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Cycle of life ~ 生命を紡ぐ円環の惑星 ~  作者: 彩灯 哲
第1章 異世界生活開始
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第2話 意外と手厚い異世界転移



 病室から出てアユーユさんの後についていくと、そこは病院の会議室みたいだった。


「ごめんね、少し遅くなっちゃったね」


「いえ、全然大丈夫です!そちらが転移者の方ですか?」


「うん、そう!この子俺と同じ国から来てて驚いたよ!」


 中には既に転移・転生管理課の人が来ていたようだった。何やらアユーユさんと親しげだ。


 毛先にウェーブのかかったセミロング位の茶髪、色白で目はぱっちりしてて耳が尖ってる……耳が尖ってるって事はもしかしてエルフか!まさかエルフ女子なのか!

 可愛い!スラッとしてるけど出るとこはちゃんと出ててめっちゃタイプだ!


 などと内心歓喜しているけどそれは出さないように気をつけた。


「はじめまして、転移・転生管理課のルル・H()・マドマリアと申します。マドマリアは呼びにくいと思いますので、名前のルルで呼んで頂ければと思います。よろしくお願い致します」


 なんと声も可愛い!


「はじめまして!越智優仁おち ゆうとと申します!僕も名前で大丈夫です!こちらこそよろしくお願い致します!」


 急に緊張して声が裏返ってしまった!恥ずかしい!!


「どうぞお掛けになって下さい。アユーユさんもどうぞ」


 席に着くとそれぞれの手元にはやや厚みのある資料が置かれていた。

 ルルさんは資料を開きながら話し始めた。


「えっと、それでは、資料を見ながら順を追って説明していきます。私達、転移・転生管理課の役割は、この世界に転移して来た人や、転生した際に前世の記憶が残っていて生きづらい人をサポートすることです。ユートさんは転移者なのでサポート対象となります。これからは何か困った事があったら気軽に相談して下さい」


 そう言った後、まず転移して来た経緯や転移後の出来事について聞き取りがあって、その後にこの世界の事を聞いた。

 どうやら現状帰る手段はなく、この世界で生きるしかないらしい。アユーユさんも本当は死別した家族に会いたいけど、戻る方法はまだ見つかってないって話してた。


 元の世界に戻れない事にがっかりはしたけど、正直戻れないって事にまだ実感がない。それにある程度は転移者をフォローする法律があるのがわかったのも安心できる材料だった。転移者向けの制度が法律で決まってるって凄いな。


 それと、この世界には『魔導』っていういわゆるゲームの魔法みたいなのが発展して生活が豊かになっていて、家電の代わりに『魔導機』っていうので生活をするみたい。クローム先生から貰ったスマートリングもそれの一種らしい。このスマートリング…略してスマリは拡張性が高く、俺のスマリももっと便利にできるらしい。

 これからは色んな人とも話すことがあるだろうからって、翻訳の魔導石をもう少しいいものに交換してもらった。これで翻訳の魔導石を持っていない人とも会話が出来るようになるみたい。


 『魔導石』は前の世界でいうとICチップみたいなもので、全ての魔導機にあって発動する魔導をコントロールしているんだって。俺の体にも魔力はあってその魔力を動力としてるらしい。ぶっちゃけ魔力の自覚が全くないからよく分からないけど。

 その他にも、この世界の仕組みやこの国のことについてざっくり確認した。


「長くなりましたが、これで一旦この世界についての話は一区切りにします。次はこれからのユートさんの進路についてお話します」


「休憩取らなくて大丈夫?」


 話を聞いて約1時間位だったけど、初めて知る異世界の知識は楽しくて時間が過ぎるのを早く感じた。


「全然大丈夫です!まだまだいけます!」


「そかそか、じゃあ続きを話そう。ルルさんよろしく」


「はい、では改めて、次は今後の進路についてご説明致します」


 この後また1時間位説明があった。

 ざっくり話をまとめると、転移者向けに幾つか研修コースがあるとのこと。

 この世界のことがしっかり学べる1年コース、ある程度学んで仕事を早めに見つける半年コース、習うより慣れろの3日コースなど10種類のコースがあった。


 研修を終えると仕事を幾つか提案されるみたいだけど、自分で探してみても大丈夫みたい。あと、優秀な人は研修期間を早める事もできるらしい。

 俺は勉強も嫌いじゃないし、この先この国で長く暮らす事になっても困らないように1年コースを選んだ。


 ちなみにここは無垢人(むくじん)界っていう国で、他にも魔人界、亜人界、竜人界、精霊界があるらしい。無垢人界に転移する人は年に1、2人程度しかいないらしく、昨年は珍しく誰も居なくて、俺が1年半ぶりの転移者らしい。


 転移者は支援者(身元引き受け人)がいなければ、転移者用の集合住宅で間取りは1LDKの部屋を借りる事ができるみたい。調理器具や寝具など必要なものはある程度揃っていて、3年は家賃とか光熱費もなしで暮らせるけど、仕事に就いて資金が貯まったら自分で家を用意しないといけないそうだ。それでも1LDKに3年もタダで住めるってめっちゃ手厚いな!


 一通り話を終えると完全に日は落ちて夜になっていた。


「今日はもう遅いので、入居手続きなどは明日やりましょう」


 そう言って今日は解散になり、俺は病院に泊まる事になった。アユーユさんは別の仕事で明日は来れないらしい。だから明日はルルさんと2人で手続きをするそうだ。


 そういえば一人暮らしは初めてだな。本当なら年明けから一人暮らしの準備して、3月には引っ越しして社会人1年目に備えてるはずだったんだけどな。

 戻れない事に少しだけ寂しさを覚えつつ、今日は眠りについた。



 翌日は朝からルルさんがやって来て、昨日と同じ会議室で入居の手続きをした。

 一人暮らしは初めてだからなんだかワクワクしちゃうな!


 手続きが終わると、これから俺が住む集合住宅へ向かうことになった。

 移動の為にルルさんが手配したこの乗り物、外観は自動車っぽいけどタイヤが付いていない。俺は後ろの席に座るよう言われ、ルルさんは運転席へ。内装も見た目は自動車と変わらない。後ろから運転席を覗くと、ハンドルはなくハンドルの位置には大きな宝石がついている。

 ルルさんが後ろからの視線に気が付くと、


「あ、こちらの世界で乗り物って初めてですよね、この乗り物は自動車なんですけどタイヤはなくて、魔力で浮いて移動するんです。運転も行先設定すれば自動で行ってくくれるのでとても便利ですよ」


 異世界すげー!!飛行して自動運転とかヤバいんですけど!!


「この飛行タイプの自動車は、ここ10年位で飛躍的に性能が進化したんですよ。詳しい仕組みは魔導機械学専門ではないのでわからないですが、目的地まで魔力の線で結んで動くみたいです。ただ、飛行する高度は法律で決まっていて、市街地では地面に近い位置を跳ばないといけないので、ほとんど今までの自動車と変わらないですね」


 結構魔導に関して法律で定められてる事多いんだな。スマリにも魔導検知機能あるってクローム先生も言ってたし、魔導でなんでも自由に出来る訳じゃないみたいだ。


 移動し始めると不思議な感覚で、車よりかなり静かだし振動とかもほとんどない。かなり快適だ!

 道中の景色は俺の世界と大きくは変わらず、ビルやマンションが並ぶ都会的な感じだった。転移直後の森とは大違いだ。

 ルルさんに聞いたら、転移直後の森は魔人界との国境付近で『流れの森』って呼ばれてるみたい。魔力濃度の高い泉や川が多くて転移者が現れやすい地域なんだって。

 俺のいた数キロ先はもう魔人界で、治安が悪いからアユーユさんみたいなハンターを雇って定期的に巡回してるそうだ。


 最近、魔人界は貧富の差も激しくて、国内の下位魔人族や亜人族は生活も厳しく、隣国に亡命や、無断で国境を跨いで狩りをするみたいで、俺が出くわしたゴブリンは恐らく無許可で国境を越えて狩りをしていて、その現場を俺に見られたから口封じの為に襲って来たんじゃないかって。

 魔物も多い森だから、こうして無事でいられたのは幸運だったようで、昨年は転移直後に魔物に襲われて亡くなった転移者がいたそうだ。

 だからこの街に来た転移者が1年半ぶりだったわけね。俺もアユーユさんに助けられなきゃ多分死んでたな〜。


 5分程移動すると大きな建物の前で止まった。どうやら到着したらしい。

 この建物、高校の体育館くらいでかいんだが。高さはもっとあるかも。ホントにここに住むの?

 なんて思っていると、

 

 「こちらがユートさんに住んでいただく集合住宅兼訓練施設の『ワノイエ』です」


 あ、ホントにここなのね。思ってた10倍でかいんだけど。こんなとこに3年もタダで住めるの?

 困惑しながらも、ワノイエの中を案内してもらった。


 エントランスホールはホテルの待合室みたいにテレビやソファー、自販機みたいなのもあった。

 入り口の正面には受付みたいなのがあって、猫耳でヒゲを生やした男性と、体格のいい大柄な女性が立っていた。

 受付まで行くと、


「お疲れ、手続きは大丈夫だった?」


「お疲れ様です。た、多分…大丈夫…だと思います……」


 え、ルルさん多分って何!?もっと自信持って言ってよ!


「そう、なら良かった。初めまして、転移・転生管理課課長のゴー・ケベックです。よろしくお願いします」


「こちらこそよろしくお願い致します」


 まさかルルさんの上司とは。渋い顔で立派なヒゲなのに猫耳が絶妙に合わない。猫耳の違和感半端ない。忘年会ではっちゃけちゃった末に猫耳つけちゃったみたいな感じ。


 「この顔で猫耳は似合わないかな?無垢人に合わせてこの顔にしてるけど」


 な!?心読まれた!?顔に出ちゃってた!?


「似合ってはないですね!普段の顔でいいんじゃないですか?」


 隣にいた女性がズバッと切り捨てた。よくそんなはっきりと言えるな。


「そっかぁ…いけると思ったんだけどなぁ…。じゃあはい」


 そう言うとみるみる顔の肌だった部分も毛に覆われていく。目や鼻、口元も形が変わっていき、すぐに完全な猫の顔になった。


「あ、驚かせちゃったかな?私は猫獣人(コネット)なんですよ」


 いきなり変わると流石に驚いた。でもこのくだり…アユーユさんも似たような事やってたような…

 変化後は猫耳の明らかな違和感はなくなって自然な感じだ。


「好きですねーそうやって驚かすの。ルルちゃんの入職初日にそれやって泣いちゃったの忘れたんですか?」


「やめてください!私の恥ずかしい過去を〜!」


 ルルさんの可愛らしい過去を知れてちょっと嬉しい。


「あ、オチさんすみません、まだ紹介してませんでしたが隣の女性は同じく転移・転生管理課職員のヨーカ・クフカップです」


「よろしくお願いします」


 お辞儀されたので俺もお辞儀をした。この人は特に肌に体毛とかもないし無垢人なのかな?

 それにしても皆仲良さそう。なんかこの雰囲気良いなぁ〜。


「それじゃあルルさん、この後もよろしくね」


「はい、が、頑張ります」


 そう言って受け付けを後にして施設の説明に移っていった。


 1階は受付右側の扉を開けると広々とした鍛錬場だった。奥には器具を使ったウェイトトレーニングルームがあるらしい。

 ハンターや警察官、ボディーガードにレスキュー隊等の戦闘や過酷な環境での救助活動を行う職業に就く人のトレーニング施設になっているらしい。

 この施設は関係者であれば利用する事ができるみたいで、見学した時も何人かが組手をしていたり、技の練習をしたりと活気があった。


 受付左側の扉を抜けると、エレベーターホールで3基のエレベーターと階段があった。そのまま2階へ上がって行く。


 2階は1階を見下ろせる見学席になっていて、上から鍛錬の様子を見学出来るようになっていた。


 3階は会議室が何部屋もあって、他にも調理室や工作室、研修室に娯楽ルームまである。


 続けて4階に上がると今度は食堂だった。

 食事は好きな時間に食べれるけど、時間帯によってはメニューが少ないこともあるみたい。それでも何時でも食事が摂れるのは有り難い。

 そして注目はフロアの大半を占める大浴場!数種類の温泉に男女共用のサウナルームや岩盤浴もある。自販機で飲み物とかも売ってて風呂上がりにグイッといけるのもポイント高い!


 賃貸住宅でこのクオリティーだなんて充実し過ぎぃ!!

 ここホントに集合住宅なの?ホテルの間違いじゃない?


 ルルさんに聞くと、元々公務員用の寮と研修・訓練施設を兼ねた施設だったけど、家賃が高額で新人職員の入居者が少ないのと、難民の受け入れが増加したこと、他にもほぼ毎年住居のない転移者もいるからって事で数年前から今の形になったみたい。


 5、6階が居住区域で、今は他国からの避難民と国の職員、転移者もいて50人位住んでるらしい。

 特に門限なんかはないけど、出る時には許可が必要だし、入出記録も残る様になってるんだって。まぁこれだけの施設だからセキュリティもしっかりしてるよね。


 最後にいよいよ俺の部屋に。なんと幸運なことに6階の角部屋!これは嬉しい!

 大学1年の頃、アパートに一人暮らししてる友達の家で遊んでる時、上の階と隣の家の物音めっちゃ気になったから、一人暮らしは最上階の角部屋が良いって思ってたんだよね。


「それじゃあ開けますね」


 そう言ってルルさんがドアノブの近くの宝石に手を寄せると、一瞬光ってガチャっと勝手に鍵が開いた。


「鍵は魔力登録によるオートロックになっています。今は私が仮登録されていますが、今から一緒に設定をしてユートさんの登録にしますね」


 そう言うとルルさんがまた手を近づける。すると、宝石の部分を泡のような光が包み始めた。


「ユートさん、魔導石の部分に手を近づけてもらってもいいですか?」


 この宝石も魔導石なのか。色んな物についてるんだな。そう思いつつ、指示された通りに手を近づけると俺の手も光の泡に包まれた。数秒すると光の泡は小さくなって消えてしまった。


「これで登録は終わりました。これからは魔導石に魔力を流して念じると施錠できますよ」


 え、もう終わりなの?あっという間に登録できるのね。そして魔力を流すってどうやるの?


「魔力ってどうやって流せばいいんですか?」


「あぁっ!すみません!まだ魔導の使い方教えてませんでした!」


すぐに謝って大慌てで『魔導の初歩』っていう資料をくれた。


「明日からの研修でもっと丁寧に教えてもらえると思うんですけど、ひとまず魔力の知覚と手のひらに集める部分だけお伝えします」


 そう言うとルルさんが俺の両手を包むように握った。

 え!そんな急に握られたらドキドキしちゃうよ!

 なんて思ってたけど、ルルさんの顔が真剣だったので気持ちを落ち着かせた。


 握られて少しすると、さっき見た光の泡に手が包まれた。包まれた感触はぬるま湯みたいに少し温かい。


「今ユートさんの手が光に包まれてるのはわかりますか?これは私の魔力を手に集めている状態です。少し温かい感じがすると思うんですけどわかりますか?」


「わかります」


「この感覚を覚えて下さい。この感覚を思い出しながら、手のひらに温かい光が集まるイメージをして下さい。」


 言われた通りにやってみると、さっき見た光の泡が出てきた。


「うぉっ!ホントに出てきた!」


「ユートさん上手です!それが魔力の知覚化です。今度はその状態で鍵に近づけて『鍵よ開け』って念じてみてください。言葉に出すとイメージが作り易いかもです」


 教わった通り鍵に近づけて、


「鍵よ開け」


 一瞬石が光って、


 『ガチャ』


 うぉぉぉ開いたぁぁぁぁ!!出来たぁぁぁぁ!!


「良かったですね!バッチリじゃないですか!」


「手を握られた時はドキドキしましたけど、ルルさんの教え方が良かったから出来ました」


 そう言った途端、ルルさんは顔を赤くして


「あぁぁぁ、す、す、すみません!!急に握られて嫌でしたよね、ごめんなさい!」


 可愛いな…うん、めっちゃ可愛い。


「実は母から初めて魔導を教えてもらったときにこうしてもらったんです。私もすぐ出来てとても嬉しくて、友達に自慢しちゃいました」


 なんて微笑ましいエピソードなんだ。少しやましい気持ちになった自分が恥ずかしい。


「さぁ、部屋に入りましょう。入居者の皆さんから良い部屋だって評判なんですよ」


 ワクワクしながら部屋に入って正面の扉を開くと、リビングが凄い広々!1人で住むのは贅沢な広さだ!最上階の角部屋だけあって窓からの眺めもいい!


「めっちゃ良い部屋じゃないですか!」


「喜んでもらえて良かったです」


 部屋を見終わった後は魔導機の使い方を教わった。

 基本はさっきの掌に魔力を集めて念じるだけで家電系魔導機は動かせた。魔力もほとんどの物は内蔵魔力が使われて、起動時と停止時の魔力しか自分のは使わないらしい。長年使うと魔力切れで動かなくなるけど、自分で魔導機に魔力を補充すればまた使えるらしい。ホントに便利だな。


 そういえば、ルルさんは俺の支援担当だから、休日以外は毎日様子を見に来てくれるらしい。というか、この建物の1階フロントの裏が転移・転生管理課の事務所なので、用事がない限りは日中はこの建物にいて、研修先への送り出しをしてくれるみたい。

 毎日美人さんに会えるのはそれだけで嬉しい!でも説明を受けてる間、ルルさんに目を合わせようとすると凄い速度で目が泳いでたな…


 一通り魔導機の使い方を教わった後はエントランスホールで残りの説明を受け、それが終る頃にはもうお昼の時間を過ぎていた。


「今日はもうこれで終わりで、この後は自由時間となります。今日はメンテナンスで食堂がお休みで、料理長からお弁当を預かっていますのでお渡ししますね。飲み物は自販機の物をお飲みください。自販機は鍵の開け閉めと同じ要領で、手のひらに魔力を集めると魔導石が反応して購入できます。明日からは研修施設までバスでお送りしますので、朝8時にこのエントランスホールでお待ち下さい」


「ありがとうございました。ルルさんはこの後どうするんですか?もし良かったら一緒にご飯食べませんか?」


 せっかく知り合えたんだから、ぜひお近づきになりたいと思って思い切って誘ってみた。


「え!?あ、わ、わたしですか!?え、えぇっと、その…まだ仕事あるので…失礼しまぁぁぁぁぁぁす!!」


 そう言いながらものすっごい速度で去っていった…あ、転んだ。

 そんなに一緒にご飯食べるの嫌だったのかな…

 でも今日はちょっとしたデートをしてる気分でめっちゃ楽しかったな!


 明日からは研修が始まる。

 異世界生活に上手く順応できるかな。


 そんな事を考えて俺の一人暮らし初日は終わった。







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