第348話 ダンジョン異空間12(オーバーキル)
◆ダンジョン異空間
カーナ視点
ガチャン、ガチャカチャ、ガチャン
「ちょっ、付け方がよく分からないんだけど!」
黒ゴーレムが迫る中、やたら金具が多くて取り付けが難しいパワードスーツは付け方が全く分かりません。
重いしパーツはバラバラだし、こんなの取扱説明書がなかったら無理じゃない!
ドサドサドサッ
「カーナ、取扱説明書だよぅ」
「待って?!何、そのブリタニカ百科事典全巻並の取扱説明書?どうかしてるでしょ!」
取説が酷い。
せめて、読まないスマホの取扱説明書並に圧縮して下さい。
読まないけど。
「って、こうしている間にゴーレムに囲まれてたりするんだけど!!」
ゴォォォーーーーーーーーーーーーーッ
((⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯))ガコンッ
((⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯))ガコンッ
((⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯))ガコンッ
やべー、バズーカ構えた黒ゴーレムが3機縦列体制で目の前です。
私達の命は風前の灯?!
「早くもチェックメイトか。情けないな。終わりだ。そのまま爆砕するがいい」
黒アゲハが私達の運命を決めつけました。
爆砕なんてするかーい!
「カーナ、蒸着って言ってよぅ」
「はぁ?ジョウチャク???」
シュワワッ
「ほえ?!」
ピロン
《説明しよう。コンバット・カーナはコンバットフェアリーパワードスーツを錬金ちゃん転送によって0.03秒で蒸着する事が出来るのだ!》
「はあ?久しぶりのナビちゃんの声?しかも喋りが変で声が立木さん声になって内容が意味不明!更に私の名前がコンバットカーナになってるし気づいたらパワードスーツを着込んでた!おまけに一瞬だけ裸になってない?そんでアンタら見てたよね?!」
と、取り囲んでいる黒ゴーレム達に振り返ると、顔を赤らめながら全員で首を振るゴーレム達。
絶対に見やがったな!
「エッチ!!!」バカンッバクンッガバッ
チュドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドーンッ
「は!?」
あまりの恥ずかさに内股に縮こまったら、全身のいろんなところが開いて細い光が縦横無尽に発射されました。
しかも途中で屈折しながら全てのビーム?が狙い定めたように目前のゴーレム6機を貫きます。
レーザーじゃん!
貫いた?
はいぃぃ!???
ピロン
《パワードスーツ・コンバットフェアリーの自動防衛機能が作動、ホーミングレーザーが発射されました。戦略陸戦タイプゴーレム3機の撃破を確認。引き続き残りの敵対ゴーレムの殲滅に入ります》
はい?
えー今度は幾つものモニター画面が浮かび上がり、ナビちゃんがパワードスーツのAIになってデータを見せてきます?!
しかも前見ながら全方位が分かっちゃって、既に残りのゴーレムもターゲットロックオン。
システムがスゲー!!
それがヘルメット内の視界に次々と表示。
赤光りピカピカボディの甲冑に色んなメカニカルな物を詰め込んだショルダー部は青光りのロケット噴射が常時姿勢制御で高度を維持。
メカフェチの夢と希望がコレでもかと詰め込んでます?!
「何だ、そのフザケた装備は!?」
「錬金ちゃん印のパワードスーツ《コンバットフェアリー》よ。これで攻守逆転ね!」
「あり得ない。そんな力は認めない。断じて!」
「は?」
何か黒アゲハが地団駄踏んだと思ったら、頭抱えて混乱してるみたい?
「あ、不味い」
残りのゴーレムが半包囲体制しつつ私の背後に回り込みます。
背後には侍女さんズの二人がいるので、このままでは人質に取られかねません。
「ナビちゃん!」
ピロン
《|電磁フィールド《electromagnetic field》を展開。侍女達を保護しました。ゴーレムは近づけません》
「よっしゃー!」
淡い青い光が侍女さん達をガード。
黒ゴーレム達は進めず右往左往するばかり。
|電磁フィールド《electromagnetic field》最高!
と、その時です。
勝手に私の左手が変形を開始?!
どんどん巨大化して何かの武器になっちゃった!
「これは?」
ピロン
《対艦ビーム主砲にチェンジ。通称【トールハンマー】です。出力は9億2400万メガワット》
「は?」
な、何かな、その途方もないワット数は???
兵器に通称まで付いてるし??
はあー!?
「あーナビちゃん?それはどれ程の威力なの?」
ピロン
《三百メートル級宇宙戦艦が数百隻、瞬時に消滅させられます》
宇宙戦艦が存在するかは知らんけど、多分オーバーキルになる兵器だとは分かります。
そんなん撃てるかーい!!




