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第145話 バンジーブランコ?

◆ダンジョン異空間

カーナ視点


((ねぇペッター?あそこに逃げ出したヤギがいるよ??))

((バイジ、あれは人間の女の子と虫だよ。おじいさんに習わなかったの?))

((おじいさん、家庭教師の先生とラップ?ヤるのに忙しいんだって))

((寡黙なおじいさん何処行った))



突然アルプスみたいな山が現れたと思ったらヤギ飼いの少年少女がお話してました。

うーん、どっかで見たキャラクターだけど思い出せません。

ま、いいか。



「カーナ様、あそこにお空から垂れてるブランコが!」

「ああ、アレはバンジーブランコね」

「私、乗ってみたいです」

「バンジーだから止めよう。とーても怖い」

「でもヤギ飼いの女の子が乗るみたいです」

「切れたらヤバいから」

「楽しそうに立ち漕ぎをしてます」

「真似しちゃ駄目」

「あ、切れた」

「…………」



とーにかく早く、このダンジョン不思議空間を抜け出して、オルデアンちゃんをお城に帰すのが私の当面の使命です。

危ない真似はサセラレマセンよ。



((ねぇ、そこの女の子と、虫?))


「虫じゃねーよ?!」

「どなたですか?」



虫扱いする《厚かま車椅子金髪女子》に呼び止められました。

喧嘩売ってんかい!?



((ヤギ飼いの女の子を知らないかしら?))

「ああ、それなら崖の下に?」

「その子ならその先にヤギ飼いの男の子と一緒だったわよ!」

((有り難う。ガッテンマイヤー、行きましょう。バイジは向こうにいるわ))



ゴーストゾンビの《厚かま車椅子金髪女子》の言葉に、付き添いの《三角メガネウーマン》はジロリと私達を睨みます。

何なのよ?教えてあげたじゃない。



コソッ

『カーナ様、何で?』

『余計な事を言うと何かのイベントに巻き込まれるからよ。ゴーストゾンビはイベントエキストラ。彼女らは私達に何かをさせようと現れたはずよ。向こうのペースにハマったら駄目よ!』



キランッ

((グララお嬢様!この者達は信用出来ません。嘘をついている気がします!))

((何でそう思うの?))



チッ

眼鏡が光りました。

疑り深い《三角メガネウーマン》です。

別に嘘はついてませんけど!(余計な事を言わないだけよ)



((あの虫が邪悪です。とっても顔が悪い))

「じゃかましいわ?!」



今世紀最高の美少女を捕まえて顔が悪いだ?

いてこましたろか!!

って、彼女らと話し込むのは益々巻き込まれますか。

ここはさっさとスルーで躱しましょう。



「仕方ない。オルデアンちゃん、回れ右して別のルートを探そう。彼女らに関わるのは不味いわ」

「分かりました、カーナ様」


くるっ

タッタッタッタッタッ

元来た方向に走りだしたオルデアンちゃん。

彼女の肩に乗りながら後ろを振り返りると、《厚かま車椅子金髪女子》が呼び止めようと手を出してました。




((あ、もし!?))

((悪い顔の虫!何処に行くのですか?!))


「悪い顔言うな!?行き遅れ三角メガネ!」


((キーッ、何て失礼な虫なんでしょ!お嬢様、あんなのに関わるとろくな事になりません。放っておきましょう!))




こうして私の機転により、上手くイベントに巻き込まれずに済みました。

良かった良かった。





タッタッタタッ

「はあ、はあ、はあ、カーナ様、ここまで来れば大丈夫でしょうか?」

「うん。もう二人は見えないわ。上手くやり過ごせたわね」

「はあ、はあ、疲れました。少し休みたいです」

「頑張ったわ、オルデアンちゃん。そうね、休みましょうか。ところでココは何処かしら?」

「あ、カーナ様!アレは!?」

「うん?」





キィーッコーッキィーッコーッキィーッ




「きゃはは、楽しいのじゃ!これはスリル満天なのじゃ!教えてーなのじゃ?」





は?

えーと?

何処かで見た黒髪女の子がバンジーブランコで立ち漕ぎして楽しそうー???




「「織姫ちゃん???!!!」」


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