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第27話:炎の神殿と過去の記憶


砂漠を越えて見えたもの


砂漠を抜けると、一行の目の前にそびえ立つ「炎の神殿」が現れた。

その姿は、真っ赤に燃えるような光を反射し、神殿全体が炎をまとっているかのように見える。熱気が肌を刺し、一歩近づくだけで息苦しさを感じるほどだった。


「これが……炎の神殿。」

リーナが額の汗を拭いながら呟く。


「見ただけで暑くなるな。砂漠の暑さを超えてるぞ。」

ガイが剣を背負い直しながら苦笑した。


「ここも試練の場所だろうな。気を引き締めていこう。」

圭は前を向き、全員に声をかける。


神殿の入口に近づくと、扉には再び古代文字が刻まれていた。

ミリアが指で文字をなぞりながら言葉を紡ぐ。


「『試される者よ、この炎を越えて真実を掴め』……そんな意味かしら。」


「炎を越える、ね……嫌な予感しかしないな。」

圭は深呼吸をして扉を押し開けた。


神殿内部の灼熱地獄


扉を開けた瞬間、熱風が一行を襲った。神殿の内部はまるで巨大な炎の炉の中にいるようだった。壁や天井には無数の炎が踊り、床も赤く光を帯びている。


「ここ、普通に歩くだけでも危険なんじゃないか?」

ガイが足元を見ながら声を上げる。


「確かに、このままじゃ体力が持たない……。」

リーナが不安そうに言った。


圭は考え込みながら、キッチンカーの収納空間を開いた。

「待てよ。魔力冷却機を持ち込めば、少しは暑さを和らげられるかもしれない。」


異空間収納から魔力冷却機を取り出し、周囲に設置する。冷気が徐々に広がり、灼熱の空間が少しだけ和らいだ。


「これなら進めそうだな。」

ミリアが安堵の表情を浮かべた。


「よし、急いで進もう。この神殿の中心には何かがあるはずだ。」

圭は先頭に立ち、一行を導いた。


炎の守護者との遭遇


神殿の奥に進むと、突然足元の床が揺れ、一行は立ち止まった。

炎の柱が周囲から立ち上り、その中心から巨大な存在が姿を現した。


[対象] 炎の守護者イフリート(Lv.80)

属性:火

特性:広範囲の炎攻撃と再生能力


「イフリート……炎の神話の中に出てくる魔物ね。」

ミリアが短剣を構えながら緊張した声で言う。


「こいつがこの神殿の試練ってわけか。行くぞ!」

ガイが雷を纏った剣を構え、突進する。


イフリートは両腕を広げ、大量の火球を放ってきた。火球は周囲に広がり、避けるのが難しい状況を作り出す。


「リーナさん、風魔法で火球を弾き飛ばせるか?」

圭が指示を飛ばす。


「試してみます!」

リーナが槍を構え、風の壁を作り出す。火球の一部を消し去ることに成功するが、完全には防ぎきれない。


「くそっ、強すぎるぞ!」

ガイが叫びながらも剣を振り下ろし、イフリートの足元を攻撃する。しかし、その炎の鎧のような体はほとんどダメージを受けない。


キッチンカーでの逆転


圭はイフリートの動きを観察しながら考えを巡らせた。

「炎そのものがこいつの防御力を高めてる……なら、冷却してみるのはどうだ?」


再びキッチンカーに戻り、冷却用のスプレーと魔力冷却機を使うことを決断した。


「これを直接イフリートに向けて噴射する。ガイさん、足元を狙って隙を作ってくれ!」


「任せろ!」

ガイが雷の剣をイフリートの膝に叩き込み、一瞬だけ動きを止めた。


その隙に、圭は冷却スプレーをイフリートの胸元に噴射する。

「これでどうだ!」


炎の鎧が徐々に消え、イフリートの体が露わになる。その瞬間、リーナが風魔法を放ち、ミリアが短剣で急所を狙った。


「今だ、圭さん!」

リーナの声に応え、圭は柔道の投げ技をイフリートに仕掛け、巨体を地面に叩きつけた。


「ぐおおおおおおお!」

イフリートは叫び声を上げ、やがて動かなくなった。


神殿の中心へ


イフリートを倒すと、神殿の中心にある台座が光を放ち始めた。その上には、燃え盛る炎のような宝石が浮かんでいる。


「これが……炎の封印を強化する力か。」

圭が宝石に手を触れると、温かい力が体に流れ込んできた。


「これで二つ目の封印を強化できたわね。」

ミリアが疲れた表情ながらも笑顔を見せる。


「でも、また帝国が追ってくるかもしれない。早く戻ろう。」

リーナが警戒を強める。


「その通りだ。次の場所に急ごう。」

圭は全員に声をかけ、炎の神殿を後にした。


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