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第194話 女中頭?

◆ダンジョン温泉✹竜宮城

カーナ視点


『ふはははは、やった。ついにやったぞ!我らダーク・エンジョイがついに世界樹の鍵を手に入れた。これでポエムニル国は我らのもの!』

《《《そこ迄よ、ダーク・エンジョイ!》》》

『ぬ?何者だ!?』

《私はジャスティス・レッド、世界の平和を乱す悪の組織ダーク・エンジョイ!私達がいる限り悪が栄える事はあり得ない》シャキーン

《私はジャスティス・ブルー!正義の前に悪は破れるが鉄板!》シャキーン

《私はジャスティス・イエローよ!悪の栄える試し無し!正義の使徒、ジャスティス・(スリー)只今参上!》シャキーン

『フハハハ、ならば返り討ちにする迄。我らダーク・エンジョイの野望を阻むのは何人たりとも許されぬ。行け、ダーク獣!ジャスティス・(スリー)を蹴散らすのだ!』

『グオグオ、グオオオ!』ドッカッ、ドッカッ、ドッカッ



えー、私が鯛女中から妹神(いもしん)さまの事を聞いてる間にステージでは新しいヒーローもの(ヒロインもの)が始まりました。

女子会してた四人のお子ちゃま達は再びステージに釘付けです。

ホント好きね、アンタら。

まあ、鯛女中に引き続き妹神(いもしん)さまの事を聞くチャンスだけど。



「えーと、鯛女中さん?」

((|Pagrus majorパグルス・マヨル硬骨魚綱スズキ目タイ科よ))

「へ?」

((私の本当の名前よ。でも普段は鯛でいいわ))

「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯」



今更なげー本名があったなんて分かりたくねーでごぜーますよ。

タイでいいなら言わんでヨロシ。



「その、妹神(いもしん)さまの性格とか容姿とか、分かる範囲で教えて貰えますか?」

((そーねぇ。実は私も会った事がなくてね))

「え、凄い詳しいからてっきり会った事もあるのかと思っちゃいましたけど」

((会った事があるのは女中頭の姉さんね。今、呼んであげるわ))



ほうほうほう、女中頭って上役がいるんですね?

そちらの方がより詳しくご存知だと。



((何?今厨房が忙しいんだけど?))

((ああ、姉さん。客人の一人が妹神(いもしん)さまの事を聞きたいらしいんですよ))

((妹神(いもしん)の事?あんな奴の事聞いてどうするんだい?物好きもいたもんだね))



現れた女中頭さんは普通に他の鯛女中と変わらぬ鯛さんでした。

見分けがつかねーでごぜーます。

ん?

あんな奴?物好き?

何か妹神(いもしん)さまを随分嫌ってるような言動が聞こえます。

どういう事でしょうか?



((で?妹神(いもしん)の事を知りたいのは何処にいるんだい?))

((それは今回の客人で、そこの小さい御仁です))

((小さい御仁?))

「はいはーい、私が小さい御仁でーす」

((アンタは⋯⋯⋯⋯⋯⋯))

「はい?」

((女中頭?))

((⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯))



えー?女中頭がフリーズしてます。

鯛顔でフリーズされても表情筋が見えないから何を考えてるか分かりません。

勘弁して下さい。



「あの、もし?」

((⋯⋯は!?私は今何を??))

((女中頭、大丈夫ですか?))

「⋯⋯⋯⋯」

((一瞬意識が飛んだみたいだ、ちょっと顔を洗ってくるよ))スタスタスタスタッ

「あ!?」

((行っちゃいました))

「行っちゃいましたね⋯⋯⋯」



鯛女中頭が顔を洗ってくるって行っちゃいました。鯛顔で洗面台で顔を洗う鯛女中頭。

ちょっと想像できません。

それにしても何故に私を見てフリーズしたんですかね。

何か失礼じゃありません?



((あの、妹神(いもしん)さまの事は乙姫さまにお聞きになれば宜しいのでは?))

「そう思ったんですが今はあんな感じなんで」

((ああ))



私が乙姫さまを指差すと鯛女中は直ぐ様納得してました。

何でかって?四人の幼女が立ち上がってヒーロー(ヒロイン)達を応援してます。

めちゃくちゃ真剣で目がキラキラでヤバいです。割り込む要素ゼロですね。


そりゃあね、これまても乙姫さまに聞いた方が早いかなーって思ってましたよ?

だけど何かタイミングが合わないっていうか、精神年齢的に離れちゃうっていうか、合わないんですよね。

アレ?

でもロリババアなら私の精神年齢と合うのでは?

ま、いいか。


とにかく鯛女中頭が色々ご存知ならそれでも問題ないんです。

それにしても顔洗うの長いな。


ついでにトイレも行ったのかしら?


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