:34]


 キースさんの説明通りに歩いてきたら二十分程で目的の宿を発見


 「とりあえず中に入るか」


 扉を開け中に入る


 カランッ…、カランッ…と、扉を開けたらベルが鳴った


 「はぁ~いぃ、しょーしょーお待ちくださいぃ」


 店の奥から鈴の音の様な女の子の声が聞こえてきた


 「お待たせしましたぁ、ごようけんはなんでしょうかぁ?」


 パタパタと店の奥から小走りで来たのは、十歳くらいの女の子ーー身長130位、腰まである真っ直ぐな亜麻色の髪にクリッとした薄翠色うすみどりの眼。簡素な服だが造りはしっかりした物で、上は白の長袖のシャツに茶色の袖無しのベストの様な物を着て、下は茶色のロングスカートで足首まで有るーーだった


 「ああ、とりあえず一泊したいんだが、部屋は空いてるかな?」


 「えっと…、おふたりさま……ですか?」


 何やら目線が……あぁ…そうか、カルラか…


 「いや一人分で良いよ。俺は人形師でね、これは俺が造った人形なんだ」


 カルラを女の子の前に動かす


 「ふわぁ~、ホントにお人形さん何ですかぁ?」


 目を輝かせてカルラを見る女の子


 「本当だよ。ほら、こうやって袖を上げると…、ね…繋ぎ目…関節が見えるだろ」


 「うわぁ~ホントだ~、わたしの知ってるお人形さんとちょっとチガウけど、よく見るとお人形さんだもんねぇ」


 カルラを触ったりしてはしゃぐ女の子


 「キアラ…、何はしゃいでるの…お客さまは…」


 店の奥から二十代であろう女性が出てきた


 「あぁ、いらっしゃいませ。家の娘がご迷惑を…」


 頭を下げる女性に慌てる


 「あぁ…いや、迷惑だなんて思ってないですよ。見せてたのは俺の方ですし」


 「そうですか、それで今日はどの様な御用件で?」


 顔を上げた時には、少しだけ表情が柔らかくなっていた


 「それは…えっと、…キアラちゃん…でよかったかな?」


 「……?うん」


 突然話を振られて、キョトンとしている


 「俺が言った用件は、覚えてるかい?」


 出来るだけ優しく話し掛ける


 「……!うん、お一人様一泊なの!」


 笑顔で答える宿屋の娘(キアラちゃん)


 「と…言う訳で、その様にお願いします」


 宿屋の女将さんにそう告げる


 「ふふっ…、承りました。300Sになります…、ご飯はどうしますか、今なら食べられますが?」


 俺と自分の娘のやり取りを見て微笑ましくなったのか、笑顔になる女将さん


 「はい…これで、ご飯ですか…じゃあ頂きます」


 若干高い気もするが、朝晩のご飯と昼は頼めば弁当を作ってくれるらしいし、結構優良な宿なのかも…

 「分かりました。キアラ…お客さまを食堂にご案内して」


 「うん…!こっちだよお兄ちゃん!」


 手を引っ張り案内するキアラ


 「こら!お客様でしょう!」


 「はぁ~い」


 「それとそんなにお客様を急かさないの!」


 そんなやり取りに耳を傾けて、食堂でご飯を食べ、キアラちゃんと女将さんと少しばかり喋り、[20:23]に部屋に入りログアウトした



 7月2日現在のステータス



 ▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲



 statusステータス


 name(名前):クドー sex(性別):男

 level(レベル):17

 job(主職業):人形師level7

 HP:280⇒290=5%up

 MP:470⇒493=5%up

 Str():18⇒19=5%up

 Vit(守り):13⇒14=5%up

 Agi(敏捷):20⇒21=5%up

 Dex(器用):35⇒46=31%up

 Min(精神):30⇒41=38%up

 Int(賢さ):30⇒36=20%up

 ※⇒右の数字は%分up済み (端数は四捨五入、五も切り捨て)

 skill(スキル)

 【採取】level1【採掘】level1【細工】level10【錬金術】level2【見る・初】level13【鑑定】level3【魔力糸】level7【集中】level8【裁縫】level3

 ability(能力)

 ≪耐える≫

 title(称号)

 ≪師弟関係≫≪才在る者≫≪見定める者≫≪発明家≫≪芸術家≫≪マエストロ≫≪造形師≫ ≪想像する者(イマジネーター)≫ ≪裁縫師≫ ≪双子女神のお気に入り≫


 ¥1200シム



 ▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲

………先に進んでないですね。

もう少しこんなかもしれません。

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