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第400話 ダンジョン砂漠6(進む方角)

◆ダンジョン砂漠

カーナ視点


「カーナ様、何か?」

「いえ、何でもないれす!」ズバババッ

「?」



やべぇ。

アルタクスさんの声掛けに、マネキンを1秒以内で亜空間収納した私は偉かった。

私が無意識に《アルタクスさん抱き枕》を造っていた事を今本人に知られる訳にはいきません。

この危険物(アルタクス抱き枕)は亜空間収納の一番深いところで厳重保管が鉄則です。

とにかく封印できて良かったと胸をなで下ろした私でした。

後でゆっくりと味わいましょう。



「まだまだ沢山あるんだよぅ」

「錬金ちゃん、ここで吐き出したら駄目だからね!!」

「カーナぁ、目が怖いよぅ」



さて、いつもの様に脱線しましたが私の使えない創造魔法はこの際置いておいて、砂中に潜む昭和民芸木製ヘビ笛はその位置を大体把握しました。

そして彼ら?が音に反応して襲ってくる事をほぼほぼ突き止めたところです。

え、何で分かったって?

ああ、コンバットフェアリー(パワードスーツ)のセンサーがそうだって分析したから。

凄いよね、パワードスーツ。

識別のフェアリーウォリアーはいらないけど。


よって効率的に《昭和民芸木製ベビ笛》をやり過ごしつつ、砂漠を渡るには適所でのパワードスーツ目視が必要という事になります。

さっそくアルタクスさんに報告です。

やっほーっ



「するとカーナ様、ベビ(奴ら)は音に反応して襲ってくると分かって、だから作戦会議というわけですね?」

「そう、私がさっき着ていたパワードスーツ、いや着ていた鎧で確認したんです。魔道具になっていて、えーと?真実が分かる目があるみたいな?感じです」

「なるほど理解しました。だとすると色々厄介ですね。まずは奴ら(ベビ)がどれだけの音に反応するのか。そこから探らなければなりません。ベビの位置は把握出来るのですか?」



さっきの戦いで昭和民芸に互角に渡り合ったものの、決定打を与えられなかったアルタクスさん。

私の言葉に不安を感じているようです。

その不安を払拭しておきましょう。



「大丈夫ですアルタクスさん。昭和民芸いえ、ベビ達はこの辺りには居ません。先程群れで向こうの砂丘の先に地中を移動していきました。このように適所で私の(パワードスーツ)を使いベビ達の位置を把握すれば、この先も安心安全に砂漠を進む事が出来るはず。これで問題解決です」



恐らくですが誘拐犯達は、私達と同じくあの神殿裏コントロールルームから自動排除されたはずです。

ならば必ず、この砂漠の何処かにいるのは間違いありません。

そして私達は現在、このだだっ広い砂漠を闇雲に進んでる訳ではなく、実はある程度目測をつけて進んでます。


その目測は錬金ちゃんによる魔力測定。


ここは一見外のように感じられてますが、ダンジョン内であり、その摂理(ルール)が適用されて何事も成されています。

そして、そのダンジョンルールに従うならば、ダンジョン内ステージを他ステージに渡れる場所に魔力が集中する傾向にあります。

よって出口に向かうにしろ、その場所は魔力が強い場所という事になり、ダンジョン脱出を試みるなら、その場所こそ出口に繋がるステージ境になるという事。

つまり私達が向かうべき所であり、誘拐犯達もそれを指標に進んでいるに違いないと思われるからです。


だから魔力探知した方角に向かってきた訳ですが、ここで厄介な問題に遭遇してます。


それは先程の昭和民芸(ベビ)の群れが向かった砂丘というのが、私達がこれまで目指してきた魔力の強い反応のある方角だという事実なんです。

いやいや本当に厄介ですよ。

昭和民芸ベビ笛を買いに民芸店のある方角にワザワザ向かうというジレンマ。

ハッキリ言いますが、私に昭和民芸収集という趣味はありません。

いや要らねーよ昭和民芸!


だとしても他に手掛かり無く《昭和民芸ベビ笛》を追いかけて進むしかないという状況。

選択肢は無いようです。


私の言葉に頷いて同意のアルタクスさん。

イケメン予備軍達、ヒューリュリ様、錬金ちゃんも皆同じ理解で納得です。

どちらにしろ地中の昭和民芸を感知出来るのはパワードスーツを着た状態の私だけ。

他に方法はありません。


ですが、これは結構厄介です。

何故って?

だってあのパワードスーツ、めちゃくちゃ蒸れるんですもん。

長時間使用はハッキリ言って拷問です。

熱中症になりますもん。


冷え症持ちで熱中症?

冗談ではなーい!!


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