第一話『かわいくない』
私はトイレの花子さん。ほらよく聞いたことあるでしょ。校舎の3階の3番目の扉を3回ノックしたら返事が返ってくるってやつ。そうよ、それよ。
トイレの花子さんは実は一人じゃなくて何百人といるの。その中でもキャリアが長い人とかテクニカルな人はワーストの高いところに位置付けられるの。まぁ私は中の上ってところね。
私がいるこのトイレは由緒正しい学校にあるものなの。最近改装もして、今はとても居心地がいいわ。
ほら、また噂にひかれて犠牲者が一人。
コン コン コン
私はいつものように扉の向こうからの声に答える。
『花子さんいらっしゃいますか?』
「はい」と、冷たい口調で答えた。
扉の向こうで驚きの声が聞こえてきた。
『うわ、本当におかっぱだ。噂では聞いてたけどほんとだったとは。』
私はちょっと意外な言葉を聞いて、内心焦ってしまった。予想していた言葉とは違っていたからだ。
『な、なによ。あんたに関係ないじゃない』
私は少しイラっとしながら返答する。
すると、向こうからはさらに声が聞こえてきた。
『しかも古っぽい服wこれじゃモテないわよ、あなた。おっと、紹介が遅れたわ』
その声は挑戦的で、私の服装をからかうものだった。私は少し腹を立てながらも、相手の紹介を聞くことになった。
『私はおしゃれ研究会の春日リンよ』
そう名乗る声、春日リンというらしい。その言葉に、私は少し興味を持った。おしゃれ研究会とはどのようなグループなのか、そしてなぜ彼女はここに来たのか。
しばらくの間、私たちは互いに静かに立ち尽くしていた。どちらも何かを考え込んでいるような雰囲気だった。
「おしゃれ研究会の春日リン、私のことをどう思ってるのかしら?」内心、私はその疑問を抱えながら、未来の展開を予測することができなかった。