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『過去』をいかす / 弥生part2

弥生編その2


11月28日(水) 朝 晴れ


 昨日はとてつもなくみーちと息が合わなかった。

 ここ数日、美男美女を前にすると信じられないくらいハモったのに。……いや、もしかしたらその時の反動で初対面並みの人間関係になってしまう副作用でもあるのかもしれない。ハモった分だけ他人になる的な。

 でもそれだと困るんだよ。

 家族、それ以前に知り合いが全く居ないこの環境で、みーちに切り捨てられたら終わってしまうんだよ。主に生活面が。


 みーちの事はお母ちゃんよりも、旦那のいっさんよりも知り尽くしているはずなのに…。

 好きな食べ物は、ついこの前電話の向こうで花奏ちゃんに「ママはなにがしゅきなの~?」って聞かれて、「チキン南蛮や餡掛け炒飯かなー」って言っていたでしょー。

 で、好きな色は…確か花奏ちゃんに「ママはなにいろがしゅきなの~?」って食べ物の流れで質問されていた時に、「ママは薄ピンク、桜色が好きかなー」って答えていた気がする。…予想外に可愛い色が好きで驚いた記憶がうっすらとある。

 そんでもって、テレサ・テンで好きな曲はー……何だっけ!?

 ド定番の『時の流れに身をまかせ』だっけ?でも、機嫌が良い時に良く歌っていたのは『スキャンダル』だったような…?


 ん……?

 あれ?


 ひょっとしてみーちの事全然知らない?

 映画は地球が滅亡するのかしないのかって言う、女子力皆無な物が好きって事しかハッキリと断言出来ないも…。

 そもそも好きなものだって又聞きで得たようなものだし…。


 Mamma mia!(なんてこった!)


 1000分の1の確率で生まれる、双子って立場に胡座をかいて、勝手に意思疏通が完璧に出来ていると思い込んでいたわ!

 こうしちゃいられないっ…。

 どれくらい同じ思考を持っているのかと、今更ながら好みを確かめなくては!

 斜め下を見ながら、大きく見開いた目を心の動揺で泳がせまくっていた状態から脱却し、向かいでピザトーストを食べつつニュースを観ているターゲットに話し掛ける。


 「みーち、ちょっと質問に答えて」

 「へっ?何?」


 よしよし、ピザトーストが美味しく出来たから機嫌が良いぞ。

 それにクイズとか心理テストとか答えるのみーち好きだし、今ならすんなりと本音を聞けそう。

 自分が出来る最上級の柔らかい微笑みで、1つ目を聞いてみる。…あ、ちょっと警戒された。


 「『自分のこう言うトコ直したいな~』って思うところは?」


 これはうちと同じ事考えちゃっているんじゃない?

 見事に一致して、「やっぱ双子だねー」って言わせておくれ。

 パンをお皿に置き、暫し左斜め上を見ながら考えた女性は、少し迷いつつもこちらに向き直って答えた。


 「んー…直したいのは何だかんだ流されちゃうところかな?」

 「うそだうそだーっ!テレビとかで青っちろくてヒョロっとしてる男の子観た時に『あ、倒せそう』って思っちゃうことでしょっ!」

 「そんなん考えるのあーちだけだからっ!」


 全く違った。

 バリバリ自分の性格についてだった。しかもちゃんと自己分析出来ているし。

 みーちのモットーは【長いものには自ら巻かれに行く】だから、ちょっと説得力がある言葉とか有力者が言う事に納得しがちな節があるんだよね。

 現に、今うちが『流されちゃっているんじゃなくて、みーちは自分の意思に凝り固まらずに、他人の意見に耳を傾けられているってことだよ』って朗らかに言ったら、みーちからちょっと照れた感じで『そうかな~』ってすぐに返って来る自信がある。即、流せる。


 な・の・に!

 何故若者を倒せそうって思わないのか。

 あれなの?弱そうな奴は視界にすらも入らないの?私が遊んでやる価値も無いって。

 兎に角、第2問に期待しよう。


 「じゃあ、身体で1番強いと思うところは?」

 「まず、その質問何?って思うけど……髪の毛かな。指に刺さるとめちゃめちゃ痛いし」

 「えぇーっ!足の小指じゃないの!?何度棚の角っこに強打しても骨折しないんだから」

 「……じゃあもう小指で良いよ」


 よっしゃ、勝ち取った。

 …じゃなくて、全然違った。物の見事に身体の天辺と最下部に意見が分かれてしまった。

 みーちの『髪の毛』って意見も確かに一理あると思ったけど、でもそれは1部の人間にしか共感して貰えない代物だよ。猫っ毛の人や髪の毛が柔らかい人は、まず刺さらないから。(麻来調べ)

 こうなったら最後のクエスチョンで通じ合おう。

 ちょっと不機嫌になってしまったみーちに、再び努めて明るく問いかける。


 「最後にー…『結局これが1番好きだわ~』ってお茶は?」

 「紅茶」


 淡々と告げられた二字熟語を聞き届けてから、テーブルの上のお皿とコップを端に移動させ、目の前に出来た空きスペースにガバッと突っ伏し、


 「緑茶じゃないのかーっ!」


と、思い切り胸の内を溢した。

 1日1度は緑茶飲みたくなるでしょうっ!

 紅茶は飲んだ後に水飲みたくなっちゃうでしょうっ!

 純日本人のDNAに刷り込まれた味は緑茶でしょうっ!

 ※あくまで個人の意見です。


 そこから数十秒程、(双子って一緒にお腹に居たってだけで、ただの家族なの?)と言う思考に沈んだところから何とか心を持ち直し、朝食の残りを食べ切り、コップの中の緑茶を飲み干した。

 そして、使った食器を流しに置きながら、この何とも形容しがたい気持ちを霧散させようと同居人にしっかり聞こえるボリュームで独り言を言うことにした。


 「本当の今日は、みーちが花奏ちゃんに『ママ、そのおかおな~に?』って平時の表情の時に聞かれた日だよ」と。


 勿論、言い切った直後に朝のバディの掃除機のもとへと走って逃げた。

 『また良い質問が浮かんだら聞かなくては!』と、謎の義務感に追われながら。



*****


夕方 曇り


 みーちが昼食後、ついに1人で買い物へと行った。

 それもあってか、1人きりで話し相手が居なかったために、前日より結構早くまとめ終わった。

 もっと正確に言うならば、昨日既にある程度まとめていた内容で、ほぼ打ち込むだけだった。前日の過剰労働を無駄にはしなかった。

 さらに良い感じに言うとするならば、勉強に無駄なものは一切ナッシングの一言に尽きる。


 「今夜は早く布団に行けそうだよ」

 「はいはい、見るよー」


 …そこは「良かったね♪」って笑顔で言うところでは?



【わたにほ】

《弥生part2》 ※ワイドショー風でお願いします!


⚫日本が歴史の表舞台に!


①『漢書』地理志 *1

 “夫れ楽浪海中に倭人有り、分かれて百余国と為る。”*2


・紀元前後の日本に関する記述。

・これは、倭(日本)についての最初の記述なのです!

・この当時、北部九州を中心に、巨大環濠集落が出来ており、中国王朝からそれらは「国」と表現された。

・クニの首長が地位を認めて貰うために楽浪郡に朝貢(ちょうこう)していた。←貢ぎ物を持って挨拶!



②『後漢書』東夷伝 *3

 “建武中元二年、倭の奴国、貢を奉り朝賀す。使人自ら大夫と称す。(中略)光武、賜ふに印授を以てす。”


・57年、奴国(なこく)が中国本土に朝貢をしていた事を示す!

・『大夫』とは、漢では大臣相当。

・『印授』とは、印章とそれにつける組み紐のこと。金印なので、紫色の組み紐がついていたと考えられている。

詳しくは↓↓下記↓↓



□これってもしかしてっ……!?□


・1784年に博多湾の北部にある福岡県の志賀島(しかのしま)で、農民が畑で“漢委奴国王”と刻まれた金印を発見!

・奴国は博多湾付近にあったと考えられている。

・これって記述の印授では!?



③同じく『後漢書』東夷伝

 “桓・霊の間、倭国大いに乱れ、更相攻伐し、暦年主無し”


・147~189年頃についての記述。

・日本国内においてクニグニの統合が進んでいった事を示す証拠の1つ。

・これが世に言う『倭国大乱』か!?



〈この時期の注目すべき遺跡はコレっ!〉


◎吉野ヶ里遺跡 @佐賀県

・約600年間にわたる、弥生時代最大の環壕集落!

・2重の壕と柵で防御力が高いっ!外壕の最大の部分は、幅約6.5m、深さ約3mでV字形に掘られていた。←深いっ!

・物見櫓:敵を見張るための建造物。高さ約12mのものが復元されている。←高いっ!

墳丘墓(ふんきゅうぼ):土を盛ったり、周りを掘って1部を高くした墓。歴代の王の墓と思われる。

・甕棺墓列:約2500基が600mに渡って並べられている。集団墓地だ!



◎高地性集落 @瀬戸内海~大阪湾に多い


・高地性集落:沿岸部を中心に見晴らしの良い山頂や斜面に形成された集落。

・決して住みやすい立地では無い…。

・倭国の内乱による緊張で作られたと考えられている。

代表例→紫雲出山(しうでやま)遺跡@香川県!武器が大量に出土している。とっても物騒っ!



●弥生時代のお墓色々●


[甕棺墓(かめかんぼ)]:棺として作成した大型の甕に遺体を入れ、地面を掘った墓穴である土壙(どこう)に安置するもの。北九州に多く見られる。


[木棺墓(もっかんぼ)]:木の棺に遺体を納める埋葬方法。近畿地方で多く見られる。


[土壙墓]:地面に掘った墓穴に遺体を直葬する、最も基本的な埋葬方法。広範囲において見られる。


[方形周溝墓(ほうけいしゅうこうぼ)]:10m四方に溝を掘り、1m程の盛り土の中心に遺体を納めるもの。日本全国で見られる。←古墳の先駆け!?


伸展葬(しんてんそう):縄文時代の屈葬から、現代と同じ横になった状態で埋葬するようになった。死生観が変化し、死後の世界でも同じように生活させようと考えたと思われる。



■この頃世界では…■


・紀元前214年、秦の始皇帝が万里の長城の建設を始める!

・紀元前139年、漢の武帝により中国↔ローマのシルクロードが開かれた!

・67年、中国に仏教が伝わる!



○まとめ○

・強力な後ろ楯と政治的地位を得るために、クニの首長たちは中国に朝貢を積極的に行った。

・1~2世紀の日本は、北九州を中心に多くの小国家が分立し、その統合が進みつつあった。

・統合の際、内戦があったのは確実。



*1『漢書』地理志:前漢の正史で、1世紀に班固が撰した。全100巻あり、紀伝体で書かれている。

*2楽浪(らくろう)郡:前漢が朝鮮に設置した4つの郡の1つ。現在の平壌付近が中心地だった。中国の朝鮮の出先機関のようなもの。

*3『後漢書』東夷伝:後漢の正史で、5世紀に宋の范曄が撰した。全120巻で紀伝体で書かれている。〈東夷伝〉は東方諸国に関する記述で、その最後に倭伝がある。

(1554字)


☆諸説あり!

☆あくまで個人の意見です!

          To be continued...



 「ふむ」


 視線を画面から外し、顔を斜め上に向けながら、書類に一通り目を通した上司のように1つ頷かれた。取り敢えず及第点って事なのだろうか…。

 そもそも『ふむ』って何なんだろう?

 フランクに『うん』って言っているのか、重々しく言っているのかどっちなんだろう?と、沈黙に耐えきれずに、ついつい不毛な事を考えていたら、横から声が飛んできた。


 「クニの首長たちが挨拶に行ったってあるけど、日本海側のクニくらいしか行けなくない?あと、その時何を持って行ってたの?」


 耳に到達したのはクレームのような質問だった。

 ここは、カスタマーセンターのオペレーターのように、丁寧に答えなくては。


 「主に北九州のクニの首長たちが朝貢してたみたいだから、みーちの考えであっていると思う。で、貢ぎ物の内容は、読んだ本全部とも書かれて無かったよ……奴隷としか」

 「ひぇ…」


 最後にボソッと『奴隷』と伝えることで、お客様に納得いただけたようです。

 しかしながら、まだ疑問点があるご様子。どんと来いや。


 「『倭国大乱』を詳しく!」

 「詳しく知っているであろう弥生人が現存していないから分からん。……と、冗談はそれくらいにして、内乱の背景は中国で後漢が倒れたことで虎の威を借りれなくなったクニが弱体化。ならばと国内の大国同士の主導権争いになっていったみたい。戦いも結構激しくてね、頭部の無い遺骨とか、銅剣や鉄鏃が刺さったままの人骨が大量にー…」

 「分かった」



 説明を切られるくらい納得していただけた。

 そしてもう質問は無いみたいなので、恒例のクイズタイムに移行します!


 「金印は1辺何㎝、重さは何gでしょー?」


 そう言えば、金印のパチモンを高校の日本史の飯野先生が持っていたな…1㎝くらいの。

 笑いながら『原寸大は高過ぎて買えなかったー!』ってしょっぱい事を言いつつ皆に見せてくれたのを、小澤はちゃんと覚えていました。そして、今から元小澤が大きさを答えますよ、先生。


 「4㎝とか2㎝じゃなかったけ?重さは50gとか?」

 「約2.3㎝、重さは約109g。では、上に付いているツマミの動物は?」

 「あー…龍みたいなやつ?」

 「答えは蛇だよ。うちらの干支ですな」

 「ほー…」


 みーちが『金印の大きさとか知って人生の何に役に立つの?』とか冷たく言う人間じゃなくて良かった。

 そして『4㎝か2㎝』と答えてくれた時に『3㎝はどこにいちゃったの?』って言いたいのをグッと堪えられた自分グッジョブだった。

 でもって、次の質問の答えがちょっとしたトリビアだったりする。

 これを知った時は素直に驚いた。教科書では教えてくれない教養だった。明日誰かに自慢出来るやつだった。

 再び込み上げてきたワクワクを抑えきれないまま、みーちに出題する。


 「金印はどうやって使うでしょうか?」


 問題を頭の中で整理しているのか、真顔で口を結んだかと思えば、直ぐにその表情のままアンサーをくれた。


 「印籠と同じで見せるだけじゃん?」

 「……え?印なんだよ?」


 うちの脳内をたちまち『♪じゃっじゃじゃじゃじゃっじゃじゃ、じゃっじゃっじゃじゃじゃじゃ』と、あの勧善懲悪の時代劇のオープニングソングが占拠してきた。ちなみに2代目の黄門様が好き。

 はっ!違う違う。答えを告げないとだ。

 自分を叱咤激励して、呆然とし続ける思考を止めようとしたら、元凶がやけに大人びた笑顔で一言告げてきた。


 「ジョークだよ、ジョーク」

 「だ、だとしたら分かりにくいっ…。で、正解は荷や書を入れた箱を締めた紐の結び目に粘土をのせて、その上に印を押して使ったんだってー。封蝋みたいに」

 「成る程ねー」


 うちが生きている弥生人居ないから分からないって冗談を先に言ったから、(アンサージョークをお返ししないと!)って考えてくれたのだろうか?

 でも、それにしては分かりにくいボケだったな…。

 ボケ……分かりにくいボケ……そして今日のまとめの主な舞台は北九州……吉野ヶ里遺跡………あっ!


 「思い出した!」

 「何を?」


 突然取り乱したうちに手慣れた対応をするとは、こやつ出来る!と、密かに称賛してから事の次第を話すことにした。



《小話 人選》


 高2の秋、修学旅行の行き先は九州だった。

 例年沖縄だったはずなのに、みーちも漏れ無く沖縄だったのに、「飛行機は諸事情により沖縄まで飛べません」と、教師陣の確固たる意思により福岡空港行きになった。


 極寒の阿蘇山を皮切りに、熊本城、長崎市内観光と、本当に『九州』だった。

 沖縄に行けば、「やっぱ沖縄が1番だわー☆」と言ったかもしれないが、沖縄を知らないし、実際凄く楽しかったので、「九州で良かったかも♪」と旅行中に何度も思った。


 そして、最終日の行き先は吉野ヶ里遺跡だった。

 学んでいる文系は兎も角、理系の生徒は楽しめるのか甚だ疑問なチョイスだったが、少なくともうちの友人のリケジョ達はそれなりに楽しそうだった。


 復元された建物や竪穴住居を見た後、他のクラスメイトより早めにうちのグループはバスに戻った。

 バスはクラスの順番に綺麗に並んで停まっていたので、当然横を見たら隣のクラスのバスの内部が見える。なので、(誰か知り合いがもう戻ってるかな?)と、完全に興味本位で覗いてみたら、高校でのマイファーストフレンドの相田さんが居た。

 その相田さんはと言うと、心配そうな顔でティッシュを誰かに差し出しているところだった。


 (おいおい、誰だよ。相田さんにティッシュ貰ってるのは…)と、嫉妬に似た感情で、ティッシュを受け取った人物を見ると、うちと同じ水泳部の野郎が掌から血を流していた。


 「えっ!どんな状況!?」


 一緒に居た友人達も隣のバスの出来事に釘付けになっていて、各々動揺した声を上げていた。

 しかし、この時のうちの心はそいつに対する心配よりも、相田さんにティッシュを貰った許せない事実と、東京に帰ってすぐの週末の大会どうすんだって事でいっぱいだった。


 そもそも何で良い年した青年が血を出しているのか?普通に生活を送っていれば怪我はそうそうしないのでは?と、空港までの移動中ずっと考え続け、結局分からず、離陸する前に本人にメールで聞いてみた。

 すると、間も無く「環壕に落ちた時に怪我をした」と返信が来た。

 その文章を読んで、うちの思考は完全にショート。


 えっ…あの環壕に落ちたの?

 余程キワを攻めて歩かないとまず落ちないよね?

 自分、高校生だよね?

 地味な奴が落ちたところで笑いは生まれないよ?


 と、離陸して暫く経つまでグルグルとずっと思い続けるハメになった。


 結局、大会では案の定怪我をした手でフィニッシュのタッチを思い切り行い、痛みで悶絶していた。

                     完



 「今だったら、『外壕に落ちなくて良かったね、深くて自力で登れなかったから』って気の効いたことを言えたのにねー」

 「絶対その台詞が正解じゃないから。あーちとそいつがおかしいってしか話を聞いて思わなかったわ」

 「んー…確かに優しくは無かったかもねー……あぁっ!何で過去に多神さんがうちらを連れてきたのか分かっちゃったかも!考えが合っているか今夜聞きに行かないとっ!みーちも一緒に行く!?」

 「恥かくだけだから絶対行かない。……2人で一緒に行く方法も分からないし」

 「なら、追って結果は伝える!」


 分かってしまった!

 人間とは何なのかの答を自分なりに出した、パスカルやハイデッガーやサルトルに、真理に迫ったと言う点で一瞬並べた気がする。

 それに何より、初めて前向きに多神さんに質問を出来る気がする。夜が楽しみ。


 夕飯はみーちが買い物に行って買って来てくれた鰤を、照り焼き丼にしてくれた。

 みーちが食べながら恨みがましく、「あーちのせいで烏に目を付けられたぞ!」とか何とか言ってきた気がするけど、美味しすぎて夢中になっていたから良く覚えていない。



11/28(Thu)


 過去に来て、初めて短時間だけど1人になりました。ずっと1年間1人きりはやっぱりしんどかったかもしれないので、みーち、さんきゅーです。


 朝も昨日と同じで息が合わなかったけど、ジョークを言い合ったことで、また双子本来の形に近付いて来た気がします。

 

 冬はやっぱ寒鰤だね☆

               おわり

[字数 9116+1554=10670]


次回で麻来視点の弥生時代は終了です。


豪雨やコロナで大変な世の中になっておりますが、1つでも多く、読者の方に笑っていただけるようにこれからも書いていきます!

皆様、ご自愛下さいませ。

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