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第266話 大草原15(低コスト)

◆ダンジョン✹大草原

カーナ視点



ドドンッ

ガラガラガラッ


何かが誘爆したのか、緑ゴーレムが激しく大爆発。

物凄い黒煙を上げました。

どう見ても揮発性燃料の誘爆に見えます。

本当にゴーレムじゃなくМSでは?!


ヒューーーーーンッザザザーッ


ほい、怪鳥ペリーが爆発とアルタクスさん達との間に軟着陸。

怪鳥は着陸までは快調ではなかったようです。

ちょっと心臓がバクバクしましたが、どうにか皆と再合流。

裏BOSS消えて良かった良かったと大団円。

後から着陸したメカ鯛女中頭さんを皆で讃えます。



ヒュウーンッ

ガシャン

((⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯))

「ああ、メカ鯛女中頭さん、よくやってくれたわ!あの、言いがかりロボを排除出来て良かった。私達が無事なのは全部メカ鯛女中頭さんのお陰よ。有り難う」

((⋯⋯礼には及びません。私は乙姫様の命令に従っただけの事。乙姫様のご命令が全てです))

「そっか、なら乙姫ちゃんにも感謝しないとね」



元々素っ気ない鯛女中頭さん。

更に素っ気なく感じるのはメカになったから?

けど、あの戦いでメカ鯛女中頭さんの実力が分かりました。

間違いなく私達の最大戦力となります。

今後も彼女の力は、これからのダンジョン脱出に必須と云えるでしょう。



「カーナさま!」

「あ、アルタクスさん?」



既に女騎士、ペリ鳥馬達と感動的合流?を果たしていた近衛隊。

その隊長であるタモ網イケメンに声を掛けられました。

ナンパかしら?

舞い上がっちゃいますわ!って、元々羽根で飛んでましたね。

ヒューリュリ様の冷たい目が、私の心を凍えさせやがります。

やーねぇ、冗談にきまってるでしょ。



「カーナ様の従者のお陰で助かりました。お陰で全員無事です。有り難う御座いました」

「彼女は私の従者じゃないの。お礼ならメカ鯛女中さんに直接言って下さい」

「それはもう。ですがカーナ様、結果としてカーナ様の人脈に助けられたのは事実です。改めて感謝をさせて下さい」

「なるほど。ならばタモ網に捕まって下さい」

「はい?」

「何でもないレス」



という事で、アルタクスさんはその後、躊躇しながらもメカ鯛女中頭さんにご挨拶。

まあ、素っ気ない頷き程度の反応しかありませんでしたが、これは致し方ありません。

元々近寄りがたい雰囲気のあるメカ鯛女中頭さん。

オマケにあの容姿はアルタクスさんはともかく、他の皇国の方々からすれば一種の魔物の類いにしか見えません。

私の《従者》という認識が辛うじて恐怖感を和らげておりますが、それでも遠巻きになるのは、やむを得ないと云えるでしょう。

だってブリキ魚顔だもん。


それでゴーレム討伐に完了した事で、改めてオルデアンちゃん達救出作戦に注力する事になりますが、その殆どの鍵を握るのがメカ鯛女中頭さんになります。

彼女の能力に《おんぶに抱っこ》という事になりますので、アルタクスさん達としても、彼女の容姿に構っていられないといったところですか。



「それでカーナ様、姫様方の位置は把握出来るのでしょうか?」

「だ、そうだけどメカ鯛女中頭さん、どう?」

((転移残滓は確認出来ます))



と、メカ鯛女中頭さんが広げたのは、グルちゃんのサイコロマップ。

え?

それで確認するの?



((丁度いい媒体があります。これを利用し誘拐犯人達の転移先を見える化します))



あ、そう。

グルちゃんのサイコロマップを媒体として使って《見える化》するのね?

と、メカ鯛女中頭さんがマップに手(ヒレ?)を翳すと、サイコロマップがキラキラと輝き出しました。

幻想的で綺麗です。

そうしていたら、その上に乗っているコマがカタカタと動き出しました。

これは実はいつもの事で、マップを開くと現在のコマ位置が確定される現象です。


ですが、今回はちょっと変化がありました。

メカ鯛女中頭さんが手を翳した効果により、コマのあるマスに何やら数字が現れました。

これは?



((この数字は、マスに隠れていたマップ機能としての座標になります。このスゴロクは、その座標を元に転移魔法が込められているのです。それはダンジョンの管理システムにリンクし、迷う事なくマス目世界にゲーム参加者を移送するよう設定されています。今回はコストのかかる転移残滓追跡は行わず、低コストでこれを使います))



ほほう?

当初に予定していた転移残滓追跡を行わず、グルちゃんスゴロクマップを媒体として低コストでオルデアンちゃん達を追うと?

しかも転移残滓追跡より、この方が低コストなんだ??

そうか、誘拐犯人達を追う場合、低コストで追うのがセオリーなのね。


成る程?!


(いや、納得しちゃ駄目だから)


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