第361話 ダンジョン薄暗い平原再び(状況再確認)
◆ダンジョン薄暗い平原
カーナ視点
さて、点呼も終わりこの大所帯、どうしたものでしょうか。
いやそんな事より今の問題はオルデアンちゃん達の救出です。
黒アゲハに逃げられて何の手掛かりも無くなってしまった私達。
せめてグルちゃんのスゴロクでも残っていたら良かったんですがアレは彼女とともに行方不明。
そして一緒に誘拐されたのはピカリンと合わせて合計4人、彼女らは全員誘拐犯のところに居るのでしょう。
あと、グルちゃんの従魔かな?
ブランド好きハムスターのララちゃん。
彼女?彼?も一緒なんだと思う。
という事で現状確認。
リビングちゃぶ台囲んで皆で会議です。
和気あいあい?
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◆誘拐犯一味
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▶黒装束数残り 5名?
▶出自不明の軍人くずれ 2名
(内一人が首謀者)
▶黒子女子 1名
(呪いの人形使い。メンバー最大戦力)
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◆誘拐されてる子達
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▶オルデアンちゃん
▶織姫ちゃん
▶グルちゃん(マップ妖精のグル子)
▶ピカリン(照明妖精のピカリンあかり)
▶ララちゃん(グルちゃんの従魔?ブランド好きハムスター)
現状、彼ら彼女らは行方知れず。
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オジャマ勢力(ダンジョン運営側?)
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▶黒アゲハ(ダンジョンGМ?)
▶ゴーレム(数不明)
▶ゴーストゾンビ(ゴーレムマスター少女、自宅警備員他数不明)
▶ゾンビ(真ゾンビ、タールマン他数不明)
▶ステージボス(カメヘンカメヘン等ゾンビ系?数不明)
▶黒雪ウサギ(雪ウサギのマフィア系?数不明)
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「書き出したけど、こんなところかしら?んーこうして見るとダンジョン運営が謎々過ぎね。ここから彼らの次の行動が分かるかしら?錬金ちゃん」
「最後の黒アゲハの反応を見るに、暫くはダンジョン側は考えなくていいと思うよぅ」
「うーん、そうかも知れないわね。何があったか知らないけど、あの焦り方は尋常じゃなかった。多分私達に構っていられないくらいの何か不都合な事が起きたのだわ。それが何か知りたいけど」
「もしかすると、この景色とも関係あるかも知れないよぅ」
「そうかもね」
あれからずっと続いている天空の異常な景色。
オーロラやら虹やらに混じり、盛んに崩れ落ちているのが地平線に消える馬鹿でかい歯車群です。
別段音がする訳でもありませんが、天体のような歯車がバラバラと地平線に落ちる様はなんとも圧巻で、とてもタダの自然現象で済ますには異常過ぎて気にならない訳にはいきません。
「もしかするとダンジョンそのものの状態を表しているのではないでしょうか」
「アルタクスさん?ダンジョンの状態を表している?」
「一つの可能性ですが、歯車がダンジョンを構築するピースの役割を果たしていると仮定すれば、この崩れ落ちる歯車はダンジョンの崩壊を表しているのかも知れないという事です」
「つまりダンジョンの存在が壊れていってる?」
「これは想像しかありませんが、私達がこの平原に飛ばされたのは黒い少女の手違いではないでしょうか。ダンジョンの崩壊が進み、彼女が本来送りたかった場所に送れず、このログハウス前に我々を落としたのかも。そう考えれば辻褄が合うような気がします」
「だとすると尚更ヤバいかも。出来るだけ早急にオルデアンちゃん達を救出してダンジョンを脱出しなければならないという事よね」
「そうです」
流石はアルタクスさん。
そんな考えに至るなんて、アルタクスさんは最高のイケメンだわ。
もう惚れまくっていい?
「アルタクスさん、もっと近寄っていい?」
「カーナ様?」
「出来れば色々とスキンシップを、うぶ!?」
ボスンッ
私がアルタクスさんににじり寄っていると、目の前に弛んだ白い毛皮に阻まれました。
何なのよ、もう!
『主、脱線してるぞ。今は会議中だ』
クソ真面目な駄犬に阻まれました。
また贅肉に埋まった私は激おこに駄犬の腹を殴りましたが、ぷよぷよするだけで何のダメージもありません。
早くダイエットしろや!




