プロローグ〜僕は見つけてしまった。
それは間違いなく「ヒトメボレ」。
そこから始まる冴えない男の子の恋愛を描いてみようと思い立ってはやひと月(^_^;)
なぜそんなに考えてしまったのか?
面倒くさかった?それも大いにある。
ちょっとこっ恥ずかしい?それも然り。
でも一番の原因は、僕自身が「書いてもいいよ」となかなか言わなかったこと。
このお話の主人公、『リュウスケ』は僕自身の思春期の投影なんだけれど、僕の
何の化身なのか?
それは「後悔」。
「あの時こうしてたら…」とか「あの時もっと勇気があったら…」といった残念な
思いを成就できなかった僕の願いの裏返しなんです。
なるべく独りよがりにならないように、慎重に配慮しながら書いていくつもりですが
『リュウスケ』の語り口は一人称なので、「想い」が暴走する可能性も否定できない。
…それでも、読んで頂けたら幸いです。
更新もまちまちになってしまうのを、先にお断りしておきます。
それは間違いなく「ヒトメボレ」。
友達の肩越しにその少女の笑顔があった。
「なんてかわいいコなんだろう…」
そんな表現が陳腐に思えるほど、
まぶしい笑顔の君を見つけた。
そう、それは「天使」の笑顔。
何の屈託もなく笑う「天使」。
僕はその時、君の笑顔にくぎづけだったんだ。
周りの景色が融けて行く。
君を残して消えて行く。
僕には…君しか見えなかった。
まるで他のものを見ることを拒むように。
君のことしか見えなかったんだ。