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はじめての撮影

 不必要に群れる奴らが嫌いだ。サイゼリヤでたむろする学生が嫌いだ。電車内でやたらデカい声で喋るサラリーマンが嫌いだ。横に広がって歩道を歩く主婦どもが嫌いだ。ツイッターで互いの傷を舐め合う似非クリエイター集団が大嫌いだ。


 群れになった人間は調子に乗る傾向がある。自分達が強くなったと勘違いするんだろう。アホどもめ。弱い奴らが固まったところで何にも勝てるわけがない。蟻が集まって象に立ち向かうのと同じだ。踏まれて死ぬのがオチだ。


 強いおれはひとりでいい。いわば狼と同じだ――なんてことを以前、三池に言ったことがある。そしたら奴は「狼ってのは群れて狩りをするんだぜ」なんて言いやがった。「それなら虎だ」とおれが言ったら、「そいつらも群れる」と返された。


 おれたちの言い合いはしばらく続いて、結果、おれは自らをゴジラと主張する羽目になった。


 強いおれはひとりでいい。いわばゴジラと同じ。一匹ゴジラとでも呼べばいい


 ……締まりが悪いが仕方がない。とにかくおれは、群れるのが嫌いだ。





 目が覚めて時計を眺めれば、午前十一時を回っていた。普段ならばいやでも九時までに起きてしまうのだが、こんな時間になるまで寝ていたということは、よほど疲れが溜まっていたということだろう。


 昨日、ファーストシーンを撮った後、おれは映画部の面々に連れられてサイゼリヤへ行く羽目になった。別にミラノ風ドリアの安い味が恋しくなったわけじゃない。今後の撮影スケジュールについて話すから、脚本家であるおれにも同席して欲しいと鈴木に言われてしまったからだ。


 人からアテにされるのはシャクに触るが、頼りにされるのは好きだ。必要であるならば仕方ない。行ってやるか。などとやや調子づいたおれは高校生以来となるサイゼに赴いたのだが、コイツがとんだ間違いだった。


 おれみたいな奴にとって、サイゼリヤはほぼ外国だ。右を見ても左を見ても世代差を感じる奴らばかり。店内でやかましく飛び交う言語は意味を持って頭に入ってこない。久方ぶりに食べたイカ墨パスタと辛味チキンは緊張で味がしなかった。


 役割を終えて家に帰ったのが午後の六時で、それからシャワーを浴びてすぐに寝たから、ほぼ丸一日寝ていたといっても差支えがない。「なんだよ。こんなに寝れるなんて、おれもまだまだ若いじゃん」と布団の中でほくそ笑んでいると、突然押入れが勢いよく開いた。もう何をされたところで驚かん。


「鈴木か」と問いかければ、「違いますよ~」と返ってきた声は眼鏡のツインテール女、鞍馬紫苑のものである。


 鞍馬は押入れからリビングに降り立つと、ジャージ姿のおれを見て「うへぇ」といった顔をした。


「ヤマっち~、昨日の話覚えてないんですか?」

「そんなことより、せめてお邪魔しますのひと言だろ。おれのプライベートどうなってんだよ」

「それ言うならヤマっちの方こそ、遅れてすいませんのひと言もあっていいと思いますケド~?」


 湿度の高いジメっとした視線で刺されて、ようやくおれは「じゃあ、明日は十時半に部室で待ち合わせということで」と昨日帰る直前に鈴木から言われたことを思い出した。


「いや、あの、忘れてたわけじゃないぞ。いつもの時間に起きてたら絶対思い出してたからな」

「ハイハ~イ。言い訳はいいですから、さっさと家出る準備してくださ~い」


 鞍馬に急かされるまま顔を洗い、着替えを終え、冷蔵庫にしまい込んでいた消費期限切れの食パンを食いちぎり、押入れに飛び込んだのが起きてから十分後のこと。次に押入れを出た時には、おれは映画部の部室である金持ち空間のリビングにいた。


「遅かったですね、新山田さん。寝坊ですか?」と問うてきたのは、脚を組みながらパイプ椅子に座り、串に刺さった苺をかじる鈴木である。学校は休みだというのに、今日も今日とて制服姿だ。毎日こんな恰好をして疲れないのだろうか。


「丸一日ぶっ通しで脚本書かせられちゃ、寝坊のひとつもするだろ。それより、もう撮影は始めてるのか」

「まだですよ。脚本家がいないところで始めるわけにはいかないじゃないですか」


 言いながら椅子から立った鈴木は、「新山田さん来たよー。秋葉ちゃんの方はどう?」と廊下の方へ呼びかける。するとすぐに「うん! 準備オッケー!」と聞き覚えのない快活そうな女の声が聞こえてきた。


「もうっ。ダメですよ、新山田さんっ! あなたが遅刻なんかしたら撮影にならないんですからっ!」


 部室に入ってきたその女は、両手人差し指で作った小さなバツマークをおれに押し付けてきた。希望に溢れる赤茶色の瞳。鈴木にも負けないすらりと長い脚と、それを見せつけるようなミニスカート。墨で染めたような黒い髪。若干丸めの可愛げのある顔つき。おれの記憶にある厳島秋葉の姿とは似ても似つかない物体がそこに立っていた。


「……おい鈴木。誰だ、コイツ」

「誰って、秋葉ちゃんですよ。厳島秋葉ちゃん。ヒドいですねぇ。もう二回も顔合わせてるじゃないですか」

「……いや。おれが知ってる厳島はもっとモッサリしてるっていうか、こんなに目がキラキラしてないっていうか、そもそも目を合わせたこともなかったぞ。天狗の力フル活用したら整形もできんのか」

「そんなことしてません。女はメイクと気持ちで何にだって化けるんです。芋虫だっていつかは蝶になるんです。常識ですよ」

「いや非常識レベルの化け方だろこれ。芋虫から蝶っていうか、芋虫からモスラになってるだろあれじゃ」

「――確かに、あの美しさはモスラに匹敵するかもしれませんね」


 こちらへ歩み寄る足音と共に背後から松丸が迫ってくる。


「新山田さん。憑依型の俳優、というのを聞いたことがありませんか。メイクをして衣装を身に付けることにより、役を自らの身体に降ろし、その人物そのものになりきる俳優のことです。厳島さんはまさにそれの極致です。自分を棄て、役になりきる。彼女は映画のヒロインなわけですから、モスラの如く美しくなければいけません」


 キザな台詞の半分以上が右から左へ耳を通り抜けていったのは、松丸の右頬が不自然に赤くなっていたからだ。


「松丸。なんだおまえ、その顔どうしたんだ」

「華麗な変身を遂げた厳島さんに見惚れていたら、飯綱さんに頬を殴られましてね」


「松丸くんが秋葉さんの脚を見過ぎなんです」と撥ねつけるように返した飯綱は、「同じようなことをしたらあなたの頬にも平手が飛びますからね」といった視線でこちらを刺してくる。するか、アホ。


 飯綱がしっかり手を出すタイプだったのは意外だが、松丸のキャラの方がもっと意外だ。なんだこの男子高校生。昨日から脚のことしか考えてねぇじゃねぇか。顔が良けりゃなんでも許されると思うなよ。


 バカがバカやってるのにも慣れっこなのか、「脚ばっか見てると変態に育つよ」と軽く言った鈴木は軽やかに手を打ち鳴らした。


「はーい。全員揃ったことだし、ロケ地に移動して撮影はじめよー」


 羨ましくなるくらいに逞しい女だ。天狗ってのは全部こうなのだろうか。





 プロットをもとに現場で脚本を書いていく関係で、シナリオ冒頭から撮影を進める順撮りという手法が用いられるらしい。おかげであっちへ行ったりこっちへ行ったりと、ロケ地を右往左往しなければならないが、鈴木の〝どこでもドア〟のおかげで面倒がないのが助かる。


 神海高校映画部部室を出たおれたちが到着したのは、どこぞの見知らぬ商店街だった。シャッター通りと化した商店街が多い昨今、この通りはそれなりに栄えており、看板を構える現役の店は多い。焼き鳥屋、焼き肉屋、寿司屋、喫茶店、パン屋などのスタンダードな店に混ざって、すでに大幅な時代遅れ感が否めないタピオカジュースを売る店も並んでいる。


 シーン1は昨日撮った雨の空の映像。シーン2はそこから地続きで続いており、主人公とヒロインが邂逅する重要な場面である。今日の天気はあいにくの晴れだが、まあそのあたりは天狗がなんとかするんだろう。


 おれがプロットをもとに台詞を即興で書いていく一方、映画部部員達は撮影の準備を進めている。部員達がiPhoneを三脚に取りつけたり、照明やマイクを用意したりしている一方、鈴木があたりの人々と会話して周っているのは、お得意の〝説得〟をして撮影許可を貰っているのだろう。なにからなにまで便利な奴だ。


 それから三十分弱。おれが台詞を書き終えたのと、部員連中が準備を終えたのはほとんど同時のタイミングだった。


 おれが書いた脚本を確認して笑顔でOKサインを出した後、「じゃ、撮影はじめまーす」と元気よく声を上げた鈴木は、ふわりと宙に舞い上がって扇子を片手に雨乞いをはじめる。すかさず松丸が空に視線を向けたのはさすがというか、もう通報した方がいいのだろうか。


 口角をわずかに緩めつつ鈴木の生足を眺める松丸は、ぽつぽつおれに語りかけてきた。


「雨のシーンをひとつ撮るだけで、通常は百万円を超える金額が掛かると言われています。不自然なまでの量の水を天から降らすために、降水車が必要になってきますからね。でも、彼女に掛かればそんなものは要らない」

「便利なもんだな。いずれは撮影現場にひとり天狗の時代がくるってわけだ」

「そう簡単に天狗になれれば、の話ですけどね。ずいぶん長いこと修行を積んできたそうですよ、彼女も」

「……本当は何歳なんだ、あいつ」

「世界大戦を生で見ていたという話は聞いたことがありますが、詳しくは知りません。レディーに歳を聞くのは失礼ですから。ちなみに、世界大戦は二次ではなく一次の方ですが」

「その歳であの恰好してんのは詐欺みたいなもんだろ。訴えられるぞ」

「いいじゃないですか。見た目は可憐な女子高生、中身はスーパマダム。ひと粒で二度楽しめて」


 ポジティブ過ぎて羨ましいな、こいつ。


 間も無くして雨がぽつぽつ降り出した。昨日と同じ白い雨だ。空から地上へと降りてきた天狗鈴木は、「よーし。じゃ、シーン2いきますかー!」と気合のこもった声を上げる。


 脚の幻影でも追っているのか、松丸は依然としてアホ犬みたいに空を見上げたままだ。


「おい。脚本見ないでいいのか。おまえが主役だろ」

「心配ありません。先ほど見せて頂いたタイミングでもう覚えましたから」


 松丸は雨に濡れた髪をさらりと撫でた。


「伊達に主役を張っているわけじゃないんですよ。一応、監督の期待を背負っているわけですからね。それにはきっちり応えなければ」


 おれは松丸の顔以外の長所をはじめて知ったような気がした。





 映画というのはどうしようもないくらい効率が悪い創作だ。たった一分足らずのシーンを撮るために、何十分どころか、場合によっては何十時間も掛けて準備する必要がある。海のシーンを撮りたければ海に行くか、バカデカいセットを作る必要があるし、宇宙のシーンを撮るならば、膨大なカネをかけて宇宙に行くか、そうでなくとも膨大なカネをかけてCGで宇宙を作り上げる必要がある。これは三池から聞いた話だが、『DAU. ナターシャ』とかいうロシアの映画は超巨大なセットを用意して一万人のエキストラと共に四十ヶ月もの間、撮影していたという。アホか。


 その点、小説は楽でいい。海も宇宙も地球の中心も、なんなら過去にも未来にだって、ペン一本で行きたい放題だ。


 昨日はシーン1を撮影するだけで四時間も掛かった。誰も、何も喋らないシーンで四時間だ。今日のシーン2は台詞があるから、ざっと八時間は掛かるだろうと考えていたが、三時間程度で撮影が終わったものだから拍子抜けした。


 鈴木曰く、「台詞がないシーンの方が百倍撮るのが難しい」だそうだ。知ったような口叩きやがる。どうせ誰かの受け売りだろう。


 結局その日は日が暮れてからも撮影を続けて、全て終わったのが夜の八時を回った頃のこと。若い連中に囲まれてすっかり疲れた。さっさと帰って飯を食って風呂に入ってクソして寝よう。


 片づけを進める映画部連中を横目にそそくさと帰ろうとするおれの足を、「ちょっとお待ちをー」という鈴木の声が止める。


 鈴木はおれたちを見回しながら言った。


「今日は撮影お疲れさまでした。こんな時間だし、どっか帰りに寄っていく? 焼肉とか、回転すしとか、またサイゼでもいいけど?」


 これ以上ガキ連中と一緒にいられるか。そもそもこいつらとは話が1ミリたりとも合わん。おれが「パス」と即答する傍で、松丸をはじめとした映画部連中は「行きましょう」「ぜひぜひ」などと賛同の声を上げる。


 どうせ今日もまた全員そろって仲良しこよしでマルゲリータピザでも食うんだろう。などと考えたその矢先、鞍馬がひょいと手を挙げた。


「天音ちゃ~ん。それって、今後の撮影の話とかする集まりだったりする?」

「ん、違うよ。普通にみんなとご飯したいだけ」

「そっか。じゃ、今日はあたしもヤマっちと同じくパスで。ごめんね〜」

「全然いいよ。忙しいもんね、紫苑ちゃん」


「ほんとごめ〜ん」と言い訳しながら手早く帰り支度を済ませた鞍馬は、「じゃね~」と手を振り駅の方へと早足で歩いていく。


 もしかしてバイトか何かだろうか。存外、奴も苦労しているらしいと思えば、心が少し暖かくなったのは、「庶民のクセにこんな学校入るから苦労することになるんだぜ」とおれの中の悪魔がせせら笑ったからに他ならない。





 鈴木たちとはその場で別れ、おれはひとり駅への道を歩いている。帰り際に聞いた話だが、あの野郎どもはこれから回転すしを食いに行くことに決まったらしい。ブルジョアジーどもめ。おれがあいつらの年の頃は、帰りがてら友人と寿司なんて考えられなかった。Lサイズのポテトが安くなった時にはマック、なにかいいことがあった時にはジョナサン程度が関の山だ。今ではそのジョナサンすら滅多に手の届かない存在である。回転すしなんてもはや天竺並みに遠ざかって久しい。恨めしい、ああ恨めしい。


 夜の空気はゲッソリするほど湿っている。空に浮かぶ月が霞んで見えるほどくそ蒸し暑い。身体から汗が噴き出てるんだか、シャツから汗が噴き出てるんだかわからんほど汗だくだ。鈴木が無駄に雨を降らせたせいだぞ、この野郎。運動不足のアラサーをなめんな。


「あっちぃなぁ」と呟きながら歩いていると、なんとか駅まで辿り着いた。こんなところでムダ金を使うのももったいないと思ったが、背に腹は代えられない。駅構内にあるコンビニでプライベートブランドの安いウーロン茶を買ってから改札をくぐり抜け、喉を潤しつつ電車が来るのを待っていると、プラットフォームに先ほど別れた鞍馬がいることに気が付いた。


 顔見知りではあるが、まあ声なんぞかけないでもいいだろう。面倒くさいし、何よりなにを話せばいいのかわからん。などと考えていたのだが、あろうことか鞍馬の奴はおれの存在に気が付いて、ひょいひょいと近づいてきやがった。なんのつもりだ、この女。


「新山田さん、新山田さん。小説、書いてるんですよね。天音ちゃんから聞いてあたしも読ませて貰いましたよ。面白かったです」


 褒められて途端に気をよくしたおれは、「そうか?」なんてつい笑みがこぼれる。


「ま、奨励賞は取ったことあるからな。いろいろあって、本にはならなかったけど」などと、一応ただの素人でないことをさりげなくアピールしてみれば、鞍馬は「やっぱり! 趣味でやってる以上のクオリティーでしたもんね~!」と気持ちの良い合の手を入れる。


「実はあたしも描いてるものがあるんですよ。新山田さんと違って、小説じゃなくて漫画ですけど」

「漫画なんて時間のかかるもん描いてて、よく部活なんてできるな」

「こうやって青春体験しておけば、いつか必ずネタになりますしね。なによりみんなでモノづくりって楽しいですし。ま、それなりに大変ではあるんですけど。ネーム切ってたら、いつのまにか朝になってることもあったりして」

「おいおい。若いうちにしっかり寝ておかないと後でガタがくるぞ」

「でも、いまが頑張り時なんですよ。編集さんからも、『近いうちに連載を持つことになるんだから』なんて、冗談半分で突っつかれてますし」

「そうか。そりゃ、大変だな」


 急行電車が駅を通り過ぎていく。プァーンという喧しい警笛が耳を突いた。


「……待てよ。連載?」

「はい。連載。月刊誌で。もう何本か読み切りは書かせてもらってるんですけどね~」


 おい。なんだ、つまりコイツはプロへの道が既に確定済。おれより遥かに上の存在ってことか?


 なんだよ。若い上に才能があるって。ズルだろ、反則だろ、高校生のくせに生意気すぎだろ。いよいよもって死んでほしい。人を撃っても罪にならない拳銃があるなら、迷わず六発コイツにぶち込む。


 喋っても腹が立つだけなので、「そりゃずいぶん才能があることだな」と嫉妬を隠さず返したのだが、鞍馬は「あたしなんてまだまだですよ」とレールを繋げて会話を終わらせてくれない。


「秋葉ちゃんは元子役。朝ドラとか大河にも出演して、結構話題になったんですよ。松丸くんは有名読者モデル。高校卒業したら、事務所所属になるって言ってました。愛乃ちゃんは――っと、これはヒミツで。ま、すぐにわかると思いますんでお楽しみに。きっと驚きますよ、新山田さんも。顔に似合わずって、こういうことをいうんだな〜って」


 なんだよ。つまりコイツら、そろって天才集団かよ。ふざけんなよ。だったらおれはなんなんだよ。なんもねえのにあんなとこ居てもいいのかよ。いいわけねえだろ、クソが。


 吐き捨てられた路上のガムみたいに卑屈な気持ちになっていると、やがて電車がやってきた。これで惨めな思いをせずに済む。


「あばよ」と心中で吐き捨てつつ、扉を開いた電車に乗り込もうとすれば、鞍馬が一緒に乗り込んでくる。

「せっかくなんで、いま考えてるネタについて意見貰えませんか? いろんな人の話、効いておきたいんですよね~」


 どこまでも前向きな鞍馬の姿勢にげんなりしたおれは、ただガックリと肩を落とした。

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