バレた! 第1章
第1章
この話は、あるしがない男の濃く短い恋愛体験。
その男の名前はダイ。とあるSM風俗店【大阪秘密倶楽部】のスタッフをしている。
ある日ダイは、風俗雑誌を片手に、今から起こる濃いすぎる体験、恋愛等何も知らずに一方通行な恋をしていた。
『綺麗やなぁ。めちゃめちゃタイプやなぁ。』
その女性の名はマリア。
当時その風俗雑誌には月間ランキングというのがあり、ヘルス、ホテヘル、デリヘル、SMと部門毎に1位から5位までが読者の投票で決められ掲載されていた。
その中のSM部門で2年間連続で一度も1位の座を譲らずに君臨していたのが、ダイが一目惚れしてしまったマリアだった。
『1回お店にいってみよかな。
でもSMは痛いとか熱いとか、そんなんやろしなぁ。プチMやけど、SMクラブってなんか怖いなぁ。
でも会ってみたいなぁ。』
など独り言を言いながら、まだ行く勇気は持てずに時は過ぎて行った。
そんなある日事件は起こった。
実はダイには彼女がいたのだが、その彼女というのがダイの働く風俗店のNo1の女の子だった。
通例、風俗業界でお店の女の子は商品。
その商品に手を付けるのは御法度というルールがあるのだ。
ダイはルールを知っていたが破っていた。それが、あろう事かオーナーにバレてしまったのだ。
『ダイー!!』オーナーが呼んでいる。
ダイ:『どぉしよ。しばかれる!いや半殺し?大阪湾?いやいや、そこまでは・・・
でも嫌や~行きたくない!』
ダイ:『でも呼ばれてるし行くしかないよなぁ。』
オーナー:『ダイー!!どこやー!!おらんのかー!!』オーナーが息巻いてる。
ダイは腹を決めた。
ダイ:『は~い。今行きま~す!』
オーナー室へと足取り重く向かう。そしてオーナー室の目の前まで来た。
ダイ:『よぉし。俺も男や。自分のやった事は素直に認めてどんな罰も受けてやろう!腹をくくったぞ!』
トントン♪ガチャ。
腹をくくったせいかノックの音が心地いいリズムにさえ聞こえた。
【第二話】オーナーの秘密と制裁へ続く