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第136話 サードステージ20

◆カーナ視点


ピィーッ((0ー9))

ピィーッ((0ー16))

ピィーッ((0ー25))


((第二試合終了。勝者、黒子女子や。これで1ー1のタイ。次の第三試合で最終勝者が決まるで。皆、気張ってや))



それから始まった第二試合は、文字通り手も足も出ない展開でした。

正直、幼女▪妖精▪駄犬▪|鶏のブレーメン音楽隊チーム。

それでも相手が黒装束か、只の盗賊なら十分な勝機がありました。


ですが今回の相手は

【玉藻型機動怨霊ロボtypeマークII】

ピロン《カーナ視点での名前付けです》



○オン正規スーツに匹敵するスペック。

ハイスペ機動ロボが相手では、やはり○ンダムが必要でした。



ぬぬ、しかし変です。

殺人サーブでなくともレシーブが見込めない中、機動怨霊ロボを繰り出すまでもなかったはず。


その疑問を感じてチラッと相手監督席を眺めれば、モヒカン世紀末の後ろから強力なオーラを放つ偉そう男、ブルマバージョン。

情けない格好ながら私を見返すその眼光は、あっという間に私の目線を撃ち抜きました。

アウチッ?!


なるほど。

それでもロボを出したのは、圧倒的な優位差見せつけ、私達に少の希望も無い事を知らしめる為。

更には、絶望を植え付ける事を狙ったものだったのでしょう。

これは最初から相手監督(偉そう男)の戦略だったに違いありません。




真っ青な顔で座り込むオルデアンちゃん達。

唯一気を張っていたヒューリュリ様は、先ほどのボールを追って行方不明。

はい?元々当てにしてませんが?


『ゴケーゴケーゴケー』

「何、テバサキ?え、援軍を呼んである?援軍って私、心当たり無いんだけど?」


なんと、テバサキが援軍を呼んでいたそうです。

テバサキの援軍って他の鶏奥さん達の事?

それって焼き鳥(焼け石)に水………



「姫!」

「オルデアン様!!」

「織姫様ーっ!」

「「「「「姫ーっ!!!」」」」」


何でしょうね。

幻聴でしょうか。

イケメンの声が聞こえます。

え、何でイケメンと判るのかって?

そりゃあ、一度唾付けたからです。

忘れる訳ないじゃないですか。


ピロン

(無駄に才能)


ナビちゃん、辛辣?




「アルタクス、テリア?!」

「おおっ伽凛(かりん)よ、来てくれると信じておったぞ!!」

『ゴケーゴケーゴケー!』

『コッココッココッココッコ!』



なんと!

赤い制服姿の格好いいイケメン軍団。

あと西洋メイドと和服女中。

そしてそして、あの唾付けイケメンの登場です!!

まさに私の白馬の王子様。

因みに乗るのは白馬でなく駄犬です。

ホワイ(何故)




「ヒューリュリ様、無事に姫様達に合流出来ました。有り難う御座います」

『良い。我も今回はお前達の力を借りたい。すまぬが(あるじ)の力になってやって欲しい』

「勿論です」


イケメンが駄犬から降りながらお礼を言ってます。駄犬が上から目線で応じてますね。

あれ?いつの間に仲良くなったんですか?


それにしても抜群のタイミングで援軍です。

ほとんどライトノベルズ展開。

あ、たも網無いじゃん?!



ピィィーッ!


((虫チームも選手交代か?交代なら早よ申告してな))

「勝手に虫チーム認定しないでよ!」


またまたカメヘンがカスハラです。

妖精職、馬鹿にするな!

妖精職って何?


ピロン

(そんな職業ありません)


ナビちゃんの突っ込み無視して状況を冷静に判断しましょう。

カメヘンカメヘンから選手交代のタイムを貰いました。

むむ、さて、どうやってチームを再編しましょうか?


①妖精▪イケメン▪メイド▪女中▪鶏▪駄犬


取り敢えず、最初から戦力外の幼女とテバサキ奥さん外すとこんな感じです。

むむ、駄犬も要らないか。


②妖精▪イケメン▪メイド▪女中▪鶏▪その他イケメン


「カーナたん、うちの伽凛(かりん)は無理そうじゃ」


織姫ちゃんからアドバイ貰いました。


②妖精▪イケメン▪メイド▪鶏▪その他イケメン▪その他イケメン


「テリアもバレー、やった事ないそうです」


メイドも脱落、と。


③妖精▪イケメン▪その他イケメン▪鶏▪その他イケメン▪その他イケメン


『ゴケーゴケーゴケケ』


テバサキも嫌だと。


④妖精▪イケメン▪その他イケメン▪その他イケメン▪その他イケメン▪その他イケメン


(あるじ)、この際(あるじ)もチームを抜けるのだ。気に食わぬが、このバレーというものに向いているのは人間、とりわけ日頃から体を鍛えているこの者達に任せるのだ』


駄犬に戦力外通告されました。

逆恨みかも知れません。

ここは慎重な検討が



「カーナ様。このアルタクス、決して無様は晒しませぬ。カーナ様は我らの大事な御方。後はどうか我らにお任せを!」

「「「「「お任せを!」」」」」



おお、私の周りにイケメンの花が咲きました。

S級イケメンを中心に騎士の礼を取りつつ私を気遣います。

これは逆ハーもいける、じゃなくて、皆さんにお願いするのが適切と云えるでしょう。


「はーい!お任せ致します。どうか、くれぐれも私の為に無理なさらないで。皆さんも」

「気遣い、痛み入ります」

「「「「「有り難う御座います」」」」」



イケメンアイドル軍団から感謝された!?

私の人生、前世含めこんな最高な事ってあったでしょうか。

夢じゃない?

ほっぺた、つねってっ痛?!

現実!!?

ヤバい、マジでヤバい!



「虫が赤くなった?!」


ふふ、黒子女子が羨ましげに何か言いましたが、今の私にそんな中傷は通じません。



は!?

身体が浮いている??

天にも昇る気分とはこの事でしょうか。



あ、私、妖精でした。


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