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第382話 ダンジョン新神殿6(謎のモニタールーム)

◆ダンジョン新神殿

カーナ視点



ズズズッスポンッ


「こ、ここは?」



岩石を抜けた先は雪国だった。

Byカーナ康成


じゃなくっ!



「ここはもしかして地上?」

「カーナぁ、そうでもないよぅ」

「!」



はい、何処までも雪原かと思いきや、よくよく見たら沢山の大型モニターの一つに映る原風景?

更に様々な輝くスイッチ類がところ狭しとならんでいて、ここはさしずめ何かのコントロールルームのようです。



「まるで指令センターか宇宙船のコクピットみたいじゃない?!」

「カーナ様、ウチュウセン?は何か分かりませんが、指令を出す場所という事なら理解出来ます。つまりここは作戦指揮をする会議室のような所という訳ですか」

「アルタクスさん、近いけど規模もスケールも段違いだわ!これはどう見ても未来技術の塊みたいなものよ」



モニターとかアチコチにあるメカニックは、ゴーレムや私のパワードスーツ並みにオーパーツです。

いやいや何でこんな未来の秘密基地が神殿の地下にあるのよ!?

ファンタジーぶっ壊しまくりでしょ!



ピロン、ピロン、ピロン、ピロン、ピロン、ピロン、ピロン、ピロン、ピロン、ピロン、ピロン、ピロン、ピロン、ピロン、ピロン、ピロン


「え?!」



突然作動した警報音?!

これはセキュリティ機能が働いたのでしょうか?

流石にアルタクスさんは慎重に辺りを見回してますが、始めての事態にイケメン予備軍達は浮足立って落ち着きがありません。

ヒューリュリ様はビール腹を揺らし、勘違いしたのか錬金ちゃんは嬉しそうに飛び回ってます。

雪やコンコンのワンコ?



《自動警備システム、アルソックスが侵入者を感知しました。これより侵入者の強制排除を開始します》



音声ガイダンスが流れ、何処ぞの警備会社みたいなシステムが稼働したらしいです。

緊急排除を開始するっていう音声案内?

ヤバいじゃん!!

あれ?

だけどこの声は何処かで聞いた気がします。

何処かで?



「もしかして、ナビちゃん??」



ゴォォォーーーーーーーーーーーーーーーーッ



「!」



その途端でした。

さまざまな景色を映し込んでいた目の前の大型モニターが一斉に輝きを増しましていきます?!

そして、目を開けていられないくらい光輝いたと思ったら突然の寒風?!

どういう事?



「きゃう!?寒風に冷え性がぶり返すわ!」

「遠見の魔法具かと思いましたが、これは!」

「アルタクスさん?」

「カーナ様、ポケットの中に。どうやら我々は転移魔法に掛かったようです」

「転移魔法?あいやぁーっ!また気持ち悪くなっちゃうじゃん?!勘弁してーっ!!」



また転移魔法?

冗談ではありません。

あれはエレベーターアトラクション並みにハードでヤバい案件です。

何が何でも逃れたい!



『もう、こうなっては脱出は無理だな。(あるじ)、もう覚悟を決めるのだ』

「ヒューリュリ様、何ワンコ座りのまま落ち着きまくってんの?またどっかに転移させられるんだよ。パニクってよ!」

『この空間は全体が転移魔法で囲まれておる。逃れるのであれば、この場所に最初から入らない選択肢しか無かったのだ』

「ちょっと?いくら何でも冷静過ぎでしょ?!」

『冷静さはもう何をしても無駄だからだ。この状況において打開策など一つも無い』

「いやいやいやいや無理だから。私、今度は思いっきり吐くよ?ヒューリュリ様の側で虹を掛けるからね!」

『やはり(あるじ)はあんまりなのだ』



とか言ってるうちに洗濯機に生きたまま入れられて、洗剤ぶち込まれてグルグル回っているのと同じ感覚が襲ってきました。(経験談?)


最早このまま虹でしょう。


それでは皆さん、さようなら。

アスタ・ラ・ビスタ。

アディオス・アミーゴ


メデタシメデタシメデタシ?




❇❇❇❇




ヒュルルルルルッ

ドサッ


カーナ「ドベっ!?」


つ、冷たい!

落っこちた先はやはり雪国だった!

Byカーナ康成

じゃなく、いやズッポリと雪の中に入ってしまいました。

どうやら私は現在、たっぷり積もった雪の中に逆立ち状態で雪の中のようです。


それにメッチャ気持ち悪い。

ヤバい、この雪の中で吐いちゃったら私は自身のゲーロで自給自足窒息をしてしまいます。

はやく脱出しないと手遅れになっちゃう。

あれ?

アルタクスさんは?!



ヒュルル、ヒュルル、ヒュルル、ヒュルル、ヒュルル、ヒュルル

ザンッドサッバサッガサッドサザンッボスッ


アルタクス「は!」

イケメン予備軍「「「「「うわぁ?!」」」」」

ヒューリュリ『うおっ!』

錬金ちゃん「落っこちたよぅ」



その後皆さん、思い思いに落っこちてきましたが、アルタクスさんはタモ網級らしく絶妙な平衡感覚で足から落ち、すんなりと立ち上がりました。

流石はタモ網級です。

イケメン予備軍はそれなりに落っこち、錬金ちゃんは深い雪洞の中に沈みました。

最後にヒューリュリ様は足から雪に突っ込みましたが、お腹がつかえて暫く雪の中でした。


ちゃんちゃん。


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