表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

127/430

第124話 サードステージ8(大回廊の先は?)

◆ピラミッド内部

カーナ視点


(ホォー)

ジャジャーン

『何だ、(あるじ)?』


(スリー)

ジャジャーン

「カーナたん、何じゃ?」


(ツゥー)

ジャジャーン

「カーナ様?」


(ワン)

ジャジャーン

「国際援助隊、雷鳥(らいちょう)発進よ!!」

(因みに 雷鳥(らいちょう)は英語読みでもサンダーバードとは言いません)




(あるじ)、さっきから何を変なポーズをとっておるのだ?』

「新しい踊りですか?」

「カーナたんは一人遊びが好きなお子ちゃまじゃな」

「な、何ていうかこれはノリよ《ノリ》!気にしないでねーっ」


あう、六歳児和服娘にお子ちゃま扱いされました。

うっかり脳内ボルテージが上がり過ぎて無意識にポーズを取っていたようです。

まさに後悔先に立たずですね。

日頃から自身の言動、行動に責任を持ちましょう。(カーナは責任感ゼロであった)






さて、大回廊を突き進むと、急に明るく広い場所に出る事となりました。

って、ここはドコ?私は誰?


「な、大回廊(トンネル)を抜けたら雪国だった?!」

「カーナ様、急に雪景色が?」

「おお、遠くに山が見えるが、山の上に何か有るのじゃ?!」

『うむ、神の森より寒くはないな』



大回廊を抜けるとそこは、いきなりの雪国でした。はい?!

ピラミッドの中に雪国って、もう何でも有りのコンコンチキです。

いくら常識が通じないとはいえ、これはちょっとやり過ぎじゃない?



((それじゃあ私の案内はここまでです。この先は観光案内所をご利用下さい。いい旅を))

「あ、はい。お疲れ様です?」

「ここまで有り難う。ツアコンお姉さん」

「バイバイなのじゃ!」

『うむ、達者で暮らせ。さらばだ』



私達が挨拶するとツアコンお姉さんはお辞儀をしながら霧散して消えました。ゴーストゾンビの移動手段でしょうか。何とも便利なシステムです。



ところで問題なのは私達の居る場所です。

いつの間にか私達は雪山に来ていました。

はあ、私達にどーせよと?

リフレインが呼んでます。

どうしてどうして私達は~♪

(意味無し。なんとなく?)

そんな訳あるかーい!?





「カーナ様、私達これからどうします?」

「ま、まずはツアコンお姉さんの指示に従いましょう。観光案内所?」

「カンコウアンナイショ?何じゃ?」

(あるじ)は色々と詳しいのだな』


いや、詳しいと言われてもツアコンお姉さんの指示に従ってるだけですよ、ヒューリュリ様。

そもそもピラミッドの中が雪国なんて、まさか、まさかのミステリーです。だからミステリーツアーなんですかね?


「あ、観光案内所発見!行ってみましょう」

「カーナ様、待って下さい」

(わらわ)も行くのじゃ!」

『我も必然だな』





観光案内所と書いてある小さい山小屋みたいな家屋。中に入るとメガネを掛けた割烹着(かっぽうぎ)姿の半透明婆さんが待ってました。


((あら、お客さんかい。観光案内なら其処のパンフを見るといいよ。あたしゃあ忙しい))


と、言いながらパンフレットの山を指す半透明お婆さん。

手に持っているのは競馬新聞、テレビは競馬中継がされている様子。それに釘付けのお婆さんは、レース予想に夢中で案内は適当みたいです。ちゃんと仕事して下さい。



じーっ


((ん?何だい、お嬢ちゃん?))


割烹着(かっぽうぎ)半透明婆さんにつられてテレビを見ていたオルデアンちゃん。

何か思う事があるのか、臭さがられるのも構わず半透明婆さんに言いたい事があるみたい?


「2ー14?」

((は!?ま、まさか!!))

「オルデアンちゃん?」

「どうしたのじゃオルデアン?」

『何だ何だ?』



オルデアンちゃんの言葉に何か感じたのか、割烹着(かっぽうぎ)半透明婆さんはスマホのような物を出すと、慌てて何かを入力始めます。どーなってるの?



『『あーっと!?最終コーナーを回ったところで大本命のムテキダテイオーが大失速?!ここでダークホースのヤットキタサンが急浮上!そのままゴールに入りました。なお、二番手にはこれもどんでん返し、イマゴロキタサンが入りましたーっ!これは誰も買えない。万馬券間違い無しだーっ!!!』』



うわっ、競馬実況が大穴来たみたいで絶叫を上げてます。万馬券なんて皆が買えないから出るんでしょ?

そんなレースは糞レースです。



((やった!?やった!!万馬券、万歳!!))


ひゃいっ?!

いきなり小躍り始めた割烹着(かっぽうぎ)半透明婆さん、一体何ごと!?


((お嬢ちゃん、あんたのお陰だ。お嬢ちゃんが言った数字買ったらバッチリ万馬券だったよ。有り難うーっ、お嬢ちゃん!))

「良い事があったんですか?おめでとうございます」

「何じゃ何じゃオルデアン?」

『どうしたのだ?』

「オルデアンちゃん、何をしたの?」

「あ、カーナ様。あの動く絵にお馬さんが写っているんですが、綺麗なお馬さんを見つけてその背番号を読んだんです。そしたらお婆さんに誉められました」

「競馬予想大的中?!」

((そうだよ。この子は馬の見た目で判断して一番を取れる馬を予想したのさ。まったくたいしたもんだよ!))

「お、役に立てて嬉しいです?」

「オルデアンちゃん、次のレースだけど」

「はい?カーナ様、何でしょう?」

(あるじ)、止めるのだ。顔が悪人になっておるのだ』

「カーナたんは悪人なのじゃ?」


結局ヒューリュリ様に止められた私は、馬券購入を諦めさせられました。

何で?!




((とにかくアンタらには感謝だ。お礼にリフト一日券とスキーセットをプレゼントするよ。これで山の向こう側に行きな。次のステージに向かえるさね))



な、何と、リフト一日券とスキーセットを頂きました。

そして重要な情報。

次のステージは山向こうのゲレンデ下と頂きました。

よっしゃーです。



「カーナ様、スキーって何です?」

「カーナたん、スキーって何じゃ?」

(あるじ)、スキーとは何だ?』



ガーン


とんでもない事が発覚しました。

私以外は全員初心者だったのです。


どーすりゃいいのよ!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ