第28話 闘技場作成
俺とアイリスが二人で階段を降りると、
「おはようごさいま、、、、ア、アイリスちゃん。ちょ、ちょっとこっち来て」
アイリスはそう言って皆に部屋の隅に連れていかれた。
「ま、まあ俺は用事を済ますか。」
俺は半分、現実逃避をしながら家の外に出た。
----------------------「ユウマさん出て行ったわね」
「ああ」
「さあ、アイリスちゃん。昨日ユウマさんの部屋で何してたの?」
笑顔を浮かべるセラだが目は全然笑ってないよ。
「セ、セラちゃん。ご、誤解ですよ。寝る前ユウマさまとお話して、私がそのまま寝ちゃったんですよ」
「そのお話ってなんですか」
笑いながら問いかけるセラちゃんだけど何故か凄く怖い。
「え、そ、それは」
「それは」
「ユ、ユウマさまに告白したんですよ」
私がそう言った時目の前でセラちゃんとエリーちゃんが見るからに顔を真っ赤にした。
「こ、告白」
「もしかして、セラちゃんもエリーちゃんもユウマさまに告白したの」
私がそう言うとセラちゃんもエリーちゃんもたじたじになる。
「へえー二人とも私達に黙って抜け駆けしたんだ」
今度は私が笑みを浮かべ二人に歩み寄った。
「わ、私は」
「あわわ」
その後もアイリスによる二人への質問責めは続いた。
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「さあ、やるか」
ここは家から数百メートル程離れた場所で、俺はここに力試しの闘技場を創ろうとしている。俺は〔建築魔法・正方台〕〔鉱物魔法・硬度超上昇〕〔魔術・戦技結界〕魔法を掛け合わせ大きな闘技場を創った。この闘技場はアダマンタイトの数万倍近くの硬さがあり、魔術なみの魔法でなければ壊せない結界も張ってありほぼ確実に壊せない。
少し説明するが、この世界での鉱物の硬さ、
1 アダマンタイト
2 オリハルコン
3 ミスリル
4 ヒヒイロカネ
5 玉鋼
6 鋼
7 金
8 鉄
9 銀
10 銅
この通りだ。しかしこれの他にも金属はあるし、特殊な条件ではこのランキングは当てはまらない。それはさておき
俺は次に闘技場の回りを壁で囲み、その硬度も数万倍にした。
「さあ、これくらいでいいか」
俺は呟き硬度を試す。
「じゃあまず、」
俺はそう言い力一杯舞台を殴りつけた。
ばごおぉん
大きな音がして闘技場が陥没した。
「やべ、」
俺は急いで闘技場を修理し、闘技場全体の硬度をより数億倍にまで高めた。
「ま、まあこれでいいか」
俺は自分の力に冷や汗を流しながらも闘技場を完成させて形を整えた。
「ふう、やっと出来た」
闘技場は正面に出入り口があり中に入ると早速舞台がある。そして上に上る階段を上がると外の見物席に出る。そしてこの闘技場には結界がありほとんどのものを通さない。
「やっとできたー」
俺はここを完成させた事に達成感がわく。今度も舞台を叩くと今度は大きな音はするが陥没はしなかった。俺はそこから出て、
「皆を呼びに行くか」
そう呟き家へ飛び立つも。
「ただいま」
俺が家の扉を開けると
「お帰り」
「お帰りなさい」
エリーとユイが出迎えてくれて、遅れてセラとアイリスが出て来た。二人とも少し顔を赤くしていたが、
「お帰りなさい、ユウマさま」
「お帰り、ユウマさん」
ちゃんとそう言って、出迎えてくれた。
「あぁ、ただいま。それと昨日言ってた用事の用意が出来たから皆行こ。」
俺は皆にそう言って扉を開けた。




