表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

353/429

第350話 ダンジョン異空間14(パクリ)

◆ダンジョン異空間

カーナ視点


私が圧倒的絶対有利な状況を示したのに、今だ負けを認める様子を感じられない黒アゲハの態度。

どういう事?



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ


「は?!」



えー?

黒アゲハの背後から真っ黒なガスが現れました。

それは黒い雲となってモクモクと膨れ上がっていきます。

まさか(自然破壊は楽しいだゾイ)を実践して有害スモッグの散布でも始めたのでしょうか?!

近所迷惑なので止めて下さい。



「これ以上お前の遊戯に付き合うつもりは無い。今こそ其の存在を消滅させてやる」

「ちょっと、少しは私のパワードスーツに恐れ慄いてよ!?」



やべー、何かラスボス感が漂うこの状況。

私有利と思ったんですが黒アゲハは全然相手にしてくれません。

それどころか、黒い煙を辺りに充満させて迷惑千万この上ない?!



「一つ質問あるんだけど⋯⋯」

「何だ?言ってみろ」

「その背後の黒い煙ってアナタのオナラ?もしそうならギネス公認になるくらいの量よね。結構臭いのかしら?」

「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯」



あ、余計な事を言いましたか。

黒アゲハがその身を震わせながら滅茶苦茶にストレスを溜めてます。

それは逆効果になっちゃいますよ。



「貴様は私を怒らせた。タダでは消滅させはせん。散々苦しませて消してやる」

「なんで怒るんですか?便秘の話をしようとしただけじゃないですか」

「うるさい!」



お通じが来ないなら適度な運動とストレスを溜めない事。

それが一番のお薬です。

怒りっぽいのも駄目駄目ですね。

スッゴク睨まれてますから、もはや何を言っても聞こえませんか。

その内煙に巻かれて姿が隠れてしまいました。

恥ずかしさに文字通り《雲隠れ》したのでしょう。

しかし自身のガスに雲隠れって、とっても器用じやないですか。



「ナビ、創造魔法を解放とする。合わせてナビの[異世界見聞録]を開示。全情報を活用せよ」

ピロン

《賜りました。マスター権限(ワード)をお示し下さい》

「マスター権限(ワード)【カーナ・ブラック】」

ピロン

《マスター権限(ワード)【カーナ・ブラック】を確認。これより[異世界見聞録]をダウンロード。創造魔法を解放します》



グォングォングォングォングォングォングォングォングォングォンッ



あーららら?

黒い煙は更に広がり、中から妙な音が聞こえ始めます。

いったい中で何をしてるんでしょうか。



ピカッ

ズバババババッ

「うわっ、突然に何!?」



いきなり雲の中からビームの雨?!

やべー、防御フィールドが圧倒されてる!

このままだと侍女さんズがヤバい。


私は直ぐ様侍女さんズ電磁フィールド前に立ち、自身の電磁フィールドを重ね掛けしました。

何とかフィールドは保たれましたが、あと少しビーム雨が続いたらと思うと背筋に汗が流れます。



「あ!?」



違和感を感じてその方向に目をやると、あの簡易シアターホールが跡形もありません。

かわりに何故か置いてあるケンタッキーの袋?

テバサキ達はビームに焼かれてチキンフィレバーガーになっちゃいました?!

なんてこったい。

テバサキ夫婦がせっかく産んだ卵達。

後でお裾分けをお願いしようと思っていましたが全てが水泡に帰しました。

くぅ、美味しい目玉焼きを食べられると思っていたのに大損害です。

ビーム雨って、ふざけんじゃねー。


私が残念がっていると雲の中から現れた黒い影。

何だあれ?

いや、アレはメカニカルな黒アゲハの、パワードスーツバージョンのようです??

全身黒光りする甲冑みたいなスーツで私のスーツみたいにショルダーロケットパワーユニット付き。背中はロケットランチャーの他山嵐みたいにボコボコと突起物に囲まれてます。

成る程黒い雲はパワードスーツを着る為の更衣室という訳ですか。

自分だけMY更衣室なんてズルいです。

ガスで臭いのは困るけど私なんて一瞬だけ裸を晒しちゃったんですよ。

この差は断固抗議したい!


だけと彼女のパワードスーツは何だか自分が付けたパワードスーツに凄くソックリで、あれって殆ど私のスーツのパクリじゃね?

何でよ!



「ははは、どうだ。貴様以上の力を示してやったぞ?貴様の力なぞ全く脅威などではない。このスーツの試し打ちの的となって消え失せるがいい」

「私がパワードスーツを付けたからその真似?人真似して恥ずかしくないの?!」

「同じなものか。全てにパワーアップさせてある。これもな」

ガチャンッ


「!!」



やべー、アレは私がさっき使用禁止にした《トールハンマー》じゃありませんか!

冗談じゃないです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ