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スライム宅は遠くて

よぉ、俺だ、スライムだ。

なんというか、よく解らない自分の能力をデータとして突きつけられて少し困っているスライムだ。

委員会から解放された後、俺は郊外に設置されているという俺のそう「俺の」マイホームに向かって移動している途中なんだが・・・

前回もいったがな、この街はだな・・・やたらと広い!

今回はかれこれ1時間以上ズルズルとガゼルとともに走っているんだがまだ到着しないんだぜ・・・

遠いな・・・


「ガゼルよぉ・・・」

「なんだスライム、ぜっ・・疲れたとかいいださないな?」

「いんや、そんなことは無いんだがよ、遠すぎねえか?」

「ぜっ!ぜぇ・・お前が!ぜっ・・静かな!郊外の!地下付!ぜっ・・一戸建てが欲しいなんて言ったせいだろうというのにぃ!」


え?俺のせいかよ・・・

「まったく、スライム!ぜっ・・お前が条件に!郊外なんて入れなかったら!ぜっ・・もう少しマシだったはずだというのにじゃ・・・!」

そんなこと言われてもな~

ほら?なんか静かな郊外でのんびりしたいじゃん?

「知るかっ!」

おお~う、心の声が読まれてるのか?

「まあまあガゼル、それはそうと後、どれくらいで到着するんだ?」

「・・・後、10分くらいじゃな・・・」

「なら頑張って走れ!スピードアップ!」

「鬼!悪魔!だいたいなんでわしがお前を運ばねばならんのじゃっ!」


実は、スライムは何もせずガゼルに運んでもらっている状態なのだ。

「それは俺に言うなよ・・・あえてのモノリスに言え。」

「第一、な・ん・で!モノリス様は何の手配もしてくれなかったのじゃ!予算はあるだろうにっ・・・」

「それこそ俺の知ったことか!」


それから約十五分後・・・


「おお~到着、到着~」

「お・・・い・・こ・・・(訳:お前、いつか殺してやる・・・)」

物騒だな、おい

てか、殺せねえよ

「にしても、凄いな・・・いや凄すぎるな・・・」


敷地的には広いが、家本隊は少し大きめの小屋ぐらい、だが、問題はそけではなかった。

そこにあったのはこちらでいうところの

「自家発電装備」(埋め込み)四基に「レーザセンサー」(カモフラージュ済み)多数

果ては、自動迎撃装置(現在はOFF)、特殊重戦車(何に使うんだ)、射撃場、etc…

どこをどう見たって、戦うことというより訓練もだが、まあそういうことを前提条件に入れたであろう設備、装備ばかりであった・・・


「・・・なあ、ガゼルよぉ。これはいったい・・・」

「げほっげほげほ、(復活した)なんじゃ?(怒)」

「俺のうちはどこと戦争でもするつもりなんだよ?なあ?」

「うむぅ・・・む、戦車なら貰うぞ?というか買わせてくれんかの?」

「絶対に戦車は、いや戦車だけはやらん!」

「なぜじゃ!普通戦車が一番いらんじゃろうが?」

「それは戦車は俺の史上最高のぉ『浪漫』だからだっ!」

「知るかぁぁぁぁぁ!どうでもいいのじゃ!」

「安全性抜群!多曲面複合装甲+内燃爆発緩衝機構!二連装大経口主砲+軽量小経口機関銃四門!さらにリアクティブリニアシート!とどめに多重サスペンション+多局面仕様コーティング!これなら単機で無双も夢じゃないぜ!水も砂も低温も高温もゴジラ(?)もモスラ(?)もドンと来いってな、スペックだぜ!さすが異世界!」


実はスライムは前世ではかなりのミリタリー(というより軍事技術)オタクだったのでこのバグスペックぶりにものすごく感動しているのである。


「なおさら渡しやがれなのじゃ!スライムぅ!いや、殺してでも奪い取るぞ!」

「ざけんなぁ、これはどこまでいっても俺のものだ!返り討ちにしてくれるわっ!」

「「俺が(わしが)この戦車の真の主(持ち主)だ(じゃ)!!」」


しばしの間お待ちください・・・


チュどーん!

「お前っ!そ・・れを使っ・うのは無しじゃろ!」

「ふはははは!我が家の技術は世界一ぃぃ!卑怯?知るか、我が目の前にあるのは勝利のみぃ!」

ズダダダダダッ!

「ちょ、まっ、のぉわあぁぁ!」

ドガーン!

・・・


「ここで戦ったのが運のつきだったな、ガゼル。、ふあっははははははぁ!」

「く・・い・・・う・ば・(訳:くそう、いつか奪い取ってやる・・・)」バタッ



そのころ委員会・・・

『フフフ、ササヤカナオクリモノダッタガハタシテドウナッタヤラ…マア、ケッカハミエテイルガナ。』

「にしてもこの異常としか言えないデータどうにかなりませんかね?」

「再測定の後、再検討をしよう。それだけでも情報の整理ぐらいにはなるはずだからな」

「委員長!あなたはどう思います?」

『ヒサカタブリノ、「タビビト」カ?』

「・・・「タビビト」ですか。」

「1200年ぶりの「タビビト」・・・もしそうだとすれば・・・はたして、「何故、旅を渡ることになったか」」

「そう、「タビビトはセカイをワタル」このキーワード」

「「「「「「我等委員会、知識のあるべき姿の探求者。」」」」」」

「ゆえに」

「深くあれ」

「ゆえに」

「聡くあれ」

「ゆえに」

「広くあれ」

『コンゲンノチシキココニアレ』

「「「忘れるな3000年の研鑽、3000年の記録、我等は観察者」」」

「「「ここに全てを集め、モノリスに全てを刻む」」」

『ム、ナンデワタシがキロクセネバナラナイノダ・・・』

「そこは、ねぇ?こうノリで言ったというか・・・」

「なんで、こんな謎っぽい台詞を言ってるんですか?」

「ふっ、カッコいいからさ!」

「「「「「それは違うでしょ(だろ)・・・」」」」」



舞台は戻りスライム宅・・・

「くくく、戦車万歳・・・」

まだこんな調子のミリタリーオタクなスライムなのであった。

次話:スライム宅内を探検!そして暗躍しそうでしない委員会!

乞うご期待!

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