オーナーの秘密と制裁 第2章
第2章
ダイ:『失礼します。呼ばれましたか?』
オーナー:『おぅ。そこ座れや。』
すごみのある声だ。やっぱ怒ってるよなぁ・・・
オーナー:『お前、なんで呼ばれたかわかってるよな。』
ダイ:『はい。』
素直に言おう。最後は男らしく散ろう・・・
オーナー:『なんでや?なんでわかっててそんな事したんや?』
あれっ!さっきの怒ってた口調じゃなく意外に優しい。
ダイ:『すみません。惚れてしまいました。』
オーナー:『そぉか。それならしゃあないな。実はな、俺も昔お前と一緒の事をやらかした事があるんや。』
ダイ:『そうなんですか!』
オーナー:『そやねん。おれの嫁はん知ってるやろ?
嫁はんな昔店の女の子やったんや。
俺も暗黙のルールは知ってたけど、惚れてしまってな手を出してもうたんや。』
ダイ:『そうやったんですか。』
なんかいい感じに話が進んでるぞ!
オーナー:『そやから、お前の気持ちもよくわかる!それにおまえは素直に言うた。気持ちよかったよ。』
ダイ:『いえ。ありがとうございます。』
オーナー:『そやけどな。今の俺はオーナーや。許してやりたいけどスタッフの手前そういう訳にはいけへん。それはわかってくれ。』
あれあれ?雲行き怪しくなって来たぞ。
ダイ:『はい。わかります。なんなりと罰を受ける腹は決まってます!
でも彼女には制裁は勘弁して下さい!全部俺が悪いんです。全部おれが受けます!』
言うてもた~
通例だと男の方は、見せしめにしばかれるか、半殺しか、罰金100万かだ。そして女はクビ。どぉなるんだ?
オーナー:『そぉか・・・・・・・ダイ、お前はクビや。ほんで女は店に残ってもらう。あの子は店のNo1や。
まだまだ稼いでもらわんと困るからな。』
ダイ:『・・・。わかりました・・・。お世話になりました。ありがとうございました。』
おぉ~助かった~!!!
死ななくてすんだぞ~!!!
でも次の仕事探さんとなぁ~
ダイは悪運の強い男だった。
いつも何かやらかした時は誰かが助けてくれたり、物事がダイにうまく運ぶような人生だった。
しかし、それも今から出会う悪魔に出会うまでの事だが・・・当然ながらダイは知る由もなかった。
【第三話】悪魔との出会いへ続く