はぅぅぅぅぅ
12月31日……今年も数分で終わる。今年も近所の神社でみんなと年越しを越す。着物は面倒なので……まぁ、高一の年越し以来着てないけど、それでみんな私服である。
去年と違ってみんなと過ごせる事に安心した。
「今年はみんなと越せそうでよかった」
「去年は悪かった」
去年は僕を庇ってシノくんが引かれて入院したから……その節は守ってくれて嬉しかった反面怖かった。
ワイワイと楽しんでいると由々が突如言い出した。
「ねぇ、男三人…温かい飲み物買ってきて」
「いや、それなら一緒行こうや」
「行って来て」
「はい」
迫力に負けて買いに行くシノくんたち………相手が悪いよ。今まで由々が負けた事があったっけ?
「これで邪魔者は去ったわ…」
邪魔者って…………一体何をするつもり、あと風香と柚葉の目が怖いだけど。
「さて、ハル…坂雪と何かあったわね」
「ブホォ!?」
ななななな何言ってるのかな!? 別にこれと言っても……あった…ね。でもわかるほどじゃないと思うだけど。
「ハルやんハルやん」
「はい、ハルですが」
「サッキーとしちゃった?」
「べべべべべつに何もしてないよ」
「ハル…ッス」
盛大に噛み噛みになった僕にジト目で見つめてくる目が6個。
あとになってからこんなわかりやすい。柚葉からの哀れみの視線がつらい。
「そんなに分かるモノ?」
「そうね…雰囲気が変わるね」
「私からしたらそれは由々と風香にも言えるッスけど」
柚葉の指摘に目を反らす二人。あぁ…由々も風香もそうなんだ。
そして柚葉一人だけ…。
「えぇ、私だけが仲間外れッスね……そしてみんなは大人の仲間入りなんッスね!」
ヒューストンヒューストン、柚葉が爆発して拗ねてます!
「まぁ、いいッス…いずれ私も……。それでハル…シノにぃとはどうだったッスか?」
なんとなく柚葉の未来が想像出来てしまった。
「優しくしてくれたよ…その…三回くらいは」
優しくしてくれたけど、シノくんはちょっと満足してなさそうだったので………まぁ、そんな訳で。
「なるほどやな…サッキー三回か」
「坂雪くん、初めてでそれなんだね」
飲み物を買いに行っていた三人がいつの間にか戻っていた………気が付かなかった。あれと言う事はさっきの話し聞かれてた。
「ハル……いい加減に学んでくれ」
「はぅぅぅぅぅぅ!?」
次回予告
柚葉「なんで私だけ恋人出来ないッスかね」
作者「出会いがないんじゃ?」
柚葉「出会いッスか……あれ、出会いを書くのも作者じゃないッスか」
作者「それは…書かなくてもあっても、面白味がないからね」
柚葉「なるほど、作者が原因ッスか。次回予告『日の出』」
作者「ちょっと話し合いぃぃぃぃ!?」




