第213話 バッグ拝見
◆〇〇ランド
カーナ視点
ええっ!?
この受付お姉さん、年齢詐称って言いました?
年齢詐称??
「あの、年齢詐称とはどういう事でしょうか?」
((読んで字の如く年齢を偽る事です。アナタとアナタ、年齢詐称してますよね?))
はい、お姉さんが指差しアナタ呼びしたのは私とグルちゃんです。
私?もちろん年齢詐称してますよ。
精神年齢的にですけどね。
グルちゃん?
年齢詐称⋯⋯⋯ランドセル背負ってる時点で確かにアウトかもです。
ところで今更気づいたんですが、グルちゃんのランドセルの頭から出っ張ってるのってソプラノリコーダーですかね?
それ、いつ使うんでしょう。
ちょっと気になっただけです。
「年齢詐称って、証拠でもあります?」
((一歳はそんなふうに弁が達者じゃないし、ランドセルを背負ってません))
「ごもっとも」
と、いう事で、六歳認定で事無きを得ました。
いや、それも無理やりでしたね。
ああ、通貨は円ではなく皇国金貨で大丈夫でした。
理由は皇国内ダンジョンだからでしょうか?
特に詳しくは聞きませんでした。
多分お姉さん、答えられないと思いましたからね。
ええ、もちろん支払いはオルデアンちゃんの白金貨でした。(白金貨しか持ち合わせがないようで)
私は銅貨しが持ち合わせがなかったから代わりに支払いをお願いしました。
精神年齢三十路の威厳?
何それ、美味しいの?
((それではチケットを拝見いたします。また、危険物等の確認の為、そのバッグをチェックさせて頂きます))
はい、恒例のゲートウェイ危険物チェック。
今回、私達でバッグを持ってるのはグルちゃんだけ。つまりランドセルをチェックすると?
「え?嫌です!」
((チェック拒否は入園をお断りする場合が御座います))
あちゃー。
グルちゃんはランドセルを頑なに抱き込み、チェックを完全に拒否ってます。
まあ、ランドセルは小学生にとってはプライバシーの塊みたいなものですから、気持ちは分からないでもありません。
ですが、バッグ入口から覗き込むだけの簡単なチェックとの事。
何とかグルちゃんを説得してチェックに臨みます。
((これは何ですかなんだな?!))
「ああ、それを出さないで下さい?!見るだけって言ったじゃないですか!」
あーと、珍しくグルちゃんが怒っています。
係員は一体何を取り出したの?
その様子に思わず覗き込んだ私とオルデアンちゃん、織姫ちゃん。
その係員が摘んでいるものを見て、大きなクエスチョンが点滅してました。
え、アレは何なの?
その係員がプランプランしてる物は、キーホルダーみたいな作りで丸っこく、小さいスイッチみたいなものがありました。
は?マジに分からんデズ。
あ、因みにグルちゃんのランドセルは妖精サイズですが、中身は実際の現物サイズのようです。
つまり、ランドセルから出した時点で元の大きさに戻るのです。
所謂、マジックバッグというところでしょうか。
中身が誰でも見れる時点で、マジックバッグの劣化版みたいなもの。
おまけにフタを開けて逆さにすれば、中身がガラガラと出てくるランドセル特性は健在でした。
だけど係員さん?
ランドセルを逆さ出しで調べるなんて度を越してるんですが?!
グルちゃんが怒るのは当たり前です。
「カーナおねえさま、酷いです」
「まったくだわ!大丈夫、任せて!アレは私が取り返すわよ!」
「え?カーナおねえさま??!」
押しの弱いグルちゃんじゃ、これ以上係員と渡り合うのは限界です。
ここで私がバトンタッチです。
「ちょっとソコの係員さん?見るだけって約束だわ。逆さ出しは聞いてないわよ!」
((う、疑わしいのはちゃんと確認が必要、なんだな。僕は間違ってないんだな!))
「約束が違うって言ってるのよ!バッグの中を覗き込むだけって約束だわ」
((こ、この子のバッグは小さ過ぎて、開け口から中身を見る事が困難なんだな??やむを得ない処置なんだな))
妙ですね?
この係員の男、何故かデジャヴを感じます。
小太りメガネで《なんだな》口調、知り合いにいましたっけ?
((だ、だからちゃんと見てるんだな。そして、こ、これは危険物かも知れないから没収なんだな!))
「没収?!だ、駄目です!そんなの許されない。だってララちゃんが死んじゃうもの!」
「グルちゃん?」
グルちゃんが取り乱してます?!
あの小太りメガネ係員が持つペンダントみたいな機器?に何があるというのでしょうか。
新たな謎を呼ぶ展開。
一体この先どうなるの?
ララちゃんって???




