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Life Point  作者: 青野 乃蒼


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23話 意地と矜持が邪魔をする

翌日以降、俺は涼介に謝ろうと思っていたのだが、どうにも謝れなかった。


謝らないといけないのは重々承知している。だが、男が男に対して謝ることが、相手に負けを認めるような、屈服するような感じがして、俺の男としての矜持がそれを許容しようとしなかった。


よくよく考えれば、容姿・知力・運動神経、そのどれを取っても涼介には劣っているわけで、男として負けていることは誰の目にも明らかだ。

自虐的にその事実を自分に言い聞かせてみたのだが、それでもダメだった。


謝罪できない自分と葛藤しているうちに全てのテストが終わり、良くも悪くもない点数のテスト用紙が返却され、そして終業式も終えた。


その間、一向に謝らない俺に対して杏奈は「早く謝れ」と半ば呆れ気味に何度も促してきたが、その効果は皆無だった。


夏休みに入ってしまった今、涼介に会う機会がなくなってしまっている。

毎日が休みなので連絡を取れば会うことはできるが、謝罪するためだけに会うなんてマネはできない。

遊びはどうかといえば、この年にもなればゲームぐらいしかなく、今はオンラインで繋がれるので互いの家に行く必要がない。


煮え切らなかった俺は、謝罪の機会を逸失してしまったらしかった。



八月に入ると、俺の仕事が一つ増えた。学級委員としての仕事だ。

仕事内容は九月に行われる体育祭の計画と準備。


うちの高校の体育祭は、毎年九月の第一日曜日に行われているらしい。

ちなみに、二学期が始まるのは九月最初の平日。

二学期が始まってから準備を始めるのでは到底間に合わないのだ。


だから、まず各クラスの学級委員が八月早々から集まり、会場設営の計画や当日のスケジュールなどの大枠を決め、大枠が固まる中旬頃からは他の生徒たちも集まって、競技に参加するメンバーなどを決めていくのが例年の流れらしい。


ただ、俺はこの件も携わることなく部活動に勤しみ、いつもの如く、学級委員の仕事は白鳥に一任している。もちろん、白鳥とは一切の事前相談もなくだ。


体育祭の準備は最優先事項で、部活動よりも学級委員の仕事を優先しなければならない。

そのため、余程のことがない限り学級委員は全員参加なのだが、今のところ誰からもお咎めはない。

白鳥が上手いこと口実を作っているのだろう。


そう思い、俺は学級委員の仕事を棚に上げ、部活動と膨大に課されている夏休みの宿題に集中することにした。

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