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買い物中  作者: 尚文産商堂


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4/11

計画

電話番号に電話を掛けるのはスマートフォンからだ。

ただ、白ロムを使っているだろうし、きっと追跡をされないようなやり方にしているはずだ。

そこまで馬鹿な人たちには見えないが、どうだろう。

私を知らなったようだし、この辺りには疎い可能性だってある。

「お前の娘は預かった。身代金として1000万を用意しろ。場所は追って指示する。警察に知らせたら娘は殺す」

あまりにも定番な言葉、何と言っていいのかわからないが、予め彼らのために祈っておこう。

死なない程度には。

「よし、とにかくこいつはここで動かすな。下手に動かし続けたら怪しまれるからな。それと金はどこで受け取るかだが……」

「負犬地区の中だろうな。あそこなら警察も介入できない。唯一介入するとしたらシマにしている暴力団の世古主基会(よこすきかい)が出てくるぐらいだろうが、それも金をちらつかせたら一発だろう」

そんな甘い話はない。

というよりも、そこの会長さんと私は知り合いだ。

面白そうになりそうだから、黙っておくことにしよう。

「人質は見せる、がそこでは解放しないし、そもそも場所をここから動かさない。金は受け取ってからこいつを売る。あとは金をもって海外だな」

どうやら仕切っていたのは、元から工場にいた男のようだ。

親分とでも言っておこうか。

だが、親分失格なのはいうまでもない。

「ねぇ、お腹すいたんだけど。逃げないし、腕も痛いからほどいてよ」

逃げるつもりはないし、見た目はか弱い少女だ。

それにいざとなれば力強い知り合いもたくさんいる。

「あ?そういや昼だな」

思い出したかのように親分は腕時計を見る。

「昼にするか。お前はそのままだ。車に乗ったままな」

銃を持った男が2人、工場のスペースの中に入ってきた。

武器はその小火器2つ以外にもあるだろうが、ここからは見えない。

「今日は長丁場になるだろうから食っとけよ。今日中にけりをつけるからな」

はい、と元気に返事をした声が数名分、工場の中に響いた。

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