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第172話 一回休み?!

◆ダンジョン温泉海岸

カーナ視点


すっかり落ち着きを取り戻した私達(約一名)は現在タートル号に乗り、温泉深海探検の旅に出ております。

オルデアンちゃんでも足が立ったハズの巨大温泉プール?海?は、タートル号が着水するとみるみる何故か深い温泉の中に沈んでいったのでありました。

慌てた私達は息つぎしようと大騒ぎしたのですが、船長のコブラ▪タートルがハンドガン片手にシャラップしてきたので成り行きを見守るしかありません。

するとどうでしょう。

タートル号は丸いシャボン玉に包まれ、私達が窒息する事もお湯に濡れる事もないではありませんか。

まあ、なんて便利なシャボン玉。

私もこんなシャボン玉が欲しいです。

ポケットを叩くとシャボン玉二つ?もう一度叩くとシャボン玉三つ。

唐突ですが私、極秘情報でタートル号船長コブラ▪タートルの衝撃情報を入手しました。

コブラ▪タートルは奥さんのレレディがいるのに、な、なんと?!不倫してるのです。

しかもその不倫相手はあの永遠のライバル、ガラスボーイ。

そう、コブラ▪タートルは男女どちらでもイケるバイセクシュアル(両性愛者)だったのでした!

パチパチ。



「はい、現実逃避終わり!で?まさか温泉プールにこんな深い場所があったなんて知らなかったけど、カメは私達を何処に連れていくわけ?」

「グワグワワ」

「ノー?」

「いや、アンタら何言ってるか分からんし」



本来、従魔は気持ちが伝わるものですが、ペリーからは食欲に関する気持ちしか伝わってきません。

食いしん坊ペリカンは食う寝る食う寝るしかないようで、そんな従魔は要らんがなです。



「えーと、カーナおねえさま。カメさんはファイブステージ(V)に向かってるって言ってます。予定通りだと」

「何が予定通りか知らんけど、さっきまでの温泉がホォーステージだったのかしら?いつの間にか通り過ぎてた訳?」

「みたいです」

「アレ?ステージボスには出会ってないけど??」

「きっとスゴロクマップでパス出来たのではないでしょうか」

「なるほど。そうなると気になるのよね。ホォーステージのステージボス、どんなだったとか」

「会わないで済めば、それに越した事はないのでは?」

「それはそうだけど」



とにかく色々ありましたがホォーステージ(Ⅳ)は通過できてたようで、これから向かうのはファイブステージだそうです。

今更ながらですが、どんだけステージを越えれば出口に辿り着けるのでしょうか。



「ところでカーナおねえさま、もうシャドウボクシングはいいんですか?」

「ええ、いい汗かいたわ。イライラが吹き飛んで最高よ。グルちゃんもやったら」

「え、私はいいです………」

「勿体ない。ヤりきった感が気持ちいいのに」

「………………」



その後、暫く変な顔で私を伺っていたグルちゃん。

何で??



チラッ

私とグルちゃんが話し合ってる横で、オルデアンちゃんと織姫ちゃんはシャボン玉に顔を付けて外を見るのに夢中です。

このシャボン玉、透明なくせにゴムみたいに弾力があって肌触りがいいんです。

オマケに温泉のはずですが何か魚みたいなのもいて、シャボン玉は窓みたいで二人は釘付け。

こういうの、子供は目がないですよね。



「オルデアン、何か泳いでいるのじゃ?!」

「織姫ちゃん、こっちにも見た事ないお魚がいるわ」

「何だかほんわかして景色が綺麗で素敵なのじゃ」

「本当に綺麗」



辺りは珊瑚?の群生地に色とりどりな魚達。

もはや温泉なのか、熱帯の海なのか識別は困難です。

だいたい温泉の中で泳いでる魚って、本当にお魚か怪しいところです。



「海岸で子供達の苛めに遇うカメ。恩返しで次ステージへ乗せてもらう私達……だいたい先の展開が読めるわね」

「カーナおねえさま??」

「ノー?」



このすっとぼけカメは間違いなくダンジョン側の意図に添って動いてるんでしょう。

まあ、だとしても取り敢えず先に進める訳だし、暫くは成り行きに任せるしかないですかね。

因みにペリーは先ほどバッテン魚を100匹ほど食べたので、今は花提灯にヨダレたらたらグースカです。

マジにお荷物なんですが?



「んでグルちゃん、私達の立ち位置なんだけど?」

「スゴロクマップですね、待って下さい」



ここで再度のマップ確認です。

果たして他チームの状況はどうなっているのでしょう?


ガサガサ

例によってグルちゃんがお疲れなスゴロク用紙を広げていきます。

オルデアンちゃん達も気づいたのか、私達のところに集まります。

さあ、状況は?



「状況もへったくれもないんだけど、私達がサイコロ振らない限り他チームがスゴロク進める事は出来ないのよね」

「そうなんですが、私達《一回休み》だったんです」

「あ、そうか!」



そうでした。

一回休みなら、その間に他チームが先に進める事もあるはずです。


これは緊急会議案件ですね。


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