表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/6

ここはどこだい?

やあ、俺だ、スライムだ。

前話でなぜか自分の名前だけわからない状態でこの謎世界に飛ばされちまった不運な元人間のスライムだ。

当然、名前はまだ無い。

いや、もうこれからもずっとスライムと名乗ることにした。


まあ、そんなことは置いといて・・・

YES、まず今の状況をさらっと確認しよう。


まず目の前に間違いなく2Mはある狼っぽいのが十匹前後、さらに後ろには5M越えの猪もどき一匹、上方は3M級の鷹か?が三匹で編隊飛行・・・

うん、なんだこりゃぁぁぁぁ!

いわゆる、危機一髪だな!

ぜ、全然、嬉しくなんかないんだからね!

ってツンデレじゃねえ、むしろ最悪だよ!


ニジリニジリ・・・

ダッ!

あ、ちょっと待て俺は美味しくないぞ!

だから齧ろうとするなっ!

「がぶっ」

痛い痛い、だから痛いって!

スライムだから(弾力性があるから)そこまでじゃないが、痛いものはやっぱり痛い!

「ドゴッ」

あっ、猪もどきも押すな押すな、そして突くなっ!

「ブチッ」

って鷹もかよチクチクするって!

あ~!ナニオスルー!おたすけ~!


・・・・・・ぜえぜえ・・・死ぬかと思っ・・た・・・また死ぬのはかん・・・べん・・・


にしても、興味本位で人を齧るなよ!

あっ、俺もう人じゃねぇ・・・スライムだ・・・


そんなことは置いといて(置いといていいのか?)危機は去ったのだが、これからどうすれば良いのだか・・・

よくある小説のようにチート能力が俺に有れば、と今、本気で俺は思ったよ?

なんかチート能力ねぇのかな~、っと思ってた時期もありました。


だが、なんとし!

しばらくズルズル移動すること約四時間、て長いわ!

と、とにかく、なんと真新しい人の足跡がっ!

もう他に手がかりの無かった俺は全力でそれを追跡したさ、だが問題なのはその後だった。


なにこのやたら大きい街?

それもなぜか衛生面とかが現代に近いレベルで進んでるよ?

ご都合主義ってやつか?作者いいかげんだな。


まあいい。とにかく入ってみy

「不法侵入者感知!不法侵入者感知!アラートLv.1!アラートLv.1!繰り返します!不法侵入者感知!アラートLv.5!各員第三種戦闘配備に付け!」


はぁ!?

もしかしてそれは俺のことか!?

「対象は小型モンスター!分類不能系不定形型亜種と推測されます!最寄班はすぐに駆けつけてください!対象コード:アンノウン(不明)!」

・・・それって十中八九俺じゃねえか!

まずい、まずいぞ!

なんでまた、「ききっ、いっぱ~つ!」(某CMのファイト~、イッパ~ツ!風に)なんだよ!?

本気で嬉しくねーよ!


ざざっ!ざざっ!ざっ!ざっ!


どうする俺!どうする!?

どんどん足音が迫ってくるぞ、どうするんだ俺!


すらいむ:コマンド

⇒逃亡 戦闘 謝罪 自棄


どうする、俺!

って!?ちょもう、来やがったー!早すぎるって!

「こちら第四班!目的のコード:アンノウンを発見しのじゃ。駆除を・・・開始する」

ええー!

いきなりで交渉もなしですかっ!

ってよく考えたら、俺はモンスターじゃねえか・・・

こ、こうなったら・・・おし、命乞いだ!

プライド?何それ?それがあれば生きれるの?ってな話だ。

「ちょ、ちょっと待ってくれ!俺は悪いスライムなんかじゃねえ!善良な(?)一般(?)スライムだ!頼む!命だけは、命だけは助けてくれぇ!」


し~~~ん・・・


・・・なんだこの沈黙は?

あれ、ミスッタ!?

いやだ、また死ぬなんていや、逃げ

「おい、スライム。お主・・・喋れるのか?」

「あ、ああ。」

・・・だからなんなんだ!

何?もしかして対応違うの?

喋る奴は希少価値だから解剖・・・とかじゃねえことを全力で祈るぜ・・・


「(小声で)こちら第四班じゃ。接触したアンノウンはスライムと名乗っておる。ああ、おそらく、いや間違いなく意思疎通が可能な高度知性生命体じゃ。どうするのじゃ?・・・そうか確かに、高度知性生命体の自由権はこの国では・・・ああ、それに・・・」

なんだ?高度知性生命体?自由権?

「それに分類不能系不定形型の高度知性生命体は・・・ああ、了解したのじゃ。」


ん?なんか終わったみたいだな・・・ああ、俺死ぬのか・・・

なるほど珍しいから解剖パターンか・・・ハハハ・・・

「おし、覚悟は決まった、せめて一撃で楽に逝かせてくれ・・・」

「何を言っておるんじゃ?」

「え?もしかして言葉伝わってない?」

「イヤ、聞こえておるが・・・何故わしがお主を殺さねばならんのじゃ?お主は保護と決まったのじゃが?」

「へ?」

それ、どゆこと?


「む、とにかくスライムとやら、すまなかったのじゃ。こちらの上層部の決定でこの国での永住権の委託が決まったのじゃが、どうじゃ?この国に住まないかの?」

・・・・・・!?

「はあ!?さっきまで俺の命狙ってたよね!?どゆこと!?それに永住権だ!?」

「あ~、すまんそれはおいおい説明するとしてじゃ、だん「今、説明しろよ、てかしてくれ」無理じゃ、込み入った話になるのでわしでは説明できんのじゃ。」


・・・なんだそれ?ひどくないかそれ?

「・・・じゃあ少なくとも、俺は命は狙われなくて済むんだよな?」

「ああ、それは保障するのじゃ。」

「食事は?人生じゃなくてスライム生の基本の食事はどうなるんだよ?」

「よっぽどの量でなければしばらくの間はこちらで用意するとのことじゃ。」

ほうほう、なかなかいい条件だな。あれ?そういえば自分ってどうやって食うんだ?・・・今は気にしないでおこう。

それはそうと、好条件過ぎる・・・もしや・・・罠?


「ちょっと待て、なんでそんな好条件をだしてまで俺なんかを保護しようとする。仮にも俺はモンスターなんだぜ?」

「たしかにそうじゃ。しかし、お主は高度な知性を持っておる個体じゃ。衝動だけで襲ったりするよう場かな事をしでかすやつではないじゃろう?」

それは確かにそうだ、俺は人を襲うつもりなんて欠片も無い。

だがだ、それにしたっておかしい、おかし過ぎる。

さっき言ったことはあくまで「保護する」ことに対する理由にしかならねえ。

「おいおい、俺はなぜ「好条件(・・・)」をだしてまで保護しようとすんのかを聞いてんだ。さっきの理由付けは「保護する」事に対する説明でしかないんだがなぁ?」

「む、困ったのう・・・これ以上は今の立場関係のままでは守秘義務で教えられんのじゃ。」

「ならそっちの保護下に入ると言ったら?これなら良いんじゃねえのかよ?」

「た、確かにそうとと言えばそうなのじゃが・・・むむむぅ。」

まあ、これ以上言い合っても何も進展しそうに無いし無駄だろう、というか危険だ。

今でこそ強気にでてる俺だが、それはあくまで相手が「モンスター」である俺を積極的に排除しようとしてこねえからであって、気が変わってこいつが俺を排除しようとしたが最後、一瞬で決着がつく・・・

まあ、当然に俺の「死」という形で、な。

なら、

奇襲に出る、そう急に好意的に接するという形で。

「で、俺はどうしたらいいんだ?」

「ほ?」

「いや、だからな?保護下に入るにはどうしたら良いんだよ、俺は?」

「あ、ああ。まずは登録局に来てもらって申請、その後にの、召集令状が出ておるのでな「委員会」に出席してもらうのじゃ。」

委員会?

「委員会てなんだ?」

「む、委員会は知らぬわな・・・うむ、委員会とは、この国の中で両院とも二年に一回ずつ選ばれるもの達で構成される「国務院」の中の代表者の集まりのことだ。」

なるほどこの国は両院制で内閣のようなものまであるのか。

「ん~なんとなくは解った。で後、その申請が終わって出席?も終わったら、俺は自由にしていいのか?」

「それは問題ない・・・はず」

「はず!?・・・まあいい出席するぜ。さっさと申請とやらを済ませようぜ~」


う~う~う~

「戦闘態勢解除、戦闘態勢解除、各班持ち場に戻ってください。繰り返します・・・」

あ、そういえば解除の知らせ出て無かったもんな。



所変わり「委員会」


「今回の侵入者「コード:アンノウン」は高度知性生命体で友好的っと、問題なしだな。」

「にしてもまさかあのタイプの知性体とわな・・・」

「委員長の持論が大当たりでしたね~」

「そうですわね。「無機的高度知性体論」、まさかこのような形で立証されるとわ思ってなかったのでは?委員長?」

「・・・・・・」

「何も語らず、ですか」

「ふふふ、面白いのだといいのですが・・・」



「なんか、むずがゆいような感覚が?」

「どうしたスライム?」

「いやなんでもな・・・い?」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ