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第153話 スゴロク▪マップ

◆ダンジョン異空間

カーナ視点


カランコロンッ



「はい、丁半皆出揃いました。賽の目は」

「カーナさま?それは何ですか?」

「チョーはんって何なんじゃ??」

「カーナおねえさま?」

「いや、つい雰囲気でやっちゃった」

「雰囲気ですか?」

「意味あるのじゃ?」

「?」

「ごめん、意味無かったわ」



えーと、グルちゃんがサイコロを《竹壺ソックリなサイコロ入れ》ごと渡してきたので、つい壺振りの真似事をしちゃいました。

海より深く反省します。



「で、肝心のサイコロの数字は」

「赤い丸が一つです」

「赤い丸なのじゃ」

「カーナおねえさま。一です」



うーん、どう見てもスゴロクですがマップでの一マスには何も書いてはありません。

ただの一歩前進ですか。

むう、ニが出ればさらに《三歩進む》と書いてあったのに、なんとも残念でなりません。



「仕方ない。ではコマを一歩動かすわよ。グルちゃん」

「はい。カーナおねえさま」



は!?

今更思ったんですが何故にマップ上をサイコロ目でコマ動かす必要あるんですかね?

見た目スゴロクだから疑いもせずサイコロ振りましたが、これこそ意味が無いのでは?

因みにコマはグルちゃんのミニチュアです。

可愛い。



「えー、グルちゃん?今更だけどマップ上でコマを動かす意味は何なの?」

「カーナおねえさま。とっても重要な事なのです。そのコマは私達を表しています」

「そうなの?」

「そしてコマで動かせば早く進めるんです」

「早く進める???」



はい、グルちゃんから分からない説明を頂きました。


《コマで動かせば早く進める》??


全く理解不能です。

私の頭はショート寸前。

グルちゃんに遊ばれてるの、私?



「カーナさま、グルちゃんが間違うはずはないと思います」

「オルデアンちゃん?」



オルデアンちゃんが私の機微に反応して言いました。

長い付き合いでスッカリ私の考えが読めてしまうようです。

6歳で読心に長けるとは将来が末恐ろしいわね、オルデアンちゃん。

流石皇族というところでしょうか。

そうですね。

まあ相手は小学生低学年天使女子。

私は精神年齢三十路大人思考妖精女子。

ここは悩まず笑ってスゴロク楽しむのが《大人対応》というところでしょうかね。



「カーナおねえさま?」

「ゴメンね、グルちゃん。私は考え過ぎてたわ。それじゃコマを動かすわね」

「早くコマを動かすのじゃ。次は妾がサイコロを振りたいのじゃ!」



織姫ちゃんは本格的にスゴロクをやる気満々でいるようです。

コレ、マップだからね。

スゴロク振りは普通必要ないからね。

とにかく先に進みましょう。

(スゴロク)



「えいっ」カタンッ



そう言って私は、スゴロクのコマを動かしたのでした。



ゴウッカシャカシャカシャカシャッ

「うん?」



アレ?

私達は薄暗い平原のようなところいました。

そこの一画に座り込み、皆でスゴロクをやっていたのです。

それで先ほどサイコロを振って、一が出たからコマを動かしたところだったんですが??



ピピピッ

チュンチュンッ

ココココッ



「…………こ、此処は!??」

「カーナさま、お花畑があります!沢山の色が一杯です。まるでカーナさまのお住まいの様です」

「凄いのじゃ!沢山の木があって暑いのじゃ。ここは何処なのじゃ!?」



いきなり背景が早送りになったと思ったら、此処は何処?私は誰??

私達はいつの間にか、アマゾンの熱帯雨林地帯に来てしまったようです。

バナナがたわわに実ってます。

そんなバナナ?!



「グルちゃん?!」

「はい、カーナおねえさま」

「ちょっ、説明をプリーズ!」

「はい。このコマをマップ上で動かすと、動かした分だけ私達も先に進めます」

「………………それで?」

「以上です」

「以上なの!?」

「はい!」

「……………」



ニッコリと満面の笑顔が愛らしいグルちゃん。ヤリキッタ感満点の笑顔です。

ですが突っ込みどころしかないこの状況。

つい怒鳴りたくなる私は悪くはないと思います。

ですが私は、精神年齢三十路大人思考妖精女子。

小学生低学年天使女子に怒る矜持は持ち合わせてはおりません。

おりませんが、中々に忍耐が必要な今日この頃。

常識が通用しねーでやがります。



「はあ、とにかく現在値把握よね。ここはダンジョンのどの辺りなの?」

「ダンジョンは全部で10階層に分かれます。その他に各階層の間にステージゾーンが設けられてます」

「ああ、あの意味の分からないダンジョン▪ボスが居るところね」



カメヘンカメヘンのバレー試合は確かサード()ステージ。

なら次はフォー()ステージのはずだけど、今までのがダンジョンの1階層を移動してきた事になるなら次はフォー()ステージのはずだよね?



「ただ、このダンジョンは変異型です。私の探査が通用しない事もありえます」

「いや、普通のダンジョンも知らない私に変異型も何もないんだけど、変異型って?」

「分裂するんです」

「は?」

「このダンジョンは不定期に階層の分裂と統合を繰り返してます。ようは階層数が変化するという事です」

「それって何?今日は10階層でも明日は20階層になってるって事??」

「はい、そうなります」



グルちゃん探査の階層数が宛てにならないって事?

ほとんどインチキじゃん?!



「ですがそれをショートカットし、最短で出口に到着を目指せるのが、このスゴロク▪マップなんです」



言ったよ!?


今、本人がスゴロクって言ったよ!!


やっぱりコレ、地図じゃなくてスゴロクじゃん!


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