第11話 ダンジョン都市グレイスへ
次の日、
「ユウマさまは、なにしてたんですか」
「ちょっと乗り物が必要だと思ってね」
ユウマがそう言うと目の前にひびが入り、そこだけが割れた。
「アイリス、セラちょっとついてきて」
ユウマはそう言うと割れた場所をくぐっていった。
アイリス達が割れ目をくぐると割れ目が修復され目の前に全長30メートルくらいもある大船が現れた。
「これが俺の創っていたものだ」
「ユ、ユウマさま、こ、これはなんですか」
アイリスがびっくりした表情で言うと、
「あぁ、アイリス達が最近調子悪かっただろう。だから簡単に移動出来るようにしたんだ。」
「ユウマさん優し過ぎますぅ。でもあまり無理はしないで下さい。」
実はユウマは三日間これを寝ずに創っていた。
「お前達のためだしなぁ」
ユウマが言うと二人は顔を赤くしてしまった。
二人が会話出来るようになると
「次はダンジョン都市グレイスに行こうと思う」
「はい」
二人は何も言わず頷いてくれた。
それからはグレイスについての情報交換をする。
そして夜、「ユウマさん」
俺が部屋で座っていると俺を呼ぶこえがした。
「アイリスか」
「はい、ちょっと二人でお話したくて。」
そう言うと俺の隣に腰掛けた。
「ユウマさまは
なんで見ず知らずの私を助けたのです。」
「俺がアイリスを助けたのは単なる気紛れだ。お前を見たとき助けたくなったからだ。」
俺がそう言うとアイリスは下を向いてしまった。
私は部屋に戻った後ユウマさまの言葉を考えてしまう。ユウマさまは私に「助けたかったから」と言っていた。それはどういった意味なのだろう。そう言われたとき私は顔が熱くなった。私の気持ち気付いてくれているのかな。
次の日のあさ、
「今日はグレイスに向かおう。アイリス、グレイスは南側でいいよな」
「はい、それとグレイスに行く途中大きな川があるのですがそこはどうするんですか」
「あぁそれは、」
俺はそう言うと時空の大船を出した。時空の大船とはこないだ創った大船だ。
「これを使う。」
俺は二人が乗りとむと大船を動かした。
「ユウマさますごいです。本当に浮いてます。」
「じゃあ、行こうか。」
俺はそう言うと大船を進めた。




