第8話 冒険者ギルドと受付嬢セラ
次の日、俺達は早速宿を出てギルドに向かう。
そしてギルドに入り一番すいてる受付に行く。すると突っ伏していた受付嬢は、獣人の受付嬢だった。
「本日は、なんのご用件でしょうか」
元気のない声でいう受付嬢に
「この子と二人冒険者登録に来ました。」
「はい、説明はいりますか」
「結構ですよ」
「そうですか。ではここに血を垂らして下さい」
そうして鉄の板を渡された。そして二人とも血を垂らすと受付嬢に渡した。
「少し待っていて下さい」
そう言って奥のぼうへ入っていった。
「アイリス、なんであの受付嬢は元気が無かったんだ」
「それは亜人差別ですね。
この国では亜人差別があるんですよ」
「なら、積極的にこの受付を使おう」
「はい」
アイリスは笑顔で答えた。
「冒険者カードが出来ました。紛失すると銀貨が5枚必要になります」
「ありがとうございます。」
俺はそう言って頭を下げた。受付嬢はびっくりした表情をしたが、すぐに戻った。
「あと、素材って買い取ってもらえますか」
「あぁ、素材ですね。ここでかいとりますよ」
俺はゴブリンの素材全てとデスシャドーウルフの毛皮を出した。
するとギルド中がざわめいた。
「あれAランクのデスシャドーウルフだぞ!
なんであんな新人が。」
「あの量の素材は以上だぞ!それにBランクも混ざっている!」
「貴方、何者なの」
受付嬢が訝しげに俺をみる、
「ただの新人冒険者ですよ。」
と笑顔で答えた。すると
(そんなわけない!)
ギルド中の人の意見が一致しただろう。
そんなことはつゆ知らず、ユウマは数枚の依頼書をとり依頼を受けた。
夕方、ユウマ達はゴブリン20体と30体分の依頼を終え、帰ってきた。ギルドではまた獣人の受付嬢が受付に突っ伏していた。ユウマ達はまたそこへ行き話しかける。
「依頼を達成してきました」
ユウマはそう言ってゴブリンの証明部位の右耳を50個出した。
そして、銀貨4枚を受け取った。
それから1週間くらい依頼を受け続け、Dランクまで上がった。そして獣人の受付嬢とは顔馴染み程度にはなった。
「今日はオーガ3体の討伐かじゃあこれと、ゴブ
リン討伐50で」
「今日はオーガとゴブリンですか。
気をつけて下さいね」
「はい、ありがとうございます」
そうして門をこえるとさっそくゴブリンの群れがいた。ユウマが古代魔法で
〔酸性雨・塩酸〕
ユウマが使うとゴブリン達は酸性の雨にうたれ死んでいった。ユウマが死体を回収すると、
「ユウマさまお疲れ様です」
「あぁ、ありがとう」
そうして森を進むと召喚魔法でエアバードを召喚する。そして、
「この森にいるオーガを一カ所に集めてくれ」
するとオーガを追い立ててエアバードたちが集まる。ユウマが「ありがとう」というと粒子になってきえた。そしてユウマは獣王化を使う。
すると獣耳と尻尾を持つ狼のような獣人が現れる。そしてユウマが地を蹴ると瞬く間にオーガの前に移動し、右手の青い炎拳をオーガの胸板めがけて打ち込む。すると5メートルを超える巨体が大きな音をたてて倒れる。その要領でほかのオーガも倒すと、獣王化を解いた。
「〔青炎拳〕は使い勝手がいいが手加減が難しいなあ」
「お疲れ様です。ユウマさま」
「アイリス、障壁を練習してろ。
悪い予感がする。」
夕方、ギルドに帰ってくると獣人の受付嬢、セラのところへ行く。
「セラさん、依頼終わりましたよ。」
嬉しそうに手を振り笑顔で、
「ユウマさん、お帰りなさいアイリスさんも
お疲れ様です。」
証明部位を渡し、
「はい、依頼金の金貨2枚です」
「ありがとうございます」
いつにも増した笑顔でユウマは礼を言った。
その日の夜、ユウマは夢で
「久しぶりじゃのう。勇馬」
「ん、俺は死んだのか」
「いや、おぬしは生きとるぞ。
しかしおぬしに伝えねばならぬことがあっての
う」
「実は魔族というのがいる。
こやつらは、魔王の復活や幹部に属する者達じ
ゃ。しかしこやつらは魔物の突然変異でのう。
気を付けるのじゃぞ。」
「ありがとうございました。」