神楽山麓殺人事件
月の光が山を照らす夜、突然雨が降り始めた。
スマホの雨雲レーダーで見ると、私のいる鴬町に雨雲がかかっていた。
翌日、私は県警本部へと電車で向かった。
私は電車の中でネットニュースを見ていた。
見ている中で「神楽山の山麓で変死体の通報が」との記事があった。
私は内容を見る暇なく、県警の最寄り駅で降り、
全力疾走で県警まで走り抜けた。
私は、荒い息遣いで捜査一課まで歩いた。
上司からの指示で、臨場するよう言われた。
私は神楽山の山麓に向かった。
私は鑑識の牧本さんに身元について尋ねた。
「名前は大山樟葉、年齢は27。レストランシェフです。所持品は財布のみです。」
「死亡時刻は、20時台と推定できます。」といつもどおりの口調で教えてくれた。
神楽山には神社があり、その階段は、坂道の脇にある。
大山は坂道と階段の交わるところの少し上にいた。
私は、牧本さんに階段に血が付着していたかを尋ねた。
「階段に血はついていましたか?」
「ーーはい、ついていました。大山の血液です。」
これは事件であると私は分かった。
そのまま私は、県警へと帰り、捜査会議が行われた。
私は、森田桜という同期の報告に耳を寄せた。
「被害者には、永田海という恋人がいることが判明しました。」
「そのため、浮気に怒り殺害した点が考えられます。」と話した。
私はつい納得した。
時刻は昼を過ぎ、小腹が空いたため、パンを食べてから
永田と大山が同棲する家へと向かった。
私はインターホンを押し、いつものように
「県警捜査一課、椿原晴海です。昨晩起きた事件についてお話を伺いに来ました。」と話した。
それからすぐ、永田が出てきた。
私は家に入り、手帳に書いた質問を聞いた。
「昨晩の21時から23時の間、あなたは何をしていましたか?」と聞いた。
永田は、「友人と宅飲みをしていました。」と答えた。
私はそれに対し、「そのご友人というのは?」と聞いた。
永田は、「県警の牧本傑っていう人です。」と答えた。
ここで、驚きが心の中に生まれた。
だが私は顔色を変えずまた尋ねた。
「大山さんに異変は?」
永田は、「全く、私達は仲良かったですから。友人にもよく言われるんです。」と明るい口調で放った。
その後も質問を続け、
夕日が沈みはじめた頃に私は、「ご協力ありがとうございました」と述べた後、
県警へ帰った。
県警に着いたときには、もう空には月が昇っていた。
私は、電車で帰った。