第264話 大草原13
◆ダンジョン✹大草原
カーナ視点
ペリ鳥馬カイ「グワワーッ!」
ペリ鳥馬その他「「「「「「グワワグワグワ!」」」」」」
あっと、ここで私達と共に空に吹っ飛ばされていたペリ鳥馬カイと他ペリ鳥馬達。
落っこちながらも上空の雲に向かい叫び出しました。
何事!?
ピカンッ
ゴウッ
ギューーーーーーーーーーーーーーーーンッ
は?!
雲の何処かが輝き巨大な鳥が現れます。
それが物凄い速さで迫り、あっという間に空中の私達をその背中に攫いました!
ひえぇーっ!???
ゴーーーーーーーーーッ
カーナ「この怪鳥は?!」
ヒューリュリ『此奴、主の従魔だぞ』
カーナ「え?!」
レオナルド『ああ、お前の一の子分みたいだぜ』
テバサキ夫婦「「コケケコケケ!」」
カーナ「私、こんな怪鳥、知らないんだけど?」
突然現れ空中で私全員を掻っ攫い、悠々と大空を舞う巨大な怪鳥。
ヒューリュリ様達がこの怪鳥、私の従魔だって言ってます。
私、3つのシモベの一つを持った覚えは無いんですけど?
ビカッ
「ひっ!?」
アッ!
地上から何かカミナリみたいなビームが放たれ、怪鳥スレスレに飛んできました。
やべぇ、あの巨人?飛び道具を持ってやがりましたか。
でもギリギリのギリギリで怪鳥には当たらずに済みました。
宝くじには当たりたいですが、カミナリに当たるのはゴメンこうむります。
早く離れよう!
ん?
ビカビカッ
ドドーンッガガンッガラガラガラッ
ヒューリュリ『主。あの巨人、何かと戦っているぞ』
カーナ「戦っている?巨人が?何と???」
巨人が戦っている?
敵はカープか阪神か??
野球の試合なら平和的です。
「土ホコリが激しくてよく見えない。怪鳥さん、少し高度を下げてくれる?」
《グワッ!》
怪鳥はデカいダミ声で私に応えました。
え、デジャヴなんだけど?!
私はこの怪鳥を知ってます。
間違いじゃなく、かなり手のかかる従魔を思い出しました。
「アンタ、まさかペリー?」
《グワワッグワグワ》
何と、このエアバスA380(全長72・2m)並みにバカでかい怪鳥、あの墜落したボーイングの後継機でした。
って、更にデカくなってないペリー?!
「でも良かった。無事アンタに再会出来て。心配してたのよ」
《グワワ》
「バッテン魚くれ?!飛行中も食べるの???」
ペリーは二回り大きくなった以外、ちゃんとペリーでした。
食欲まで後継機になってます。
勘弁して下さい。
という事で、器用に飛びながらコッチ口向けるペリーに私が出したバッテン魚の山から、シャベルで機関車の石炭の如く皆で連携して口に入れていきます。
空中給油ならぬ空中給食です。
怪鳥ペリーはトンデモもなく燃費が悪化してました。
勘弁して下さい。(2回目)
「カーナ様、こんな巨大な鳥を従えているなんて、ヤッパリあなたはスプリングエフェメラル様では?」
女騎士が信奉する神様の名前を出しました。
よくオルデアンちゃん達が言っていたやつです。
うーん、神様と云われても実感ないわね。
だって私、一人じゃ何も出来ない一般人です。
期待されてもVチューバーくらいしか出来ないですよ。
あ、今この姿のまま日本に戻れたら生Vチューバーいけるのでは?
アバター無しVチューバーって何?
ライバーもユーチューバーもいけるんじゃね?
私、どんだけ稼げるんだろ?
試算してーっ!
『主、またくだらない瞑想をしているのではないか?』
「し、してないわよ」
う、ヒューリュリ様の言葉に皆の視線が痛い。
実は私の出したバッテン魚をペリーの口に、皆が総出でシャベルで放り込んでるのですが、これが結構重労働。
全員黄色のヘルメットを被り、ヒューリュリ様も人間立ちしてこの作業に参加してます。
あの変態雪うさやG13までもがタオルを首から垂らして手伝ってます。
その中で小さい事を理由に参加してない私。
皆の不公平ヘイトが集まるのは当然の回帰といえるでしょう。
こりゃアカンわ。
という事で後から参加の私。
致し方ありません。
こうして何とか怪鳥ペリーを満足させた私達。
全員体力の限界に沈むのでした。
ちゃんちゃん。




