『たとえばそれが』
たとえばそれが無意味で 大きな徒労で 残るものはただ疲労 得るものは懊悩と嘲笑 だとしても
穴だらけのチーズ 食い荒らされたインク瓶 残りはもう無く 変わりに涙で尖らす芯 信じてると言っていたけれど実際は何も信じちゃいなかった
幸せな時でさえ不幸せな未来を案じ俺は一人作り笑い それこそが後の暗示
誰かが言った 思う先にある到達点 それが未来 ならば今は 自ら点火させた献花 戦火のような喧嘩その結果が今 人生の線上 孤独の船上
海は暗く 揺れることなく ただ静かな凪の上 大きな喜びも転びそうなることもない 穏やかでたおやかな世界 木製の船 目的無く 黒点の夜空 仰ぎ見れば 反転された深海にいるよう
望む 変化と逆境 飛沫にまみれ 嵐に翻弄され 気づけた経験と体験 それが欲しい でなければジリジリ照り付ける日差しに日干しされ 詩想という名の肉は削られ後に残る骨と皮だけに浮かぶ死相という名の無意味な表層
それだけは嫌だ。 それを望むのなら 旅立つことも無かったのだから。
吹き荒れよ 脳髄の海原 生きるその意味を問う航海を後悔で終わらせぬために
向き合えよ 理想の体現は大変 何べんも塩辛い水を被り 流し 飲まれ とまり 留まり 向かう先の蜃気楼を信じよう




