女の子の心得
四十九日と忙しかった為、投稿が遅れました!
申し訳ありませんでした!m(_ _)m
「なに、正義のヒーロー気取ってのか?」
睨む視線を悠々と受け止める不良(?)が気に食わなかっただろうか、チャラ男たちの苛立ちの声をあげる。
それに僕は怖がる事しか出来ない。
「モテない癖に調子に乗ってるのがムカついてるだけだ」
「テメェ、ふざけた事言ってるじゃねーぞ!」
我慢の限界なのか、チャラ男の一人が不良(?)を殴った。僕は言葉を失った。いきなり殴るなんて、酷いと言う感情ともしかしたら僕も殴られるかもと言う恐怖心が攻め際たった。
「やっぱり口先だけだろ!なんか言ってみろ!」
「今謝るなら、許してやるよ」
僕はそれだけでも驚きだったけど、これよりあとの事に余計に驚いた。
「黙れ……」
殴ったチャラ男を蹴り上げた……股の下から上に向かって。
「ピィギャ!?」
蹴り上げられたチャラ男は股を抑え込み蹲った。
あ…あれは……痛い。僕も男だったので、その痛みには物凄く理解はあるから同情が少し湧いてしまう。
周りの人も引いている。
「なっ!?」
「お前で最後!」
最後の一人が驚いている間に顔を殴って沈めた。
ようやくチャラ男から解放された僕はその場に腰を落とした。今までの恐怖心と助かった安心感で腰を抜けた訳だが、腰を抜けた座り方が女の子座りと言うモノだった。
「おい、もう大丈夫だ」
「ひゃ、ひゃい!」
あぁ、またあの時(『ヒーローは突然に』参照)と同じ返事をしてるんだ!?
今度も差し出される手を見るが、腰が抜けている状態で立ち上がる事が出来ない。でも、不良(?)は腰を抜かしている事は知らない。どうやって伝えよう。
僕も男だから普通に伝えれば良かったけどね…今女だから男みたいに伝えるのがおかしいのはわかるさぁね。女の子の心得と言うのはどうゆうモノだろう。取り敢えずは敬語使って伝えるしかないよね。
この不良(?)が去るまで女の子らしくしとかないと。
「す、すみません…腰を抜かしてしまいまして……」
「あぁ、わかった。取り敢えずここにいてもいい事はないから移動するぞ」
それもそうだね。気を失ったチャラ男が目を覚ましたら厄介だモンね。
腰を抜かしている僕を軽々と屋上のベンチまで運んでくれた。この際運び方は恥死してしまうので、記憶から永遠に忘却する。なので君たちも決して気にしな事!……誰に言ってるだろう…?
取り敢えず、ベンチに座った横で不良(?)も座った。
「あ〜その助けに行くのを遅くなって、すまない」
「い、いえ…ちゃんと助けてくれましたから」
あ〜、なんか女の子口調みたいで僕自身が気持ち悪いな。男の事があったせいだろう………いや、僕は男だ!
僕としては最大の疑問があった。
「えぇと…なんで助けてくれたんですか?」
「ただあいつらが気に入らなかったからだ」
そんな理由で助けてくれたんだ。何だかショ……って僕は何を期待しているんだ!僕は男で不良(?)も男だ!
厄介事は避けるのが一人だから、理解できるさぁ…けど気に入らないから助けたと言うのもどうかと思う。そうだ、助けて貰ったんだ、お礼を言わないと。
「助けて下さってありがとうございます」
「別に助けたつもりはないから」
僕はベンチ座ったまま、不良(?)が「じゃな」と言って再び去った。
行っちゃたか……彼は気付いてないと思うけど、顔が赤かったな。恥ずかしい事でもし……してたね。僕をここまで運ぶのを。
「青春ですね〜」
「お母さん!?いつの間に!?」
「ハルちゃんがあの子におんぶされて運ばれる所からですよ〜」
と言う事は僕が敬語で話す事や女の子らしくしていた所を見られていたと言うこと!?恥ずかしい!
「女の子らしくしているハルちゃんは可愛いかったですよ〜」
「忘れてー!」
その後、帰ってる途中でカラーコンタクトを買うのを忘れていたので、慌てて買いに戻った。
そう言えば、不良(?)名前聞いてなかったな。
次回予告
母「青春してますね〜」
ハル「こんな事で青春とかありなのかな?」
母「いいんです〜」
ハル「そうなんだ。次回予告『女子制服、お披露目』。これってどうゆう意味!?」
母「フフフ」