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第236話 ミミランド19(お菓子の家2)

◆ダンジョン✹ミミランドシー

ダイナソーエリア?(お菓子の家)

カーナ視点


ーーーーー数時間後ーーーーー


「やっちゃったね」

「やっちゃいました」

「やっちゃったのじゃ」

「やっちゃって、恥ずかし、いです」



散らかった栄養ドリンク空き瓶の山。

冷蔵庫は開けっ放しの何故かスタディデスクの書類も開けっ放し。

因みにスタディデスクには貴重な魔法男子のイケメン原画が入っていました。

ファンだったので、皆に内緒で一部を亜空間収納しました。

窃盗?さあ??


後で気づいたんですが、考えてみたらお一人様キッチンがあって、シンクに水道の蛇口が付いてました。

脱水症を防ぐ目的なら蛇口を捻れば水が出た訳で、無理して栄養ドリンク飲み干さなくとも本来は良かったんです。

まあ、単に冷たい飲み物→冷蔵庫→ドリンクで動いたんで、その段階でキッチンの存在を忘れてました。


あと結論からすると、どうもドリンクに僅かなアルコール的成分が入っていたようで、子供的にチョコレートボンボンより更に少ないレベルでしたが疲れた身体に染みたみたいです。

なので、気づけば部屋の中はドッ散らけ状態。

私達は自分らの所業に、茫然と眺めていた次第で御座いまする。



「不法侵入に無銭飲食に器物損壊⋯⋯終わった」

「カーナさま、私達はどうすればいいのでしょう?」

「妾は知らんのじゃ!」

「は、恥ずかしながら、の、犯罪者、確定⋯⋯」



しかしながら、随分と強力な栄養ドリンクだったようで私達の疲れは全回復の上、異常なパワーですこぶる元気ハツラツです。

効き目がスゲーっ!

スゲー

スゲー⋯⋯

スゲー⋯⋯⋯⋯

(エコーです)



オルデアン「カーナさま、今なら余裕でプーリン6個食べられそうです」手をグー

(意味は不明?)

織姫「妾も空を飛べそうじゃ!」両手バタバタ

(意味不明)

アカリン「まるで月まで、照らせ、そう」何故にウットリ?

(意味不明)

カーナ「何か身体が強強(つよつよ)なんだけど、テスタロッサがディアブロになったみたいな?」(ちから)コブ???

(絶対に意味不明)



この効果がどれだけ持続出来るか分からないけど、今のうちにミミランドのゲートウェイに向かえればいいと思います。

このまま急ぎ向かう事に致しましょうか。


こうして私達は、結局家主に遭う事無くお菓子の家を後にしたのでした。




※※※※



お菓子の家その後

カーナ達が退去した数日後のお話。

何者かの視点


ドスンッドスンッドスンッドスンッドスンッ


「グオオォガオー」

「オーケーよ、ココで待ちなさい」

「グオ?!」

「アンタ、それ以上進んだら私の別荘が壊れるでしょ!少しは自分の大きさを自覚なさい」

「ガオォ⋯⋯」しょぼん



はあ、Tレックスはカッコいいから足に使ってみたけど、デカいから小回り効かないのが難点ね。

ここに来るまでにゾンビ共をだいぶ踏み潰してしまったわ。

まあ、構わないけど。


ココは私の唯一無二の癒やしの場所。

ちょっと中二病が強すぎて、お菓子の家なんか再現したけど、これは私の夢の一つ。

一度はヤッてみたかったのよね。



「は?ドアが壊れてる???」



別荘のお菓子の家、そのドアが壊れてます。

このドアは高級チョコで有名なゴディバ製を再現した私の渾身の自信作。

超超硬質チョコレートで作った最高級チョコレートドアです。

だったのですが、どういう訳かドア上部が破損し西部劇飲み屋スタイルになってました。

はあああ???



「これは一体どういう事よ!?まさか泥棒でも入ったわけじゃないわよね」



おかしい。

このエリアは私が面白半分に作り上げたエリアだけど、閉ざされた空間にあって外部からの物理的アクセスは不可能な筈。

ついでにジュラ紀の恐竜も時間を遡って召喚してるから、万が一このエリア内に入れば普通の人間はこの《お菓子の家》に辿り着く前に恐竜の腹の中に収まっているはずだったんでした。



「まあ、そんな事はあり得ないか。だとしたら私の作り込みに失敗があった?」



うーん、完璧に作ったつもりだったんですが、ジュラ紀の気候による経時劣化や制御不能な恐竜の体当たりでもあったのかも知れません。

何にしても修復すればいいだけで、材料はあの世界から召喚して分子配列組み替えを行えば、ホラこの通り。



ブブーンッ

「とはいえ、貴重な《変換エネルギー》を無駄に消費した事には違いない。ちょっと自己嫌悪だわね」



幸いにも破損箇所はドアだけだったようです。

オサガワセですね。

ここには私の心と身体を癒やす失われた魔法技術で作った《SSハイポーション》も仕舞ってあり、更に究極のお宝があるのです。




「さて、疲れた精神を癒やす為、中で心を解き放ちましょう。うふふふ。私の推しの魔法男子、タカユキ、ユウヤ、コウジ、ジーク、待ってましたか?私はとってもとっても逢いたかったのよ。どうか疲れた私の心をイケメンさん達、癒してね。ああ、私の宝箱!このドアの先には私の推しの癒しが待っているわ」

ギィィッ

「あら??建付けも悪いのかしら?まあ、後で直せばいいだけよ。奥には私の推しが待っているわ。タカユキー、ユウヤ、コウジ、ジーク!待ったあ?」



ガタンッ

「は???」



きゃあああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ???!!!


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