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第398話 ダンジョン砂漠4(潜むスネーク)

◆ダンジョン砂漠

カーナ視点


あー残ったメカニクス・スネーク最後っ屁みたいなもんで吹き飛ばされたアルタクスさんとイケメン予備軍達。

とっさの私のトラクタービーム?で受け止めたのが功を奏し、まったくの無傷でした。

特に顔がね!

よってイケメンの価値は下がっておりません。

良かったよ〜っ。


そんでバラバラの漆黒スネーク調べたらアルタクスさん曰く、な、何と漆黒スネークは漆黒の木で出来てるとの事。

はい?木製かよ??

しかも形が殆ど昭和玩具なベビ型竹笛じゃん?!

デカいけど。

安上がりでいいな、ではなく、何でベビ型竹笛が砂に潜って襲ってきたん?

笛吹いて欲しかったん?

ピロピロピーとか?

分からん。



「成る程」

「アルタクスさん?」

「カーナ様、見て下さい。ここに魔石が嵌ってます。しかも木片一つ一つに術式が刻まれてる。これは一種の魔道具ですね。一見簡単な作りですが木片が特殊で魔力を帯びてます。かなり強力な力が出せそうです」



はい?

魔道具って何??

私、まだ一歳だからこの世界の常識知らないんです。

何々?魔法がフルオートで発動する仕組みで勝手に近づく相手に襲いかかると。

普段は砂に潜っていて襲いかかるって殆ど地雷じゃね?

あとバーサーカーとか、サングラス付きシュワちゃんとかソッチ?

いや、番組違うから勘弁だわ。



「いや潜んでるとか邪魔過ぎでしょ?!」

「カーナァ、事前に分かればいいんじゃない?」

「錬金ちゃん?あ、そうか」



そうでした。

今私が着込んでるパワードスーツはレーダーが標準装備。

地下も捉える優れものです。

これを使えばメカニクス・スネーク地雷を避けられる訳で効率的に進む事も可能。

パワードスーツ無敵じゃん!

いや、無敵だけど……



「って、ハッキリ言って暑い!着ぐるみと変わらん。メカがオーパーツでも空調無しはフザケやがってです。せめて空冷ジャケットにして!」



とにかく暑いパワードスーツ。

炎天下砂漠で鋼鉄製の鎧とか、私を殺しにきてるとしか思えません。

こんなに先進装備なのに使う人に優しくないのは欠陥です。

たった今簡易扇風機が欲しい!



「おまけにメッチャ蒸れるし早く脱ぎたい。錬金ちゃん、どうやって脱ぐの!?」

「スーツ解除だよぅ、カーナァ」

「スーツ解除!!!」



ガチャガチャガチャリッ

バラバラバラバラバラバラッ



はい、スーツ解除と言ったらバラバラに私からパワードスーツが外れました。

バラバラのバラバラ、完全に部品状態です。

それをすかさず口に吸い込む錬金ちゃん。

いや、そのバラバラスーツ吸い込んでどーするの?!

で、外れたはいいけど、私の服は汗でべっしょり肌に吸い付いてレース状態。

いやぁん!



「いや、このスーツ、この砂漠地帯で長時間着るの無理。すぐ熱中症になっちゃう!」

「次回は扇風機付けるよぅ」

「いや何処に?せめてスポットクーラーにして!」



錬金ちゃんは扇風機付ける言いましたが、鋼鉄製パワードスーツの上から幾ら扇風機しても涼しくなりません。

そもそも何処に付けるのよ!


とにかくログハウス(お煎餅の家)出してお風呂でシャワーしました。

汗だくだから勘弁です。

皆にもお風呂を開放して順番でした。

ただ、このログハウス(お煎餅の家)、冬仕様だからエアコンがありません。

一昔前の軽井沢か北海道仕様になってます。

なので室内は日が昇るごとにジリジリとサウナ化してまいりますので、外よりはマシですが中々に身体に堪える感じです。



「やべぇ、さすがに砂漠だわ。日中にログハウスでも暑くて耐えらんない。あー3時のご褒美セット、カキ氷お取り寄せしたい!」



先日、取り寄せたカキ氷シロップセットは中々に好評でしたが、如何せん氷の絶対数が足りません。

基本、異世界取り寄せは私の一人分おやつセットなんで、皆に配る分は想定されていないのです。

それを皆に配ったら一人一口くらいしかありません。

全然足らないので思案してましたが、どのような頼み方でも一人分を前提に送られてくるのです。

なんかケチ臭い。

あ、でも最近は新発見。

従来は送られてくるスイーツとか選択は勝手にランダムに送られてきたけど、今はある程度私が望めば希望に沿うように送られるようになったの。

少しは進化したという事よね。



「だとしてもまだ11時じゃん!?3時まで待ってらんないわよ!」

「カーナ様、暑いのですか?」

「え?」


サワわわッ



と、そこに声をかけてきたのはアルタクスさん。

近づいて私に手を翳したら、あれあれれ?!

何か涼しい風が顔にかかります。

手に小型エアコン付き?な、わけあるか!



「あ、アルタクスさん?!」

「簡単な生活魔法です。私の回りの空気を冷やしてカーナ様に送っています」

「簡単な生活魔法?!」



な、何とーっ?!

アルタクスさん、しっかり魔法が使えてました。

しかも便利なスポットクーラー魔法??

よく見ればヒューリュリ様やイケメン予備軍達、錬金ちゃんも涼しい顔をしています。


そういえば私、スキルばっかりでマトモにファンタジーな魔法が使えませんでした。

生活魔法すら使えないのは私だけ?!


何か悔しい!!!


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