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脇役令嬢 ベリー編4

ルドヴェール視点でございます!!


Side.ルドヴェール




「これからはもうこんな事、やめてね」


俺の婚約者は優しすぎる。

きっと令嬢達からしたら女神か何かに見えただろう。


「もうしませんっ!」


令嬢達は目に涙を溜めてうなづいた。


……ベリーが優しくて良かったね。

ベリーが止めてなかったら、学園追放以上の事をしてあげようと思っていたんだけど。


「じゃ、行こう。ベリー」

「はい」


ま、結果的にベリーが俺の事を大事にしてくれたらいいしね。

俺だけ見ててくれたらいいし。

ようやく婚約者になれたし。


俺はふわふわと揺れる彼女のベージュの髪を見ながらそう思う。




もともとベリーの事は知っていた。

侯爵家のトップであるレイツェルト家の娘だし、聡明だと有名だったから。


ベリーは覚えていないだろうけど。


「これ、落としましたよ」


学園でサファイアのブローチを落としてしまった時、彼女は拾って俺に渡してくれた。

その時、彼女の淡い桃色の目に吸い込まれた。


「どうぞ!」


見返りを求めない純粋な瞳。

あまりにも綺麗で俺はその瞳から目が外せなかった。


「ありがとう」


そう言って受け取るとベリーは微笑んで言った。


「高価な物ですから、気をつけてくださいね」


正直、その微笑んだ顔がかわいすぎた。

俺は一瞬で恋に落ちてしまい、それからというもの学園では彼女の姿を目で追うようになってしまった。


それからというもの、ベリーは気づいていないだろうが、結構頑張った。


今まで断れていなかった縁談を全て断り、ベリーに近寄る男を牽制し、次期ルミナ公爵という絶対的な地位を築き、レイツェルト侯爵家に挨拶をしに行くなど、ベリーを手に入れるために手を尽くした。


そして。

彼女が王家主催の舞踏会に参加する事を耳にした。


だから、その舞踏会で婚約を申し出ようと考えた。



迎えた当日ーー


「ベリー嬢」


彼女はバルコニーで庭園を眺めていた。

そっと近寄り、彼女に話しかける。


「なんでしょう?」


振り向いた彼女は完璧な令嬢の微笑みを浮かべていた。


ーーああ、かわいい。


きっと聡明な彼女だから、ベリー“嬢″と声をかけた時点で公爵か王族が自分に声をかけたと分かっているのだろう。

侮られないように微笑みも姿勢も完璧だ。


でも、その彼女の瞳に自分自身だけが映っているのだと思うと、嬉しくて仕方がなかった。


「失礼します。ルミナ公爵家のルドヴェールと申します」


その感情に負けないよう、俺も微笑んでお辞儀をする。

そして深呼吸をして言った。


「あなたが好きです。婚約してほしい」


やっと、言えた。


微笑みを崩さずそう思う。

その時、彼女は俺が発した言葉が信じられないと言うように目を見開いた。


「えっ……!?」


驚いた顔も可愛くて、完璧に微笑んでいる表情が崩れてしまいそうだった。


その後、疑問に思っている彼女にずっと好きだったことを説明し、陛下やレイツェルト侯爵家に挨拶をしに行って、無事婚約を結ぶ事ができた。






「……様、ルドヴェール様?」


考えていると、ベリーが俺の顔をのぞいていた。


「ああ、ベリー。ごめん」


謝るとベリーは微笑んだ。

少し上目遣いで。


「いえ。あのっ……この後、私の家へ来ませんか?一緒にお茶したいです」


……可愛いすぎる。


「ああ。ぜひ行かせてほしい」


即答するとベリーはふふっと笑った。


「ありがとうございます。……それと、助けてくれてありがとうございます。ああなる事は少し予想していましたが、やっぱり怖かったみたいで……。でもルドヴェール様が来てくれて安心したんです。私」


少し照れたように目を伏せる彼女。


「今まで恋とか分からなかったのですが……もしかしたら私、私……ルドヴェール様の事、好きなのかもしれません」

「本当!?」


恥ずかしそうに頷く彼女の手を握り、俺は驚く。


好きになってもらうには、もっと時間がかかると思っていたのに……。

やっぱり、ベリーは可愛い。

……これから俺色に染めてあげるからね。


ああ、でももっと好きになってもらわないと。

俺だけしか見えないように、俺だけで生きていけるように……ね?


「はい。……多分」

「そこは多分って言わないでよ」


真剣にそう言うベリーに思わず笑ってしまう。

するとベリーも微笑んでくれた。


はあ、その表情も俺だけにしか見せないでほしい。

俺だけの物になった時、君はどんな表情をするのだろう。


少し欲が出てそう思ったが、すぐさま頭からその考えを排除した。


今は嫌われないのが第一。

ベリーと一緒に居れるだけ幸せだから。

俺の虜になってもらうのはもうちょっと先でもいいか。


この時間をもっと大事にしたい。

ーーベリーが好きだから。



次で脇役令嬢ベリー編最終話です(^^)

よろしくお願いします。

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