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第301話 ???24(神殿と雪ウサギ)

◆ダンジョン✹???

カーナ視点


ところで、どうにも落ち着かないのはやっぱりバックグラウンドのせいですよね?

というのも、依然と継続して私達の背景景色の崩壊が止まりません。

何がって、あのお空に浮かぶ巨大歯車群です。

今だバラバラと破片は落ちているようですし、やはりというか時折実物大のネジが降ってくるというか、正直言って落ち着かない。

なら何で逃げ出さないのかって?

いや、逃げ出したくとも全域にネジの雨が降ってるし逃げる場所も無いというか、逃げる方向すら定まりません。

幸いな事にデッカイ歯車は地平線の彼方に落っこちているようで不幸中の幸い?

あと、ネジ雨も仮想現実?みたいで実体は無かったので少しばかりの安堵ですか。

ただ、体にネジが当たるのは何となく体調を崩しそうで、ご遠慮願いたいところです。



「で、あの神殿にはどうやって行くの?何か回りに不気味ちゃん(タールマン)がいるんで、怖くて近寄りがたいんだけど」



と回りを見渡せば、イケメン予備軍や仲良し侍女さん達も気持ち一つにウンウン頷く赤ベコ状態。

これは当然の成り行きだろうとアルタクスさんを見れば、何故か一人で前に出ていく後ろ姿。

流石、|タモ網級スーパーイケメン《アルタクス》は勇者じゃんって見てたら、利き腕を前に出して突き進む無謀な彼。

はい??

武器はどうした、アルタクスさん!



「大丈夫です。カーナ様はそこで見ていて下さい」

「???」



そのまま突き進むアルタクスさん。

そっちは死体(ゾンビ)泳ぐ黒い池です。

ちょっと、誰かアルタクスさんを止めてよ!?



ザザザザザザーッ

あ嗚呼ああ〜アァァァァァッ



やべっ?!

近づくアルタクスさんに気づいたタールマン達が一斉に彼に襲いかかります。

あう、私のタモ網級スーパーイケメンがタールイケメンになっちゃうじゃない!

冗談じゃありません。

しかしアルタクスさん、全く意に介さず真っ直ぐ神殿に向かって進んで行きます?!

はいぃ??

正直、先行するアルタクスさんに意味が分からず、近衛隊も始め誰も止めに入れませんでした。

もう彼の目前に迫るタールマン達。

この異常事態に今更ながら、必死に戻るよう促す皆さんと私。



((((アァァ嗚呼ああアァァッ嗚呼ああアァァ))))

((((((ゔぁああアァァ))))))

(((((あああアァァ嗚呼ああアァァッ)))))

「…………………」



その時です。

もはや手遅れと思われた時、全員呆気に取られました。

な、何とタールマン達が、潮が引くように引き下がったのです。

彼らはアルタクスさんに目配せしつつ、背を見せて池の中に帰って行きました。



ズゴゴゴゴッ



そしてモーゼの如く、黒い池が割れたのです。

最早私達の認識は目前の状況に追いついていきません。

え?

アルタクスさんって特殊な能力でもあっの???



「神殿に入る準備が出来ました。いきましょう」



はい、イケメンスマイル頂きました。

全ての疑問はドーデもです。

もうアナタ様についていきまーす。



(あるじ)、何も考えてないのだ……』



ボソッと駄犬が何か言いましたが私には聞こえない。

とにかくアルタクスさんの背中に私と錬金ちゃん、少し置いてヒューリュリ様とテバサキ夫婦、女騎士と雪うさテト、近衛隊の面々と仲良し侍女さん達が続きます。

ペリ馬鳥達は神殿外で待機、怪鳥ペリーとレオナルドとG13は上空待機となりました。

アイツらはいつも蚊帳の外です。


さあ、神殿の中は一体どうなっているのでしょうか?

そして神殿内にいるという雪ウサギ達とは?

謎が謎を呼ぶ展開に私の頭はショート寸前。

アルタクスさんのイケメンスマイルと、近衛隊イケメン予備軍だけが癒しです。

ああ、癒されたいわぁ。



ピロン

《煩悩が限界突破中です。数値化出来ません。無条件に妖精召喚可能となりました》



はい、ナビちゃんが何か言いましたが、よく聞き取れませんでした。

ま、いいか。

で、薄暗い神殿内は見た目の通り、やたらに広く、大きなホールの真ん中を私達は縦列に進んでいきました。

すると更に開けた場所に到達。

そこは祭壇のような場所があり、中央には何やら羽根のある人物の石膏像?



「ここが、この神殿の最奥、祭壇の間になります」



と、アルタクスさん。

だけど肝心の雪ウサギは何処に?


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