決闘?好敵手?
ラブレターならぬ果たし状を貰った今日放課後。
風香には黙ってもらい、由々たちは知らない。教えなかったのも理由がある。呼び出した人は女子と言うのだから、危険な事はないだろうと判断した。
そういう訳で屋上の扉の前にいる。行かないと行けないけど、やっぱり不安なんだよね。暴力とかの心配じゃなくて、関わったら後悔すると言う不安しかない。
グダグダ言っても仕方ないので扉を開けた。開けた先には茶色に染めたショートヘア女子。身長は僕と同じくらいで小動物を思わせる。顔も可愛い。耳を見たら、ピアスを開けている。装飾のついたピアスじゃなくて、プラスチックの透明なピアスをしている。
「あんたが河瀬ハルッスか?」
あっ、可愛い…けど体育会系の敬語?
「君が佐々木柚葉?」
「そうッス」
「同じ一年だから、最後の『ッス』はいらないよ」
「いえ、これは癖なので気にしないで欲しいッス」
変わった癖だと心の中で思ってしまった。
「もう一度聞くッスけど、あんたが河瀬ハルッスね」
「そ…そうだけど、そ~の、あ~のどんな用かな?」
「お言葉に甘えまるッス。おに、咲にぃとは別れて欲しいッス‼」
「えっ…えっ!?いや、そっち!?」
「そっちとはどうゆう意味ッスか?他にあるんッスか?」
「坂雪くんの事かと」
「なんで坂雪にぃが出て来るというか関係あるんッスか?」
坂雪にぃ、どう言う事!? あれ、なんで坂雪くんが出て来たんだの?一番問題なのがこの子一体どう事!?
坂雪くんも知ってるみたいだし、袖中兄貴とは一体……?
「袖中くんとは付き合ってないよ。リアルで」
「あれ…そんなんッスか?私の勘違いッスか?」
「勘違いだね。袖中くんとは友達だよ」
「申し訳ないッス」
あっ、信じるだ。なんだろう、佐々木さんは誰かに似てるような……雰囲気がね。考えても思い付くだけど、思い出さない。
うーん、思い出さないとは対した事じゃないかな?
「佐々木さん」
「柚葉でいいッスよ」
「なら僕もハルで。それで袖中とはどういう関係かな?」
「兄妹ッス」
「兄妹!?いや、名字違うけど」
「おに、咲にぃは叔母のところに養子となったッス。だから、名字も変わったッスよ。でもちゃんと血は繋がってるッス」
ほへぇ~。袖中くんの家は複雑っぽそうだね。だけど、本人はヘラヘラして全くわかんない。たけど、ちょっと気になる事がある。
「柚葉は関西弁じゃないだね」
「元々、この近くで住んでいたッス。おに、咲にぃは叔母が関西住だったせいッスね」
そうだったんだ。
「勘違いのせいで呼び出してすみませんッス」
「いや、別にいいけど…」
根は凄くいい子なんだね。僕も妹とか弟欲しかったな。
この後袖中くんの過去話しを聞いて盛り上がった。そして、この子はブラコンだ。
次回予告
柚葉「勘違いで申し訳ないッス」
ハル「気にしてないよ、柚葉は中学は運動部だったの?」
柚葉「そうッス。水泳部に入っていたッス」
ハル「じゃあ、泳ぐのは早いだね」
柚葉「自信はあるッス。次回予告『妹はブラコン、兄は…』。ななななんッスかこれ!?」
ハル「作者の思惑だね」
柚葉「作者に文句言ってくるッス!」
ハル「無駄だ……って、もう行っちゃたか」




