表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

245/431

第242話 ミミランド25(謎の少女2)

◆ダンジョン✹ミミランド

ゲートウェイの陰

ゴーストゾンビ少女視点



女神様の命令書を警備員に届けに来たものの、どうしよう。

あの警備員は苦手なの。

毎回の事だけど、あの警備員は私の身体を舐めるように見て、婚姻届にサインを求めてくる。

何で私が婚姻届にサインしなくちゃ分からないのだけど、気持ち悪いから断ってる。

だから会いたくないのだけど、会わないと女神様の命令書を渡せず私が女神様からお叱りを受けてしまう。



((女神様は何であんな変態を使者にしてるんだろう??))



理由はだいたい分かっている。

奴の実家が織姫様のエリアに建っていたからだ。

単純に理由はそれだけ。

元々織姫様の身近な住民だったあの男。

女神様の話では、奴は織姫様が最初に関心を持った人間の男だったそうだ。

だけどその後、幼女趣味だった事が発覚してそれを嫌った織姫様が奴を放逐したと聞いていた。

でも、その後も奴は織姫様を忘れられずに彼女の身近の海岸に住み、ずっと執着して生きてきたとの事だったのだ。

織姫様は男との交流は絶っていたが、その関係を聞いていた女神様が、後々の事を考えて寿命間近の男をゴーストゾンビ化したらしい。

自身の眷属としてキープし、現在は織姫様の眷属(カメ)と元々知り合いだった事を利用して、織姫様との連絡員として採用している。


また、幼女姿の私と違い色々な仕事を兼任させているようだけど、そこは私が知る必要のない話。

どちらにせよ、私は私の与えられた事を成すだけと考えているわ。



((だけどおかしい。ゲートウェイ勤務時間のはずなのにゲートウェイにおらず、警備員待機所に引き籠もっている。嫌だわ。いつもならゲートウェイの他スタッフ経由で男に連絡書を渡せてたのに直接会わないといけない。私は会いたくないんだけど!))



そりゃあ私の姿は幼女だけど、実際は長くこの姿をヤッている。

実際の年齢は織姫様ほどじゃないけど、コチラの成人年齢はかなり前に過ぎた筈だ。

だから本来、あの男の嗜好対象外なんだけど、それを説明したら『だったら合法ロリじゃん。問題ないんだな。婚姻届にサインするんだな』なんて抜かし、更に私をイヤラシく見る始末。

ホントにやってらんない。

うう、どうしよう。



「こんにちは」

ビクッ((⋯⋯⋯⋯⋯⋯!))



え、何?!

どういう事???

久方ぶりの《力》のある声。

いきなりの背後からの声掛け?に息が止まるかと思った。

実際には、この世界で息をしてない《生きた死体》の私だけど、思わずその存在が消し飛んでしまうほど衝撃のある出来事。

結論から云えば、ゴーストゾンビになり初めての生者(向こう側)からの声掛けだった。

しかも振り返ると、更に驚くべき人物がそこに居たのだ!?

あり得ないだろう!



「お嬢さんはあの家に用があるの?」

((⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯))



この質問に何て答えればいい?

どうしようか。



「警備員に用があったの?」

((?!))

「そうなのね?もしかして警備員が苦手なの?」

((アナタは何者ですか?))

「通りすがりの者だけど、警備員は知り合いなだけよ」



通りすがりの者?

それが彼女の《通り名》なんだろうか。

でも何故この方は偽りの言葉を掛けるのだろう?

その意図が分からず、どう対応すればいいのか分からない。

でも話かけられたのだから、ここは取り敢えず無難な対応はするべきなのだろう。



((え?大丈夫なんですか?))

「まあ、私の方が強いからね」



強い?!

成る程。

やはりこの方は彼の方に連なる御方。

所詮は《支配される側》の私。

その崇高なるお考えを(わたくし)如きが深く知る必要は無いという事なのだろう。

所詮エキストラは指示された事だけやっていればいいのだから。



((ああ、女神様の))

「ん?」



ここまで言っても知らないフリ?

あくまで神の遊戯を楽しんでいるのかな。

だったら、それに乗っかってお願いしちゃっても構わないよね?



((だったら大丈夫ですね。これ、警備員さんに渡して下さい))

「警備員に?」

((よかったぁ、これで警備員に会わずに済みます。私、あの警備員が苦手なんで))

「???」



何で驚いているわけ?

これも何かの演技かしら。

何かめんどくさいんだけど。

まあ、いいや。

サッサとお願いして離れてしまおう。



((それじゃ、必ずその《ブルーレイ連絡書》を警備員に渡して下さい))

「あ、待って?!」


フッ



✶✶✶※※※✶✶✶※※※✶✶✶※※※



ブンッ


ピロン

《座標667.352469.652418885565.999に転移シマシタ。誤差0.000023ノ範囲デス》



私が転移をすると一瞬で辺りの風景が変わった。

ここはもう別空間。

目の前にはだだっ広い薄暗い地平線が広がっているだけだ。

これが私が女神様から与えられた空間転移能力。


転移中はいつも身体がバラバラになる衝撃があるが、この身体は《表次元》ではゴーストゾンビ体で実体が希薄。

だから痛みも感じない。

生者(表の住民)がこれをヤッたら確実に死を迎えるのだろうけど、私自身に実害は無いから気にしない。



((とにかく任務完了ね))



今回は運が良かった。


もう警備員だけはホント、会いたくないのよ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ