第214話 〇〇ランド?
◆ダンジョン〇〇ランド
カーナ視点
((き、規則なんだな、危険物の持ち込みはお断りなんだな!))
頑なに|アレ《グルちゃんが持っていた機器?》を危険物認定するメガネ小太り係員。
コイツ、本当に私達を通す気あるの?
「グルちゃん、アレは何なの?本当に大事な物なの?」
「ララちゃんは私の命です」
「命、なんだ⋯⋯⋯」
半泣きで訴えるグルちゃん。
随分やべーものみたいです。
これは絶対取り返さなければなりません。
((こ、これは事務所で預かりなんだな。返して欲しければ、帰りに事務所に寄ってくれなんだな))
「あ、アンタ、待ちなさいよ!?」
メガネ小太り係員は、グルちゃんの大事なララちゃん?を持って事務所がある方??に歩いて行ってしまいました。
私達はパーク内に押し込まれ、追いかける事が出来ません。
「ララちゃん!」
「あ、グルちゃん、待って!?」
「グルちゃん!」
「行ってしまったのじゃ?!」
グルちゃんはパーク内に入るやいなや、閉まる扉の隙間をすり抜け飛んで戻ってしまいました。
私も後を追ったのですが見えない壁に阻まれ、弾かれてしまいました。
つまりグルちゃんと分断されてしまったのです。
「ちょっと、そこの係員さん!連れと離れてしまったの。もう一度外に出たいんだけど!」
((ここは一方通行になっていて、一度中に入ると外に出る事は出来ません。外に出れるのは反対側のパーク出口となっております))
「はあ?そんなシステムお初でしょ?!緊急事態なのよ、外に出しなさい!」
((規則なので出来ません。意見等御座いましたら、コチラのアンケート用紙にお書き下さい))
「アンケート取ってんじゃねーよ!?」
駄目だこりゃ、本物と違って対応が悪過ぎでしょ!?
とにかくこれじゃ身動きがとれません。
本当にココは〇〇ニーランドなの?
「カーナさま、どうします?」
「グルちゃんが居なくなってしまったのじゃ!」
「とにかく一旦外に出ましょう。それでココに戻って来る。そもそもペリーをゲートウェイ前で待たせてるんだから、ここに戻ってこないといけないんだわ」
一方通行なんてシステムは私は知りません。
マジにここは何ランドなの?
「あ!?あそこに毛むくじゃらの人が歩いてます」
「人間じゃないのじゃ!」
「ああ、着ぐるみね。ここはキャラクターが売りだから、スタッフはその姿でお出迎えしてくれるのよ。中に人が入ってるの。まあ、ここはゴーストゾンビさん達だけど」
「きゃらくたー?」
「人間が入ってるのじゃ?」
「ここは様々な物語の夢と冒険を再現した遊園地よ。んー簡単に言うと本や小説の中のお話しを再現したテーマパークといった感じかしら」
「そうなんですね」
「何となくじゃが分かったのじゃ」
二人にはちょっと難しかったかな。
でもこのダンジョンこそが人の意識を具現化する仮想空間になるんだけど、そこは二人に言っても理解出来ないものね。
何にしてもグルちゃんもペリーもゲートウェイの外。サッサと反対側に行って、このゲートウェイに戻ってこなければなりません。
入って直ぐに出るのは勿体ないけど、グルちゃんの安否が最優先だもの。
ペリー?
さあ?
遠目に見てますが耳のデカいキャラクター。
おそらく前世で有名な、あのマウスキャラに違いありません。
まあ、私は熱烈ファンという訳でもありませんし、ゴーストゾンビ達の行列が並ぶ為の仕切りロープで蛇行してまで続いていて、その行列に並ぶつもりも忍耐もありません。
今更ですが、単なる写真撮影ですら長蛇の列作っても忍耐強く待てる日本人は、ヤッパリ偉いと思います。
「という事で、一旦出口まで行くわよ!」
「分かりました」
「行くのじゃ」
という事で歩き出した私達。
色々子供には目移りする誘惑がアチラコチラにありますが、ここは二人に我慢して貰いましょう。
「カーナたん、みみマウスの風船が欲しいのじゃ」
「ウンウン後でね」
「カーナさま、あそこのお菓子が美味しそうです」
「ウンウンそうね」
うーん、歩き出したんですが立ち止まってばかりで中々前に進めません。
やはり子供は、パークの誘惑に耐えられないようです。
はあ、これは弱りました。
((いらっしゃい寄ってらっしゃい、ミミ(耳)マウスのクッキー姿焼だよ))
「ミッ◯ーマウスのクッキー姿焼き???」
((ちっちゃい嬢ちゃん、ミッ◯ーマウスじゃなくミミ(耳)マウスだよ。発音が違うさね))
「??!」
お菓子売りのゴーストおばちゃんがデカいクッキーを焼いていました。
人間サイズのクッキーは、どうやらこのパークのキャラクターのようです。
しかも、私が知ってる某テーマパークのキャラソックリだけど発音からして違うキャラクター。
やはり私の記憶はここでもブレてるようだけど、等身大クッキーなんかどうやって食べるんでしょうか?
ミミ(耳)マウス???




