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第203話 シャボン玉空間

◆ダンジョン温泉✹海底?

カーナ視点


はい、無事に危険物の処理は亜空間収納の片隅に封印して事無きを得ました。

途中、ナビちゃんがホラーを見ていい?なんて聞いてきたので、御札を貼ってシッカリ封印しました。

今更だけどナビちゃん、完全に人格がありますよね?今更ですが。



「まだ幼稚園に着かないんですかね」

「そろそろじゃ。ほれ、耳を澄ませばじゃ」

「耳を澄ませば?」



⋯⋯だか⋯⋯⋯がっこう⋯⋯⋯



はて?

何やら聞こえてくるような??



((((((((メダカのがっこうは、かわの〜なかー。そーとのぞいてみてごらん。そーとのぞいてみてごらん。みんなでおゆうぎしているよ〜)))))))



「⋯⋯⋯⋯⋯⋯」

「どうじゃ、聞こえるであろう」

「カントリーロードが聞こえません」

「何を言っとるんじゃ?ちゃんと聞こえておるじゃろう!子供達の歌声がの」



確かに童謡が聞こえます。

ですがココは川の中ではなく《海の中》です。

間違いなくメダカ達はお陀仏になるでしょう。



「お主、ロクでもない事を考えておるだろう?」

「ソンナ事ハアリマセンヨ」

「顔がヘノヘノモヘジじゃぞ!」

「ほへ?」



そうこうしている内、ペリー馬車は海底にある大きなシャボン玉に近づいていくのでありました。

中には木造三階建ての古めかしい建屋が、ウナギの寝床のように長く続いてました。

アレがメダカの学校?



ガラガラガラガラガラガラッ

キィッ

「グワワッ」 



はい、ペリーが建屋前で足を止めました。

目的地に着いたようです。

ココが魚の幼稚園なの?



((あ、乙姫さまだ?!))

((本当だ、乙姫さまだ!))

(((((((わーい))))))

「おお、お前達、元気じゃったか?」



うわぁ!?

沢山の小魚が集まってきて、乙姫ちゃんが魚の塊に包まれました。

ココは子供達との感動的な再会シーンですが、何かパニック映画の人に群がるピラニアみたいになってます。

大丈夫なの?



「ちっちゃいお魚さんが可愛いです」

「いっぱいいるのじゃ!」

「まるで夢の水族館です」



オルデアンちゃん、織姫ちゃん、グルちゃんが感動しています。

小魚達はお魚の子供達。

ふわふわと大気中を泳ぎ回っています。

確かに幻想的なシーンですが、ちょっと待って下さい?!


ここは一応シャボン玉の中。

空気がある水の無い空間です。

なのに、小魚達は当たり前のように空気の中を泳ぐように飛んでます。

どういう事なんでしょうか?



「うむ、説明しとらんかったの。このシャボン玉は妾の権能で出来ておる事は伝えたであろう?実はな、このシャボン玉の中の空気には水の特性を与えてある。つまり魚族が呼吸したり、泳ぐ事も可能なんじゃ」

「何そのご都合主義の権化みたいな話は?!」



嗚呼、はなから物理法則を曲げてましたね。

アインシュタインさん、ごめんなさい。

ラノベだ、ラノベ!



「カーナさま、本当です?!私、お空を泳いでます!」

「待つのじゃオルデアン!妾も泳ぐのじゃ!」

「おねえさま方、待って下さい!」



あーらら? 

三人娘がふわふわと泳ぎ出しました。

その回りに小魚達が輪になって迎えてます。

何か楽しそうだわ。

トナカイ仮装幼女二人に赤い三角帽の簡易サンタ小学生。

はて?トナカイ仮装の幼女達が空を泳ぐ姿って、どんなスチエーションなんですかね。

トナカイの意味あるの?



「ほほう、若者は楽しそうじゃの。ならばもっと早く言ってやれば良かったのじゃ」

「いやいやそれ、幼女姿で言って欲しくないんですが⋯⋯」



やはりロリババアなんですね。

私はロリ三十路ですけど。

後で聞いたら竜宮城でも同じ仕組みになっていたようで、確かに早く知ってたらオルデアンちゃん達はもっと楽しめたかも知れません。

まあ、でも小魚達と泳ぐ三人娘は本当に楽しそう。いい笑顔で良かったです。



「ならばこれから上映会じゃ。今の海を見せてやるのじゃ」

「へ?ヤッパリ上映会をやるんです?」

「当たり前じゃ。目覚めてからの日課は子供達とDVDを見る事じゃ!」

「お話しは分かりました。ですが先ほどDVDは中身間違いで私が回収しましたよね?」

「あれは余興で持ってきた分じゃ。いつも見ておるDVDはこの玉手箱の中じゃ」

「玉手箱?!」



と、言われてふところから玉手箱を出した乙姫ちゃん。

間髪入れずに開けました。

煙と共に中から現れる銀ピカDVD。

いや、その煙は心臓に悪いから止めろや!



こうして、お魚の幼稚園(メダカの学校?)慰問はDVD上映会に進むのでした。


サンタクロースの意味は??


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